オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

マーラーの交響曲第3番

2016年02月16日 08時13分48秒 | 私の名曲アルバム
毎週日曜夜の私の細やかな楽しみはNHK・Eテレで放送される「クラシック音楽館」です。
2月14日(日)の放送は昨年12月のNHK交響楽団の定期演奏会からシャルル・デュトワ指揮によるマーラーの交響曲第3番。
素晴らしかった!本当に素晴らしかった!
NHK交響楽団はデュトワ指揮の時は、やはり、いつもと違う。
演奏時間約1時間40分に及ぶ長大な交響曲。
第1楽章からして約35分の長さ。そしてアルト独唱や女性及び児童合唱を経て、息の深い最後の第6楽章。そして大編成のオーケストラ。
これだけの作品。技術だけでは及ぶことの出来ない、この長大な作品を包みこむことの出来る指揮者の大きな人間力が不可欠な作品でしょう。
それだけにシャルル・デュトワは本当に素晴らしい指揮者です。私たちは、こんな素晴らしい指揮者が毎年、定期的に日本のオーケストラの指揮台に立つことを誇りに思わなければいけません。
またオーケストラの各パートのソロも多く、力量のある首席奏者がいなければ、この作品を聴く楽しみは半減でしょう。
それだけにNHK交響楽団の演奏は本当に見事であり、各パートの掛け合いを映像で見ることが出来るのも、今回の放送の魅力の一つでしょう。
第1楽章の冒頭。豪快な8本のホルンによる演奏。それを映像で目の当りで見ることできる醍醐味。また第1楽章ではトロンボーンのソロが素晴らしかった。
そしてこの楽章の最後は何かジッとしていられない盛り上がり。
この日のコンサートマスターは昨年、着任したばかりの伊藤亮太郎氏。今後も末永くN響を引っ張って欲しい。
また第3楽章では舞台裏から聴こえてくるポストホルンの響き!神秘的で、そして清々しさを感じさせる響き!いつまでも聴いていたい響きだった。
ポストホルンを吹いていたのはN響の首席トランペット奏者の菊本和昭氏。演奏後、デュトワと抱き合っていたのが、たいへん印象に残りました。
そして、やはり最後の第6楽章。
「感動」という言葉を安易に使いたくはないのですが、今回の第6楽章の演奏は正に感動的でした。
特に最後のコーダ、この長大な交響曲を締めくくるエンディングの凄さ。N響の響きは凄かった。2台のティンパニの連打を見事に捉えている映像。
この放送を見ることの出来た幸運や喜び、そしてデュトワとNHK交響楽団への感謝の気持ちで一杯です。
私自身、この交響曲の中で一番好きなのは、やはり、この第6楽章。
何か、今までひたすら人生を走ってきて、しかし、ふと立ち止まって、今までのことや出会ったひとのことを回顧して感慨ふけるという趣きを私は聴くたびに感じます。
これも私が年齢を重ねてきて節目の年齢が間近になってきて感じやすくなってきたためでしょうか?

さてマーラーの交響曲。
私は若い頃は熱心に、よく聴いていましたが、最近はあまり聴かなくなりました。
しかし、その頃は第3番は、どちらかというと避けていました。あまりにも長大でつかみどころがなく、よく理解できなかった、若かったというのが理由でしょう。
そしてマーラーの交響曲をあまり聴かなくなった今、なぜか第3番だけは、よく聴きます。
マーラーの旋律を長く聴いていたい。そして、その果ての人生を回顧するような第6楽章。
これも長年?クラシック音楽を聴いてきた変遷でしょうか?
マーラーの交響曲のCDは、やはりバーンスタインの録音が本命ですが、特に大好きな第3番の最後の第6楽章だけを聴きたい時は、必ず朝比奈隆指揮大阪フィルハーモニー交響楽団の録音(1995年大阪シンフォニーホールでのライブ録音、CANYO CLASSICS盤)を聴きます。
格調の高さと、やはり朝比奈隆の持つ人間としての大きさ、包容力が彼の得意としたブルックナーの演奏以上に出ている演奏で、私の愛聴盤となっています。
また、この第6楽章といえば、数年前、フジテレビ系列で放送された松本清張原作の「駅路」でも効果的に使われ、印象深いドラマでした。
さてさてデュトワの指揮するマーラーの交響曲。もっと聴いてみたい。
第4番や第7番、そして第9番。ぜひ!






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