「いま東京で一番“旬”な観光スポット(その2)」のつづきっつうよりは、「いま東京で一番“旬”な観光スポット(その1)」のつづき、東京駅ステーションギャラリーで観た東京駅復原工事完成記念展「始発電車を待ちながら 東京駅と鉄道をめぐる現代アート 9つの物語」のお話です。
私が丸ノ内の職場に通い始めた頃、すでに東京駅ステーションギャラリーは東京駅丸の内駅舎の復原工事のために休館に突入していました。しかも、東京駅ステーションギャラリーが休館に入る前、私にとって東京駅は、通勤経路外か通過駅(しかも地下鉄)でして、正直、縁遠い駅でした。そんなわけで、東京駅ステーションギャラリーには一度も行かずじまい…
といった背景がありまして、「始発電車を待ちながら」を覗いてみようと思ったわけです。
で、「始発電車を待ちながら」、楽しかったぁ~~
こりゃお薦めデス
「東京駅復原工事完成記念展」と冠するだけあって、駅や鉄道をモチーフにした現代アートが次から次へと展開されて、しかも、どの作品もなんと楽しい
9人・組のアーティストの作品が展示されていたのですが、ハズレがありません
とは言いながら、出展アーティストのすべてを紹介するだけのパワーはありませんので、特に気に入ったアーティストとその作品を紹介することにします。
まず、最初のパラモデルの作品から衝撃的でした。
床はもちろんのこと、壁も天井も、プラレールのレールで埋め尽くされていました
白を背景に水色のレールが描く模様は、アイヌ紋様のようにも見えるし、あれ?、あれ?
、何だっけ… どこかで見たぞ、このイメージ
このときには思い出せませんでしたが、帰宅しても頭を振り絞っているうちに思い出しました
これデス
このMISIAのフライヤーの「生物多様性」のロゴ
白と水色のコンビネーションだけでなく、「繋がる」というコンセプトもどんぴしゃ
と解釈するのは私の思い込みのせいでしょうか?
まぁ、MISIAとの関連づけはともかく、ホント、楽しい作品でした。
楽しいといえば、柴川敏之さんの「2000年後に発掘された○○」の一群もまた、人によっては「バカバカしい」と一笑に付すかもしれませんが、私のツボに入りました。
招き猫が赤さびまみれになりつつも左前足でおいでおいでをしていたり、蚊取り線香までもが赤さびまみれになっていたりと、実際にはありえないのではありますが、現代の日用品が2000年後に発掘されたとしたら、未来の人たちは現代の我々の生活をどのように想像するのだろうか?なんて考えると、ちょっと身の引き締まる思いでした
これもまた楽しいのですが、楽しいを通り越して目からウロコが数枚おちたのではないかと思ったのが、クワクボリョウタさんの作品
「THE TOUR OF MISIA 2004 MARS and ROSES」は、鉄道模型の蒸気機関車が「MISIAの記憶」と思われる様々なものの中をかける抜ける様子を蒸気機関車の運転席から眺めた画像で始まりました。
<nobr>THE TOUR OF MISIA 2004 MARS and ROSES [DVD]</nobr><nobr> 価格:¥ 6,090(税込) 発売日:2004-03-31</nobr> |
クワクボリョウタさんの作品も、鉄道模型が日用品の間を駆け抜けるのですが、観客が目にするのは鉄道模型からの視点ではなく、鉄道模型に装着された照明(LEDらしい)が壁に映し出す「鉄道沿線」に置かれた日用品の影
料理で使うようなプラスチック製のザルだとか、ヘチマみたいな緩衝材だとか、そんな何気ないものが創り出す影とその動きの楽しさったらありませんでした
なんとも私の記述がヘタクソで申しわけありません。これはもう、生で観てください としか書きようがありません
この3人・組のアーティストの作品が私が選ぶベスト3ですが(次点はヤマガミユキヒロさんの作品かな?)、この他の作品もハズレ無し(くどい?)の楽しさでした。
復原なった東京駅丸の内駅舎を素材にした作品が後日追加されるそうなので、私はもう一度観に行こうと思っています。会期は来年2月26日までとずいぶんありますし
いやはや、ホント、これほどコスト・パフォーマンスの高い展覧会、期待と実際の乖離が良い意味でデカイ展覧会って、そうそうあるもんじゃありません
構造用レンガがむき出し、それも、空襲で焼けた跡まで生々しい会場も超魅力的でしたし
ちなみに、覆輪目地(こちらとこちらの記事をご参照方)で華麗に仕上げられている丸の内駅舎の外壁は、化粧レンガです。
化粧レンガと覆輪目地を間近に見ますと、
やはりいいなぁ~
そういえば、東京駅ステーションギャラリーのシンボルマーク、TOKYOのTと、赤レンガの目地を表しているんでしょうな。
セリフがちょいと違うけど…
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