創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

窯たき

2007年03月08日 | 日記

Dsc00003
私の使っている窯は、ガス窯。
大、小の窯をそのつど使い分けて作品を焼いています。
今回は大窯を使用しての作品焼成。
先日、創作日記に書きました ・青磁釉薬・ の 「青磁輪花鉢」と「白磁くみ出し碗」の焼成を行いました。

3/5に窯たきをしようと作業を進めていましたが、台風を思わせるような強風が吹き荒れ中止。
翌日も強風で窯たきはあきらめました。 
風が強いと窯の中の雰囲気が微妙に変化し、キレイで品のある青磁色を出すのが困難になるのです。
青磁作品や白磁作品を焼くときは、気候など、とても気を遣います。
還元がうまくかかるようにと、たえず窯の状態を確認しながら窯たきを続けなくてはならないからです。

そして昨日、風もやみ早朝に火入れ。
二十二度もあった暖かい日から、こんどは一気に真冬に逆戻り、積雪は十五センチあまり。
吹雪いてはいますが、ま、これくらいの風ならばと窯たきを始めました。

火入れから千度近くまではゆっくりと温度を上げていき、酸化から還元へと焼き方を変えていきます。
ここからが勝負で、たえず炎の様子を確かめつつ温度を上げていきます。
還元がうまく掛かるよう、窯の中が均一に還元雰囲気になるように微調整を繰り返します。

そうして温度が上がったとき、窯の中の炎の色や中にある色見の状態で温度を確かめます。
写真がその時の様子です。
温度はすでに千三百度近くまで上がっていて、窯の中は明るい黄色に見えています。
窯の中を見るときは、色の濃いサングラスをかけなければ、とても直視できません。
今回焼いている青磁作品と同じ 「青磁釉薬」 を素焼きの破片に施してあり、そのつど取り出して
焼け具合を確かめ、これで良い、という状態になった時、窯たきは終了。

これからは窯が冷めるのを待ち、三~四日経った頃、窯開けを行います。
開けるときは本当にドキドキいたします。
これまで心込めて作り上げてきた作品が、希望通りの色になっているのかと心配と不安がいっぱいで、
最初に目に飛び込んでくる色が水色であってくれるよう、祈って祈って祈って窯を開けます。

昨日からの窯たきも順調に進みましたので、きっと私の祈りが窯に届いていることを信じて
数日後の窯開けを待つことにいたしましょう。

コメント
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