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こんにちは、若松です。
初回に建物の話をしない理由は、もうひとつあります。
建物の話をしている限り、相手のことは聞けません。
もし、あなたが建物の話をするのが好きだったら、気を付けてくださいね。
はっきり言いますが、契約にはマイナスです。
しかし、わかっていても建物の質問をされると、つい答えてしまっている。
そんな経験ありませんか?
気を付けていても、その質問に対して正直に答えてしまう。
そして、その話で盛り上がり話が前に進まない。
プロほどそんな経験をしてしまいます。
そんな時の対処法があります。
質問の答えを先延ばしするんです。
「その点については、後ほど詳しくご説明します。」
これが、質問に対する答えです。
建物についての質問には、答えてはいけないんです。
見込み客は、いろんなところでいろんなことを聞いています。
だから、気になったことを質問するんです。
目の前にプロがいるんですからね。
例えば
「○○と言う断熱方法が良いと聞いたんですけど?」
なんて聞かれると、ついつい答えたくなりますよね。
でも、答えると、その話で盛り上がってしまいます。
正直に答えると、そこで新たな疑問が出てきて、また質問される。
その繰り返しになります。
これでは、その人の置かれている状況はわからないままです。
重要なのは枝葉ではなく幹ではありませんか?
それで、初回面談の前に、
「建物の話はしない」
と自分に言い聞かせてから臨んでくださいね。
これは、プロであるあなたには挑戦かもしれません。
自分がよく知っていることを尋ねられるからです。
でも、素人だと、知らないから答えられません。
私が素人のパート主婦をお勧めしているのは、そういう理由からです。
初期の聞き取りには、建物の知識が無い方が都合が良いんです。
なぜなら、建物の質問をされても答られないからです。
だから、先送りにするしかない。
「そんな素人じゃ、話にならない」
とあなたは思うかもしれません。
でも、本当は逆なんです。
初期の段階は、そういう素人がいいんです。
相手の話を十分聞けますからね。
そして十分聞き取って、次の段階が来たら、専門の担当に引き継げばいいんです。
何も、素人が最後まで面倒見るわけではありません。
ある段階が来たら、設計や現場の人に引き継げばいいんです。
では、建物の話をしない代わりに何を話せばいいんでしょう?
それは、普段の日常生活の話を聞けばいいんです。
その人が、普段どういう生活をしているのか。
聞けば聞くほど、生活シーンがイメージできます。
それがわかれば、それをサポートする建物も見えてくるんじゃないですか?
それを考えるのがプロの仕事ですよね。
相手の生活スタイルが全然分からずに、プラン提案できますか?
「どんな食材を買っているんだろうか?」
「どんな料理をつくるのだろうか?」
「洗濯の仕方は?」
「掃除は好きなのか?」
そんなことが分からずに、相手にふさわしいプランができますか?
ですから、建物の話はしないと決め、
その人が普段、どんな生活をしているのかを聞いてあげる。
そして、新居でどんな生活をしたいと思っているのか。
初回は、これらを中心にの聞き取りをしてください。
そうすれば、感動されるプラン提案ができるようになります。
ところで、私は、初回面談時に仮クロージングをしています。
こちらの条件を出して、OKしないと話を前に進めません。
だから、前に進むということは、それをOKしたということなんです。
多くの場合は、この仮クロージング抜きに、いきなり
「契約をお願いします」
だから、うまくいかないんです。
ちなみに、早い段階で聞いたほうが楽なんです。
突然
「どうされますか?」
と聞くから悩むんです。
悩んでも分からないから、
「考えておきます」
ということになるんです。
でも、借りクロージングしながら話を前に進めるなら悩ませることはありません。
もし、考えさせて下さいと言われるなら、
それは決断するための材料が足りないと言うことです。
その場合は、
「何が分かれば決めることができますか?」
そう聞けばいいんです。
と言うことで、仮クロージングしながら話を進めてくださいね。
そうすれば、無駄なプラン提案をしなくて済みますよ。
では、また。
追伸 「素直に聞く」
もし道を知りたければ、その道を歩いて帰ってきている人に聞きなさい。
単純、シンプルです。
しかし、案外これができないんですよね。
自分が知らないこと、知りたいこと・・・
結構自分でもがいて苦しんで結局またうまくいかない・・・
でも案外自分の近くにそれを教えてくれる、知ってる人がいるものです。
素直に、謙虚に人にわからないことは聞く。
教えてもらう。
これは重要ではありませんか?
お互い素直に聞けるといいですね。
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アーキプロジェクト株式会社 代表取締役 若松敏弘
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