脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

認知症予防講演会 in 平泉町

2016年12月31日 | 認知症予防講演会

12月に岩手県で二つ講演会がありました。
その講演会がいろいろな意味で対照的でしたから、そのまとめを2016年の最後のブログにしておこうと思います。

平泉町は、予防活動そのものは長く続けています。 そして脳いきいきチェックもやっていますから、経過を客観的に評価することもできています。

脳機能が維持以上と評価される教室の有効率は76%ですから 、効果は明らかです。
会場の一角に教室で行われた制作活動の作品が展示されていました。きれいな色彩は右脳を刺激するものですから、講演前に結構人気を呼んでいましたね。
3区「なでしこの会」の作品
 
12区「さわやかクラブ」の作品
 
16区「ニコニコクラブ」の作品
 
ステージ発表もありました。
 
ユニフォームがおしゃれです。

講演会の前の勉強会で、皆さんのイキイキ度チェックの確認をして、盛り上がりのたりない教室の問題点なども明らかにできたのですが、なんとなく、勉強会そのものの盛り上がりが足りないような気がしました。話の中で気づいたことは、保健師さんたちが業務に追われているのではないかということでした。
予防の大切さは十分に承知しているけど、その前に急ぎの要件が次々に目の前に現れる。その対応に追われて疲れてしまう・・・というような事情ではないでしょうか?
これは町の問題というよりは、厚労省の姿勢にある・・・というような印象を持ちました。

何度も伺ってますからお顔なじみになっている青木平泉町長さんが、ピリッとしたいいお話をなさいました。
厚労省の問題ではないかといったばかりですが、もう少し保健師さんたちが認知症の予防活動がしやすくなる方法はないでしょうか?


講演は、テープの頭出しができなかったりのアクシデントもありましたが、盛り上がりもあり私の思いは届いたのではないかと思いました。
講演後2-3の質問に答えた後で、まだ60代にはなられていないと思われる男性の方から発言がありました。
「自分は、大震災の被災者です。縁があって平泉で住むことになり、隣の方が勧めてくださるので今日の講演会に来ました。ほんとに来てよかった・・・生きる希望が見つかったような気がします」といってくださったのです。不覚にも、涙が出そうになりました。
「講師冥利に尽きます。どうぞ打ち込めるもの、楽しいことを見つけて生きていってください」

アンケートのまとめも届きました。150人位の方がいらっしゃって、アンケートの回収は100人程度ですからまあ良い方だと思います。アンケートの内容は「いきいきと生きることが大切」「今やっていることが認知症予防になっていることがわかった、続けたい」「みんなとともに楽しむことを続けよう」など、町民の方たちの理解は深まったと思いますし、意欲も上がってきたと思います。
この機を逃さないようにできるといいのですけれど。

 



 


認知症予防講演会 in 奥州市江刺区

2016年12月31日 | 認知症予防講演会

江刺市は2006年に合併して奥州市江刺区になりました。合併前の2002年から認知症予防活動として「脳元気教室」を始め、2005年からは脳げんきグループ交流会も始まりました。
講演会の会場は、その交流会が行われていた懐かしい江刺市役所(今は支所です)

午前中の講演会でしたが、早くからたくさんの方々がいらっしゃいました。
 
この後、椅子を80脚追加したそうです。400人には届かなかったかもしれませんが、それでも一番後ろに立っている方までいる盛況ぶりでした。
市長さんは議会中ということで佐々木部長さんがご挨拶されました。
 
2006年の交流会は、江刺区12教室、胆沢区3教室でとても盛り上がり、その後は教室間で自主的な交流も始まったことが、地元紙に大きく取り上げられたと聞きました。
このように生き生きとした活動が続いていたのですが、合併になると奥州市として取り組むことは難しくなり、私がうかがうこともなくなりましたし、何となく活動は下火になっていったようです。
ところが、「としとらんと会」と「長根すこやか会(現在はながねっこ会)」の交流は、そのとき以来年2回続いているのですって!夏と忘年会。10年間ですよ!まったく行政の働きかけなく自主的にです。
その「としとらんと会」とはお付き合いが続いていました。今回も講演会後お邪魔しました。
お茶会

先日の「ながねっこ会」との忘年会の時、歌った曲を 披露してくださることになりました。「としとらんと会」はお茶会で終わることはありません。
合唱や劇やチンドン屋パレード、ドジョウ掬いなど。無形文化財の指定を受けていたのに途絶えていた神楽世剣舞の復活まで成し遂げましたから、もちろんその世剣舞も見せていただいたことがあります。
世剣舞(クリックしてみてください。動画は下手ですが雰囲気はわかると思います)
今回は「365日の紙飛行機」歌詞が大きく用意されていました。
 
「としとらんと会」初代会長、現交流担当の千葉謙さんが解説してくれました。「♪人生楽ありゃ苦もあるさ♪いつもの同じゆったりした曲じゃあ、脳の健康には足りない、足りない。新しい曲、速い曲にも挑戦しなくっちゃあね」
皆さんは、隠し持っている紙飛行機を、間奏のところで思い思いの方向に飛ばしてキャッキャッと喜んでいます。 いいですねえ。
恒例の記念撮影
 
どうぞお元気で。またお会いする日を楽しみにしています。
フロク
講演中、東日本大震災に遭遇した私は一関市の保健師さんのお宅に避難していました。 あのガソリンがない時に迎えに来てくださって花巻空港まで送ってくださったのが、この「としとらんと会」の千葉謙さんでした。
今回はその千葉さんのお宅に泊めていただくことになりました。
玄関先。黒板に「裏の山にいるかも」。もちろん、宮沢賢治の「下ノ畑ニ居リマス」のパロディです。
いかに楽しく生きていらっしゃるか、この玄関に立っただけで納得できます。こういう方が交流担当なのですね、ピッタリです。
 
広い玄関ホール、掃除は千葉謙さん担当とか。
 
下駄箱の上には自作の「見ざる聞かざる言わざる」
 
翌朝、林から太陽が射してきました。
 
12月21日。植込みのさつきには一面の霜が降りていました。看板はもちろん自作。
 
水沢江刺駅に送って 下さいました。ありがとうございます。今度はいつお会いできるでしょうね。
 

 

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