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オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

尾高忠明指揮、札幌交響楽団によるシベリウスの交響曲

2015年07月28日 14時16分14秒 | 今日、聴いたCD
シベリウス 交響曲第4番イ短調 作品63、交響曲第5番変ホ長調 作品82

尾高忠明指揮、札幌交響楽団(1914年2月、3月札幌コンサートホールKitaraでのライブ録音。フォンテック盤)


フレンズオンアイスが終わるまで財務大臣閣下よりCD購入禁止令が公布されていたにもかかわらず、禁を破って1枚のCDを購入してしまった。
尾高忠明指揮の札幌交響楽団によるシベリウスの交響曲の録音。
実は私は昨年2月に尾高忠明がNHK交響楽団を指揮しての定期演奏会でのシベリウスの「四つの伝説曲」の演奏が大好きで今も仕事を終えて帰宅してから、今もよく録画を見ています。
それだけに現在進行中の札幌交響楽団とのシベリウス交響曲全集は楽しみにしていました。
既に1番から3番までが発売されていますが、聴いてみてこのコンビだったらもっとやれるのではと思いを強くしています。
それだけに、シベリウスの音楽の神髄と言える今回の4番と5番の録音は期待よりも不安の方が強かったのですが、第4番の第1楽章の冒頭を聴いただけで、そんな不安はどこかへ消し飛んでしまいました。
正にシンと静まりかえった静寂そのものの音楽を見事に演奏している。本当に見事な演奏である。
私は4番と5番の組み合わせが大好きである。
第4番の暗く静寂で孤独感が伝わってくる音楽のあとに第5番の第1楽章を聴くと何か北欧の大自然の雄大な日の出を連想させるものがあり私は大好きである。
今回のCDは私の大好きな組み合わせで素晴らしい演奏を聴かせてくれて本当に嬉しい。
30歳代半ばでヘルシンキ郊外のヤルヴェンバーの「アイノラ荘」にひきこもったシベリウスは北欧の自然を前にして正に宇宙を見据えた音楽を書く。
それが第4番から第7番の交響曲。正に孤高の音楽。
尾高忠明指揮による札幌交響楽団のシベリウス交響曲全集も残すところ6番と7番のみ。
日本人指揮者と日本のオーケストラによる最高のシベリウスの演奏。
おそらくこの組み合わせで次回は発売されるのでしょう。本当に楽しみです。




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シベリウス:交響曲第2番

2015年07月17日 17時13分16秒 | 今日、聴いたCD
シベリウス 交響曲第2番ニ長調 作品43 パーヴォ・ベルグルンド指揮ボーンマス交響楽団(1976年録音 EMI盤 シベリウス交響曲全集より)


