石廊崎オーシャンパークで開催されるくぼやまさとる展のお知らせが来た時から「行きたいなあ。でもちょっと遠いなあ。それに暑いし…」とためらっていました。
そこに横浜の友人から「行きます」と連絡あり。しかも日帰りで!そのメールを見た途端「行く」という決断をしました。
決断をしたのは、あれだけためらっていた私の前頭葉。
私たちが起きている時には、前頭葉がちょっと上から四方八方に目を配りながら見守っている。そんなイメージを持ってください。今回は行きたいという気持ち、遠いという条件、酷暑と言われる状況…決断としては「行かない方がいい」。
ところが「遠くの友人が行く」という新しい状況が勃発した途端、パネルがパタパタと動いて「遠くても、途中にもう一つ目的を加えたら長距離にはならない」「暑いといっても車移動で外活動はないから、熱中症にはならない」と新しい判断がなされ、行くことになりました(笑)
判断をする時に用意周到に種々の条件を考慮する場合もあれば、臨機応変に対応できるのも前頭葉の働きです。
ともあれ、石廊崎オーシャンパークのくぼやまさとる展に行きました。
『雲海と家』
『蘇った難破船』
久保山ワールドが緻密で繊細な筆致で繰り広げられていました。久保山さんの世界観は最初に出会った時から一貫していると思うのですが、色調やデザインが変化し続けているのを見るのが楽しみです。
久保山ご夫妻からお誘いを受けて車で5分のカフェ south pointに足を延ばしました。
店の前の駐車場から見下ろした景色!
どこかハワイを思わせるような店の佇まい。
玄関では「ヒリゾ浜Tシャツ」が出迎え。店内にはセレクトショップのようなおしゃれな小物がいっぱいありました。
カフェメニューも地産地消、手作りで、ヘルシーで美味しいもののオンパレード。
久保山作品のコーナー発見。久保山さんとのツーショット。友人の激写ですが、ちょっと避けられてる?かも。今度伺って見なくっちゃあ。
帰る時になって「駐車場から下にヒリゾ浜が見える」という情報が飛び込んできました。ここで入口にヒリゾ浜Tシャツが掛けてある意味を了解しました。
店内に入る前に見下ろした景色は「さすが南伊豆。変化に富んですてきだなあ」と思っただけでしたが、もう一度よーく見ると、確かにヒリゾ浜が見える!
同じ景色でも「ヒリゾ浜はどこだ!」と思ってみると細部が初めて見える。
こんな経験は他でもよくあると思うのですが、前頭葉が絡んでいることに気づいてください。
こんな経験は他でもよくあると思うのですが、前頭葉が絡んでいることに気づいてください。
さあ、私の前頭葉はフル回転。
「思い出す」のは記憶の領域の仕事と思っている人も多いでしょうが、前頭葉が指令を出すところが始まりなのです。
小学生だった孫の希望(あ、今気づきました。もしかしたらその孫の父親、つまりわたしの長男の希望だったのかもしれません)で、早起きして車を走らせて中木へ。そこから小舟に乗ってほんの数分でヒリゾ浜に渡してもらうのです。黒潮が入り込み、流れ出ていく地形のせいか、たくさんの南の海の魚たちが泳いでいるのをスノーケルを使って楽しみました。
魚だけでなく、あのときの日差しも、海水の思いがけない冷たさも、孫の笑顔も、いろいろな会話も、お昼のおむすびも、浜が混雑していたことも生々しく思い出しました。
次に私の前頭葉はブログに記録していないかとチェックすることを決めました。
2010年8月に「おこがましくもかくしゃくヒントその5」として、脳をイキイキ使って認知症予防をするという記事を見つけました。その中にヒリゾ浜でスノーケリングと1行書いてありました。
それが前回再掲した記事です。
くぼやまさとる展に行ったことから、14年前のヒリゾ浜へのエクスカーションをまざまざ思い出しただけでなく、記事を読み返すことができその頃考えていたことまでクリアになりました。
認知症を防ぐには「変化ある楽しい生活」が不可欠だとよくお話しますが、実感。
「京風すっぽん料理えんじ」の話
家から石廊崎オーシャンパークまで直行したら1時間半はかかります。
ちょうど真ん中あたり下田市白浜に「京風すっぽん料理えんじ」が今年4月開店。前回初めて行った時に急用ができて不参加だった友人を誘ってランチをすることにしました。以上、全部前頭葉の判断。
京都『たん熊』で長く修行された主人が一人で切り盛りしていらっしゃいます。柿本光男さん。you tubeで「柿エモンの一人旅」発信中です。
お部屋のしつらえに思いが感じられます。
お料理は…絶品と言っていいと思います。一味も二味も違います。
お出汁の味が素晴らしい。微妙な味や、器や盛り付けの心遣いは、作る側の前頭葉が生み出して、いただく側の前頭葉がキャッチします。
結論:
「生活するときにはいつも前頭葉が見守ってくれている(とはいえ、あまりにもルーティンだと前頭葉の見守りなしでもこなしてしまい、出番がない状態になる)」
「前頭葉の出番がある生活、つまりは変化ある楽しい生活を心がけることが認知症予防」
「前頭葉の出番がある生活、つまりは変化ある楽しい生活を心がけることが認知症予防」
by 高槻絹子