オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

ヴェルディ 歌劇「トロヴァトーレ」

2008年02月08日 14時22分06秒 | オペラ
6日の記事でイタリア・オペラ界最高のメゾソプラノだったフィオレンツァ・コッソットのデビュー50年記念コンサートの放送を取り上げましたが、やはり彼女の本当の素晴らしい声を聴きたくなり下記のCDを本日は聴きました。

ヴェルディ 歌劇「トロヴァトーレ」(全曲)

カルロ・ベルゴンツィ(マンリーコ)アントニエッタ・ステルラ(レオノーラ)フィオレンツァ・コッソット(メゾソプラノ)エットーレ・バスティアーニ(ルナ伯爵)イヴァ・ヴィンコ(フェルナンド)

トゥリオ・セラフィン指揮ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団
(国内盤 ドイツグラモフォン POCG30103/4)1962年7月録音

固定観念はあまりよくありませんがミラノ・スカラ座のヴェルディはやはり特別である。また指揮がイタリアオペラ最高の指揮者だったセラフィンだったらなおさらである。ヴェルディはこう鳴って欲しい、こう歌って欲しいという理想を全てかなえてくれる録音である。第1幕の開幕のトランペットを聴いただけで胸が躍ります。そして歌手たちの次から次へとここぞとばかり聴かせてくれる「声」の素晴らしさ。「ドン・カルロ」や「仮面舞踏会」のような内面的なものは薄いがまさにコーラスもからんで声の饗宴を聴かせてくれます。
ベルゴンツィとステルラはやや優等生的で面白みが欠ける点もありますが何と言ってもコッソットとバスティアーニはまさに極めつけのアズチェーナとルナ伯爵である。これを聴かずして「トロヴァト―レ」は語ること無かれと言っても過言ではありません。

なお余談ですがルキーノ・ヴィスコンティ監督作品「夏の嵐」(1954年)の冒頭のシーンは、このオペラの第3幕である。撮影ロケで使用された火災で焼ける前のヴェニスの「ラ・フェニーチェ座」が美しい。有名なマンリーコのアリア「見よ、恐ろしき炎」そして第4幕のレオノーラのアリア「恋はばら色のつばさののせて」が効果的に使われオペラが好きな者にとってたまりません。

時津風部屋事件に思う。

2008年02月08日 10時51分03秒 | 大相撲
時津風部屋の若手力士が死亡した事件で前時津風親方と兄弟子3人がとうとう逮捕されてしまった。私自身長い間大相撲を見てきたが当然初めての事で本当に辛いニュースである。テレビで元幕内の時津海の現時津風親方が部屋の稽古場でインタビューされているのを見ましたが、親方の後の壁に部屋の創始者である大横綱だった双葉山の写真の額が掛かっており双葉山が泣いているようで余計悲しかった。双葉山が現役時代、立浪部屋から独立した時、最初は時津風部屋と名乗らず「双葉山道場」と名乗りました。あえて「部屋」ではなく「道場」とした双葉山の理想、理念、思いは薄れて無くなったのだろうか?
現時津風親方にはぜひとも取り戻して欲しいものである。

この事件をきっかけに相撲界の稽古のありかたが問題になりました。今回のように反社会的な事は絶対ゆるしてはいけません。悪いところは絶対無くしてもらわなければいけませんが、ただでさえ現在の大相撲はモンゴルを筆頭に外人力士と大学相撲界出身者が多くを占め本当のたたき上げ力士が少なくなりました。長い大相撲の歴史の中で幾多の名力士、大力士を生んできたプロセスだけはきちんと残さないと大相撲は本当に消滅してしまうと思います。

先ごろ相撲協会の役員が改選され北の湖理事長が再選されましたが何か相撲界がこれから変わるような気概は全く感じませんでした。横綱朝青龍の騒動も含めて北の湖理事長の会見では本当にリーダーシップを取っているようには、どうしても思えません。昔の双葉山の時津風理事長や出羽ノ花の武蔵川理事長の時だったら、このような時どのような姿勢を見せるかどうしても思いを馳せてしまいます。
先月の1月場所、東西の横綱対決で本当に久しぶりに大相撲の醍醐味を味合うことが出来ました。この楽しみが将来も続く事を念ずるばかりです。