このところ、またまたテレビ番組の録画が渋滞気味。追いかけるのに苦労している。
昨晩は今月5日にNHK・Eテレで放送された「クラッシック音楽館」よりフィンランド出身のユッカ・ペッカ・サラステ指揮による5月のNHK交響楽団の定期演奏会の録画を見る。
プログラムは最初にシベリウスの劇付随音楽「クオレマ」から「鶴のいる情景」「カンツォネッタ」「悲しいワルツ」の3曲。続いてバルトークのヴァイオリン協奏曲第2番、最後に再びシベリウスの交響曲第2番という、たいへん聴き応えのあるプログラム。
番組の最初、指揮者のサラステによるシベリウスとバルトークの作品の共通点の話があったが、正直、どうも私には分からなかった。
さてシベリウスの「クオレマ」から3曲が続けて演奏されるのは珍しい。やはりシベリウスを生んだ国の指揮者ならではの選曲である。心に沁みるものがありました。バルトークのヴァイオリン協奏曲のソロを努めたクリストフ・バラーティは、シャープな演奏でなかなか良かった。
そしてメインのシベリウスの交響曲第2番は、やはり、この作品を知り抜いている指揮者だけに、派手に盛り上げるのではなく、じっくりと腰を据えた演奏からシベリウス独特の響きを聴かせてくれて満足する。
特に第3楽章から第4楽章へ流れ込んでいくところは聴き応えがあり見事だった。
さて私は最近までシベリウスの交響曲第2番が苦手でした。シベリウスの交響曲と言えば第4番から第7番までの大自然を包み込んだような何処までも深遠な世界とかけ離れているのではと思い、また一時期、私にとって、たいへん影響を受けていた音楽評論家の宇野功芳氏が、この作品を駄作のようなコメントしていて、そんな影響もあり、私にとっては、たいへん距離をおいていた作品でした。
しかし、数年前、ネーメ・ヤルヴィ指揮エーテボリ交響楽団によるシベリウス交響曲全集(ドイツグラモフォン盤)を聴いて、それまでの考えを一転させてしまいました。シベリウスの作品から流れてくる北欧の空気の冷たさ、スケールの大きさがストレートに伝わってくるではないか!何で今まで気が付かなかったのだろうか!と悔いるばかりでした。
そしてネーメ・ヤルヴィ指揮エーテボリ交響楽団の演奏の力も大きかった。
今では特に第4楽章が大好きで、何度聴いても飽き足らない状態です。
さてさてN響に話を戻しますが、映像をみていてビオラのトップに座っていたゲストで招かれていたかなり年配の演奏者。かつてN響の主席を務めていた菅沼準二氏でしょうか?
菅沼氏だったら本当に懐かしい。大昔、私が東京で大学生時代を送っていた頃の主席奏者。情報が欲しいものです。

さて今日は何を聴こうかと思い手にしたのはシベリウスの交響曲。それも第2番。
今日、聴いたのはシベリウスの大家パーヴォ・ベルグルンドの最初のシベリウス交響曲全集からの録音を聴く。
オーケストラはイギリスのボーンマス交響楽団。ベルグルンドのシベリウスと言うとヘルシンキフィルとの2回目のシベリウス交響曲全集が有名ですが、このボーンマス交響楽団も悪くはないですよ。
第2番に関してはヘルシンキフィルとの録音より、ボーンマス交響楽団との演奏の方がスケールが大きく感じるのですが・・・。
そして録音の良さ!1970年代のEMIのアナログによる最高の録音かもしれません。
ところで第2番のあとには第3番も収録されていますが、こちらの演奏も素晴らしい。
特に第1楽章はワクワク感あふれる演奏で最高ですな。
とにかくボーンマス交響楽団との録音はヘルシンキフィルとの録音の影に隠れていますが。両方、持つべきかもしれません。




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グラズノフの交響曲第3番

2015年06月09日 19時56分12秒 | 今日、聴いたCD
グラズノフ  交響曲第3番二長調 エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮ロシア国立交響楽団(1989年録音  Warner Classics盤)

8月末に夫婦で新横浜へフレンズオンアイスに行くことが決まってから、CD購入禁止令が布告されてしまった。いつまでだろうか?
増殖が続いているCD。現在、手持ちのCDをきちんと聴いているかというと必ずしもそうではない。しばらくは購入しているCDを、しっかりと聴いていくいい機会かもしれませんな。
そんな中、今、大切に聴いているのがエフゲニー・スヴェトラーノフ指揮ロシア国立交響楽団によるグラズノフの交響曲全集。
グラズノフはロシアの作曲家。ロシアというと、どうしても雪に閉ざされた平原を連想してしまいますが、グラズノフの交響曲は、長い冬が終わり、どちらかと言うと雪が溶けて、心地よいですが冷たい風、そしてロシアの短い春から夏の白樺の林の風景を連想してしまいます。
グラズノフの完成された8曲の交響曲野中で、今、私が一番お気に入りなのが交響曲第3番です。
この交響曲はチャイコフスキーに献呈されたとのこと。
何か抒情的でロマンテックな旋律が心にしみ込んできます。
ロシア音楽と言えばチャイコフスキーやラフマニノフの分厚い音楽も魅力的ですが、グラズノフも忘れないでねと言いたいものです。






