『ディック・ブルーナ ミッフィーと歩いた60年』 森本俊司著/文春文庫
「ミッフィー(英語名)」「うさこちゃん(日本語名)」でおなじみ
グラフィック・デザイナーであり絵本作家であるディック・ブルーナさんの評伝。
文庫本ですがカラー特別装丁本ということで、絵本同様のかわいらしさ。
最初のページのブルーナさんの近影が、またイメージ通りで素敵。
内容も、生前にオランダでインタビューを重ねた方が書いているので、
とても詳しく、また愛情たっぷりで、読んでいてとても気持ちがよかったです。
ブルーナさんの生涯はもちろん、オランダのこともいろいろと知ることができます。
ユトレヒトやアムステルダムに行ってみたくなりました。
うさこちゃん、オランダ語では「ナインチェ」なんですね。
シンプルな線と色に込められた豊かな感性と繊細な表現。
世界中の子どもたちにうさこちゃんが愛される理由。
愛情深く、友情に厚く、それでいて信念が揺るがないブルーナさん。
どれもしみじみと読むことができました。
「ピーナッツ」のチャールズ・M・シュルツさんと
大西洋をはさんで親交があったことも知れて、なぜか嬉しい気持ちです。