オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

朝比奈隆指揮NHK交響楽団

2007年12月25日 16時07分14秒 | 朝比奈 隆(生誕100年記念)
ブルックナー 交響曲第8番ハ短調(ハース版)
 
 朝比奈隆指揮NHK交響楽団 (1997年3月6日NHKホールでの録画)
 
 NHKエンタープライズ NSDS-11006  DVD

今年も、あとわずかとなって来ました。私の公休も今日と28日の2日のみとなって来ましたが28日は正月より大切な用件があって大阪へ行かなくてはいけないので本日が家で音楽をゆっくり聴ける今年最後の日となります。今年の聴き納め?は何にしょうかと思っていたら、2日前上記のDVDが届きました。多くの方はこういう時はベートーヴェンの第9だと思いますが、やはり私はブルックナーになりました。

朝比奈隆、死の4年前89歳の時の演奏である。もし1番好きな作曲家は誰?と聴かれたら「ブルックナー」と答えるでしょう。なぜブルックナーが好きになったかというと朝比奈隆を知ったからである。朝比奈隆を知らなかったら、おそらくブルックナーの深みに入ることはなかったと言えます。
ブルックナーの最高傑作は8番だと思います。私は朝比奈隆の8番のCDを4種類もっていて購入するたびにこれが最高と思っていました。最後の録音は死の5ヶ月前の大阪フィルとの演奏で、私自身この演奏が朝比奈隆が到達した8番の最高の演奏と思っていましたが何と、これ以上の演奏の録音があったとは驚きであり喜びである。
ブルックナーを得意としていた朝比奈隆は特に8番を得意としていましたが大阪フィルとの演奏は第1楽章ではもう一つ乗りが悪く、第2楽章で登り調子、そして第3楽章でエンジン全開、そして一気に第4楽章という演奏が多かったのですが今回のNHK交響楽団との演奏は第1楽章から完璧である。最高のブルックナー指揮者がわが国最高のオケでのブルックナーの最高傑作の演奏。改めてN響の力量、レベルの高さを思い知らされます。第1楽章から朝比奈隆の指揮する最高の8番を堪能出来ます。まさに最高のブルックナーである。
10年前の映像なのでN響のメンバーにも現在は退団したフルートの小出信也氏やティンパニの百瀬和紀氏など懐かしい顔が見えます。
第1楽章が始まり第1主題が盛り上がった時、もう居ても立ってもいられない高揚した気分になりました。そして曲が進みフルートとオーボエのからみ合い、弦のさざなみに乗ってホルンとオーボエの歌、そして最後のクラリネットの音色の寂しさ。N響からブルックナーの心を伝える最高の響きが聴こえてきます。
豪快な第2楽章を経ていよいよ8番の核心と言える第3楽章、第4楽章。第3楽章のアダージョの美しさは何と言ったらよいのだろうか?いつまでも浸っていたい音楽である。ここまで来ると朝比奈隆の独壇場である。そして宇宙が鳴り響くような第4楽章では指揮者の気迫が乗り移ったような百瀬氏の打ち込むティンパニの音が本当に素晴らしい。そして最後のエンディングの物凄さ!

今回は久しぶりにブルックナーを聴く醍醐味を楽しみました。今月の29日は朝比奈隆の6回目の命日です。もう亡くなって6年も経ったかとと思うと年月の過ぎて生く事の早さを本当に痛感します。亡くなっても今だに映像や録音が発売される朝比奈隆の芸術の深さは私の一生の宝となるでしょう。

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2 コメント

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第九もいいけど (eyes_1975)
2007-12-27 22:57:56
年末は第九が当たり前のようだが、ブルックナーの「第8番」は鳥肌ものです。重量感や響きの良さと透明感が出て、ダイナミックなエンディングはたまらないね。
今年もお世話になりました。来年もよろしくね。
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交響曲第8番 (オペラファン)
2007-12-27 23:33:16
この作品のハース版とノヴァーク版の違いは私がもう少し落ち着いたら書き込みたいと思います。
ブルックナーの交響曲第8番は、たくさんある交響曲の中で私の一番好きな交響曲かもしれません。

わたしこそ今年はお世話になりました。良いお年をお迎え下さい。

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