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チョン・キョンファのシベリウス/ヴァイオリン協奏曲

2015年06月02日 10時41分58秒 | 今日、聴いたCD
①シベリウス/ヴァイオリン協奏曲ニ短調 Op.47 チョン・キョンファ(ヴァイオリン) アンドレ・プレヴィン指揮ロンドン交響楽団(1970年ロンドンでのセッション録音 デッカ盤)
②シベリウス/ヴァイオリン協奏曲ニ短調 Op.47 チョン・キョンファ(ヴァイオリン)ズデニェク・マーツァル指揮フランス国立放送管弦楽団(1973年5月パリでのライブ録音 Spectrum Sound 盤)

このところ仕事から帰ってきて、よく見ている録画がある。先月半ばにNHK・Eテレで放送されたNHK交響楽団の定期演奏会の放送から庄司紗矢香さんのヴァイオリン独奏、パーヴォ・ヤルヴィ指揮によるシベリウスのヴァイオリン協奏曲の映像である。
やはり私はこの協奏曲が大好きなのである。いや、このシベリウスのヴァイオリン協奏曲は私にとって特別な作品なのである。
以前にも述べたことがありますが私が中学3年の時、クラッシック音楽に興味を持った頃、わが街にNHK交響楽団がやってきて生まれて初めて生のオーケストラというものを聴きました。その時にプログラムに含まれていたのがシベリウスのヴァイオリン協奏曲である。ヴァイオリン独奏は当時N響のコンサートマスターだった田中千香士氏、指揮は岩城宏之氏。御二方は既に故人。40余年も前のことである。
そして、この時、初めてシベリウスの作品を聴きました。
初めて聴いたシベリウスの音楽。交響詩「フィンランディア」でもない、交響曲第2番でもない、シベリウスのヴァイオリン協奏曲だった、それも生のオーケスタラの演奏だったと言うことが、その後の私の音楽の聴き方に大きな影響があったのは間違いありません。
この演奏会を聴いた頃は既にメンデルスゾーンやチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は知っていました。ヴァイオリン協奏曲と言えばヴァイオリンの奏でる美しい旋律、音色を楽しむものというイメージがありましたが、シベリウスの協奏曲を聴いて全く別次元の違う世界に踏み込んだ気持ちなり、今もなおシベリウスの音楽を追い求めている状態である。
先月のN響の放送での庄司紗矢香さんの、この協奏曲に対するコメントが、たいへん印象に残りました。この作品の魅力を見事に言い表わしてくれていると思いました。

「北の自然 風 森 湖 月の光 幻想的な風景 その中にある厳しさ」

初めて聴いたN響の演奏会のあと、すぐにシベリウスのヴァイオリン協奏曲のレコードを買い求めました。ダヴィッド・オイストラフの録音。
オイストラフは当時、たいへんなヴァイオリンの大家。悪いはずがないのだが何かしっくりとしない。何かイメージと違う。
このシベリウスのヴァイオリン協奏曲は本当に難しい。少しでも演奏者が自身の技術を誇示してしまうと、この作品は口を閉ざしてしまう。今にして思うと、あくまでもオイストラフの大家然とした演奏に何か違和感を感じていたのでしょう。
そんな状態が数年続き、大学生の時、1枚のレコードと出会うことが出来ました。①のチョン・キョンファの録音である。初めて聴いたとき「正にこれだ!」と思いました。
何と言う冷たさ、孤独感、そしてその中に秘められている情熱。
そしてLPレコードからCDの時代へ。当然CDでも買い直しました。シベリウスのヴァイオリン協奏曲の録音は、いろいろ聴きましたが、やはり行き着くのは①のチョン・キョンファの1970年の録音。ずっと私のシベリウスのヴァイオリン協奏曲の演奏の一番手でした。
そんな今、先般、チョン・キョンファのお宝録音のCDが届きました。
チャイコフスキーの協奏曲との組み合わせの1970年代のパリでのライブ録音。
初めて聴いた時、不幸にも私はシャルル・デュトワ指揮ということでチャイコフスキーの方から聴いてしまった。圧巻のチャイコフスキーを聴いたあと、どうも印象が悪るかった。熱すぎるのではないか?と。
しかし、そのあと何度か聴き直してみましたが、このシベリウスの演奏はやはり凄い。ぶっ飛ぶような演奏である。
ライブだけにチョン・キョンファの情熱が全面にでているのだ。しかし、けっしてシベリウスの音楽を潰していない。
特に私の大好きな第2楽章の演奏。正に身も心も音楽に尽くしている迫真のチョン・キョンファの演奏を聴くことが出来る。
また宝物が一つ加わってしまった。

