創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

盛器 ・ コンポート

2011年01月15日 | 日記

年が明けてからこのかた、ず~っとスッキリしない天候。
朝の光がまばゆく、一日晴れるのかな?と思っていたら午後から空模様は急展開。
・・・・・雪が舞い落ちてきた、寒い、冷たい、太陽が恋しい・・・・・。

Photo

   あたたかいな


人間嫌いのトラちゃん、ほんの少し心を開いてくれたのか、
はたまた寒さに勝てず暖をとりに来たのか、ストーブの温風に目を細めて。

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   準備完了

手で持てるコンポートをいくつか作ったが、
もう少し大き目のコンポートを作りたくて粘土をもんだ。

たたきもみ、きくもみ、とロクロ場で音を立てながら揉んでいるが、
ストーブの前に寝転んでいるトラちゃんは、ずっと毛づくろいをしている。
「 トラ 」と呼びかけると、「 ニャ~ン 」と返事を返してくれる。

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   土殺し

さて、ロクロをまわして粘土の固さを均一に。
下から上へ、上から下へ、と5、6回同じ動作を繰り返し行う。
この作業のことを、「 土殺し 」と物騒な名前で呼んでいる。

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   穴あけ

伸ばしたり押し付けたりしている内、もう大丈夫と手に土の感触が伝わってくる。
粘土の中心に親指で穴を開け、いよいよ制作開始。
少しづつ、すこしづつ深く、そして均一の厚さになるよう広げていく。

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   広げる

ある程度広がった段階で、心もち全体を丸く広げ、
ふちまわりを丁寧に仕上げ、そして全体をデザイン通りに形作っていく。

そのようにして出来上がった作品がこれ・・・

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   完成

数個つくり、水分が飛ぶまでゆっくりと待つ。
朝夕の気温が零度を下回ると、粘土の水分が凍りついて作品が駄目になってしまう。

ロクロ場の、ロクロに向かっている、すぐ後ろに室(むろ)があり、
作ったばかりの作品をその中に入れ、外気に触れないようにする。
この室(むろ)の中は、温度も湿度も安定しており、
夏の作業にも大いに助かる。

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   トラちゃん

ロクロをまわしながら「 トラ 」と声をかけ、それに応えてくれていたトラ、
しばらくして「 トラ 」と呼びかけても返答がない。
そ~っと見やれば、ストーブの前で横になっている。
そりゃあそうだ、こんなにも寒くて冷たいのだから。

トラの実際の年齢は幾つくらいかな?  少なくとも15年は我が家にいる。
けれど野良ちゃんだから、決して心の底から甘えてくれることはない。
ストーブの温風を受けながら眠っているが、工房のドアはトラが通れるくらい開けてある。
台所に入って甘えてくる時も、必ずドアは15センチほど開けてある。

もしドアが閉まったら大変なことに。
逃げ道を探し、そこいらじゅうを駆け回ったり飛び上がったり。
こんなにも長い間一緒に暮らしているのに、どうして?と問うてみるが、
やはりトラは野良ネコの性質が抜けきらない。
そんなトラだが、寝姿を見ていると何故かほっとしてくる。

そして今晩から再びの冬将軍襲来で、大荒れの小松。


コメント (4)
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