オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

「シュヴァルツコップ 1972年日本リサイタル」

2010年03月18日 11時32分45秒 | 今日、聴いたCD


私は大学生時代の4年間を東京で過ごし、いろいろな演奏家の生のステージに接することが出来ましたが、この4年間に来日がなく未だに残念に思っている演奏家が2人います。指揮者のマタチッチとソプラノ歌手のシュヴァルツコップである。NHK交響楽団の名誉指揮者だったマタチッチは何故かこの4年間来日が無く、シュヴァルツコップの最後の来日は私が高校3年生の時で、1年違いだった!
手元に2枚組のCDが届きました。

「エリザベート・シュヴァルツコップ 1972年日本リサイタル」
(TOKYO FM TFMC-0023~24)

ピアノ伴奏はジェフリー・パーソンズ。1972年1月と2月、東京文化会館でのライブ録音で当時、東京FMで放送された音源が全て収録されているとのことである。
シューマン、ブラームス、シューベルト、マーラーそしてヴォルフなどの作品が収録されている。
シュヴァルツコップで忘れられないのは1960年のザルツブルク音楽祭でのR・シュトラウスの歌劇「ばらの騎士」の公演の記録映画である。初めて、この映像を見た時、この世の中でこんなに美しいものがあるものかと思い、恍惚となった記憶があります。
第3幕の大詰め、シュヴァルツコップ扮するマルシャリンが舞台から立ち去る直前、後姿で立ち止まって、腕を差し出してオクタヴィアンがハンドキスをするシーン。歌も無い、後姿だけでマルシャリンの哀しみを伝えるシュヴァルツコップ。まさに至芸であった。
そんなシュヴァルツコップが、生のステージでは、どのような表情や仕草でピアノの前に立ち、格調高い歌を聴かせてくれたのか、本当に残念である。
今回のCDは最後の来日の3年前の来日公演のライブ録音である。
録音だけを聴いてみるとシューベルトやシューマンはシュヴァルツコップのやや癖のある声が気になりました。ルチア・ポップの澄んだ声の方が私の好みである。ただ、実際、会場で聴いてみたら全く違う印象を受けるかもしれません。
しかし、圧巻はヴォルフの歌曲である。全体の収録の曲の内、半数近くがヴォルフの作品である。
シュヴァルツコップの歌うヴォルフは異次元の世界である。現在、これだけ白熱したヴォルフの歌曲を歌える歌手はいるのだろうか?
何度も聴き込まなくてはいけないCDである。

さてさて、シュヴァルツコップのCDの到着の数日後、フィッシャー=ディースカウがEMIでのリートの録音を11枚のCDに編集したアルバムが届きました。11枚組で1830円と超お買い得であった。
シューベルトの三大歌曲集やバレンボイムのピアノ伴奏のマーラー歌曲集、そしてリヒテルのピアノ伴奏によるブラームスの「美しきマゲローネ」も収録されていて超お楽しみである。
今年はどうもドイツ歌曲の1年になりそうである。
このところ仕事で休みが不定期な日々が続いているので思わず家で、ぼやいてしまった。
私「あ~、ゆっくりと『冬の旅』でも聴きたいなあ~」
すると財務大臣閣下が一発。
大臣閣下「『冬の旅』でも『夏の旅』でも何でも聴きまい」
私「・・・(ガクッ)」