今年は北欧の孤高の作曲家シベリウスの生誕150年の記念の年。
この節目の年に私のシベリウスの原点と言えるヴァイオリン協奏曲の素晴らしい録音に巡りあうことが出来たことは幸運でした。






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ケンぺのブルックナー:交響曲第8番

2015年05月26日 12時40分45秒 | 今日、聴いたCD
最近、入手したCDのアルバムに「ルドルフ・ケンペの芸術」がある。
1970年代の録音が中心で、LPレコードで初めて発売され評判になった頃、ミュンヘンフィルとのブラームスやブルックナーなどの録音を聴いてみたかったのですが、私は貧乏学生時代だったので、とうとう手にすることが出来なかった。そして今に至っていたのですが、ずっと気になっていて、今回、10枚組のCDのアルバムとして発売され迷わず購入しました。そして30数余年経って、やっと聴くことが出来ました。
一番、期待していたのがミュンヘンフィルとのブラームス交響曲全集でしたが、長い年月の関係で期待が大きすぎたのでしょうか?
第1番から第3番まで何かあっけなかった。肩すかし状態。録音当時のミュンヘンフィルの響きはいいのですが、何か指揮者の姿が見えない。オケに任せ切っているように感じてしまった。
そして第4番になって、作品の特徴もあるのかもしれませんが、やっと目が覚めたように響きに緊迫感が伝わってきて、何故か私は安堵しました。
ブラームスのあとはブルックナーの録音へ。
チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団とのブルックナーの交響曲の最高峰、交響曲第8番を聴く。1971年の録音。印刷に表記はありませんがハース版による演奏。
ブラームスの交響曲が期待はずれだったので、ブルックナーの第8番は、ちょっとこの指揮者には荷が重いかな?と変な考えを持ちながら聴き始める。
聴き始めてビックリ!する。凄いのである。
第1楽章の冒頭、主題が盛り上がっていきフォルテに達した時、もう何か居ても立ってもいられない気持ちになってしまった。
そして最終楽章まで、スケールの大きさ、生生しく迫力のある響きに改めて、この交響曲の素晴らしさを再認識することが出来ました。
ケンぺ指揮によるチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団とのブルックナーの交響曲第8番は今まで話題になったことはないし、この作品の音楽雑誌などによる名盤選びにも登場したことは無かったので、私にとって全く盲点でした。
今回、私が手にしたCDは新リマスタリングによるものということも幸運だったかもしれません。
このところ私はブルックナーの演奏に対して何かモヤモヤした気持ちを抱いていましたが、この第8番の録音が見事に払拭してくれました。そして今は何か新しい気持ちでブルックナーの交響曲に向かい合うことが出来るようになりました。

さてさて、昨日、帰宅するとパーヴォ・ベルグルンド指揮デンマーク王立管弦楽団による今年生誕150年を迎えたニールセンの交響曲全集のCDが届いていた。
そして、いつもの如く財務大臣閣下のご機嫌は斜めであった。そして一発。
「いつ聴くんじゃー!ビール買わないぞー!」
そんな罵声を横にCDを手元に置いて、レコード芸術3月号の特集「生誕150年シベリウス、ニールセンとその時代」を読んでいる私がいました。
何と言われても崇高な精神だけは持ち続けたいものですなあ~。






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久し振りにチョン・キョンファのCD

2015年04月24日 16時11分43秒 | 今日、聴いたCD
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲ニ短調 Op.47 ズデニェク・マーツァル指揮(1973年5月16日録音)
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.35 シャルル・デュトワ指揮(1978年10月18日録音)

