若いころ、スキーが好きで、
遠くは志賀高原に、近場では白峰スキー場へ。
以前はスキーが盛んで、冬になると出かけていた。
堂前さんはスキーをしたことはありますか?
施設入居のAさんに尋ねられた。そんな会話をしていて、
もし行けるなら、白峰に行ってみたい。
秋風が渡る、すがすがしい日に、
ご希望を叶えてあげましょうと、
白山のふもとまで出かけてきた。
金沢の中心、犀川が流れる景色のよい処にある高齢者介護施設、
そこから出発して、約1時間で瀬女(せな)に到着。
この道の駅、瀬女(せな)、
合掌造りで有名な岐阜・白川郷へ続く道と、
白山のふもと、白峰、そして福井県勝山へ続く道の分岐点。
トイレ休憩を兼ねて、
今回の目的でもある、施設のスタッフの皆さんへ、
トチモチ、トチモチせんべいも買い、一休みした。
ネットでの知り合いの、山猫さんに初めて伺い、
自家製のソバ茶ソフトクリームを頂いた。
Aさん、「ものすごくオイシイ!」
ほんとうに濃厚でまろやか。
左半身がマヒしているAさん、
その様子を奥さんがご覧になっていて、
小走りで、ナプキンを持ってきてくださった。
ゆっくり食べているAさんの速度では、
ソフトクリームが待っていてくれなかった。
でも、おいしいと喜んで食べて頂けた。良かった。
道の駅に隣接して、数軒の店が並び、
その横には建築途中の建物もあった。
ゆっくりと休憩もしたし、
今回の目的地、白峰(しらみね)に向かった。
白峰は瀬女から約30分ほどの距離。
トンネルをいくつもくぐって白峰へ。
白峰の総湯、アルカリ温泉で、
お湯につかると、つるつるの肌触りになる。
スキーのあと、帰りにお湯につかっていたんですとAさん。
この日は総湯はおやすみだった。
堂前さんはこの温泉に入ったことは?の問いに、
温泉大好きで、何回も来ていましたと、お答えした。
スキーをした話をしていたAさん、
スキー場が見えますか?と言われたので、
ゴンドラ発着点が見えるところまで車を進めた。
スキー人口が減ってしまったためか、
この白峰スキー場も閉鎖された様子が見られた。
ここも閉鎖された感じですね、残念ですねと話し合った。
スキーがお好きだったAさん、
もうスキーをすることはないけれど、
若い時にスキーに通ったところを見させて頂き、
ありがとう堂前さん、と言っていただけた。
5時間ほどの小さなドライブだったが、
天気も良く、おいしいソフトクリームも食べられ、
沢山のトチモチのお土産も買え、
良い初秋の旅だった。
Aさんにはリハビリも兼ねて、
私と行動する時には車いすを使わず、
必ず歩いて頂いている、もちろん介助は必須。
念願をかなえてあげられ、
私自身も久しぶりに白峰まで出かけられ、
よい時間を過ごせて幸せだった。
さあ、安全運転で介護施設まで。