チョン・キョンファ(ヴァイオリン)フランス国立放送管弦楽団(パリ、シャンゼリゼ劇場でのライブ録音 Spectrum Sound 盤)


久し振りにチョン・キョンファのCDが手に入った。フランス国立視聴覚研究所提供による音源を使用したお宝録音。
今、ちょうど彼女は来日しているはず。本当は大阪公演へ行きたかったのだが残念ながら仕事優先の私は見送ってしまった。
私は一度だけ彼女のリサイタルを聴いている。当日のプログラムを探してみると、ありました。1994年の6月に赤坂のサントリーホールで聴いている。東京へ出張した時、偶然にも彼女のリサイタルがあるのを知り、確か当日販売のチケットで聴いたことを、今も憶えています。
プログラムを、めくってみると彼女のカラー写真のページに、終演後、楽屋口でもらったサインもある。
目の前でみるチョン・キョンファは、たいへんな小柄な方で、どこから演奏時の凄いエネルギーが、あの体から出てくるのか不思議に思ったものです。
本当に、たいへんな昔のことになってしまった。
さて、あれから彼女は出産やケガなどで演奏活動を休止して、その名前も聞かなくなりファンとしては寂しい状況が続き、弟の指揮者であるチョン・ミョンフンの方が有名なってしまいましたが、近年、ステージに復帰し、そして彼女も60代になり、どのような円熟した演奏を聴かせてくれるのか本当に興味深いものがあります。

さて今回のお宝録音。まさに1970年代の若き日の絶頂期の白熱した演奏の記録である。
最初のシベリウスは正にライブならではの、一発勝負のたいへん入れ込んだ演奏である。
彼女には1970年のプレヴィン指揮ロンドン交響楽団とのスタジオ録音(デッカ盤)があり、内に秘めた情熱にあふれ、正に北欧の空気が伝わるような素晴らしい演奏で、どうしても比べてしまいます。
今回、パリでのライブ録音を聴きながら、ライブなので、致し方ありませんが、シベリウスの演奏がこんなに熱くなっていいのかと思ってしまったしだい。
そしてチャイコフスキー。
彼女が燃えれば燃えるほど、表情を付ければ付けるほど作品の素晴らしさが伝わってくるとしか言い表すことが出来ない。
特に第1楽章は圧巻!
デュトワの指揮も最高。
第1楽章が終わったあと、すぐに盛大な拍手。会場内の緊張した雰囲気も伝わってきます。

さてさてチョン・キョンファのお宝録音。
確か1990年代にNHK交響楽団と共演したベートーヴェンとブラームスの協奏曲の演奏会の放送を録画したビデオテープがあるはずだが、行方不明である。どこへ行ってしまったのだろうか?
DVD化を、ぜひとも期待したいところである。






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ワルター&ウィーン・フィル告別演奏会

2015年04月03日 18時00分53秒 | 今日、聴いたCD
2枚セットの1組のCDが届きました。

シューベルト:交響曲第8番ロ短調「未完成」
マーラー:「子供の魔法の角笛」より「トランペットが美しく鳴り響くところ」
マーラー:「リュッケルト歌曲集」より「私は仄かな香りを吸い込んだ」
マーラー:交響曲第4番ト長調

エリーザベト・シュヴァルツコップ(ソプラノ)、ブルーノ・ワルター指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団(1960年5月29日ウィーン、ムジークフェラインザールでのライブ録音)音源提供:INA(フランス国立視聴覚研究所)

ブルーノ・ワルターの生涯を知っている者だったら絶対忘れてはいけないコンサートのライブ録音。
1907年初めてワルターは初めてウィーンフィルの演奏会に招かれ、そして1960年5月29日、ワルターは生涯最後のウィーンフィルの指揮台に立つ。マーラー生誕100年記念コンサート。
ワルターも、ウィーンフィルも、これが最後と意識していたであろう演奏会。そしてワルターは1962年2月17日、アメリカで、この世を去る。享年85歳であった。
どうしても普通の気持ちで聴けない演奏、どうしても客観的には聴けない演奏である。
お互いに第二次世界大戦という地獄を経て、最後に何か幸福感に満ち溢れているようなマーラーの交響曲第4番の演奏。
特に第3楽章は万感の思いが伝わってくる。

この演奏会のライブ録音はいろいろなレーベルでCD化されていたようだが、今まで私は手を出さなかった。
たいへんな昔、レコードの時代。初めてブルーノ・ワルター協会から発売されたレコードを購入して、あまりの録音状態の悪さ、バランスの悪さにガッカリして、それ以降、CD化されたものが発売されても絶対に手を出さなかった。
大好きなブルーノ・ワルターの演奏、それもウィーンフィルとの最後の演奏だけに、何かイメージをつぶされたくない気持ちが強かった。
そんな私でしたが、ORF(オーストリア放送)でオリジナルマスターが失われていた放送用マスターテープがINA(フランス国立視聴覚研究所)で発見されCDされたので、不安な気持ちは大きかったですが、重い腰を上げる?こととなりました。
そして購入して本当によかった!もちろん1960年のライブ録音なので不備な点はありますが、レコードで聴いた録音とは、たいへんな差で鑑賞に支障はありません。
楽器が少しマイクに近いところもありますが、逆に何かワルターが語っているように聴こえるくらいです。
いろいろと持っているワルターのCDですが、何か欠けているような気持ちが長い間ありましたが、やっと、そんな気持ちから脱することが出来ました。
たった1組のCDですが、そんな気持ちにさせるとは、やはり音楽の力というものは強さを感じたしだいです。






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「ルドルフ・ケンペの芸術」

2015年03月13日 14時33分30秒 | 今日、聴いたCD
手元に10枚のCDがセットになった「ルドルフ・ケンペの芸術」が届く。10組で税込4990円也。
セット内容はミュンヘン・フィルとのブラームス交響曲全集、ブルックナー交響曲第4番と第5番、ドヴォルザーク交響曲第8番、チューリッヒ・トーンハレ管とのブルックナー交響曲第8番、ベートーヴェンの交響曲第5番、ドヴォルザークの「新世界より」などケンぺ指揮による1970年代の録音が中心になっている。
さて、これら一連の録音は私にとって感慨深い録音ばかりである。なぜなら、これらの録音は私が大学生時代の時、新譜レコードとして発売されたものばかりで、当時、私は欲しくてたまらなかった(特にブルックナーのレコード)のですが、田舎の貧乏学生時代。欲しいレコードが、思った通り購入できるほど経済的余裕は全くなく、一度も手にすることなく、とうとう現在に至ってしまいました。
そして、やっと今、数えてみると約38年越しにCD10組のアルバムとして手にすることが出来ました。
CDを収めている紙ジャケットも初めて発売された時のジャケットがデザインされていて嬉しいものがあります。
まず最初にブルックナーの交響曲第4番「ロマンテック」から聴いていく。
第1楽章の冒頭、、弦のトレモレに乗ってのホルンの響き。この響き!この響きを聴くのに38年の年月を隔てなければいけなかったのか!
演奏はギュンター・ヴァントや朝比奈隆のような剛演ではありませんが、当時のミュンヘンフィルの響きはアルプスの深い森を想像させられるものがあります。
そして次にチューリッヒ・トーンハレ管とのブルックナー交響曲第8番を聴いてみる。表記はありませんがハース版による演奏。
久し振りにブルックナーの最高峰の交響曲と言うべき第8番を聴く。今回、新たなリマスターを行い録音の鮮明度が増しているとのこと。
物凄い充実感。特に第4楽章が素晴らしい。
スケールが大きく、正にアルプスの山々を見下ろしているような感を強くする。ケンぺはどちらかと言うと私にとって温厚なイメージが強かったのですが、そんなイメージを一掃させるものがありました。
最近、私にとって、以前は、あれだけ聴いていたブルックナーの交響曲が「好きだった」という過去形になりそうな気配でしたが、ケンぺが再び私をブルックナーの世界に呼び戻してくれたと言えるでしょう。
さて収録されているCDの中で予想外の素晴らしさだったのがドヴォルザーク交響曲第8番でした。1972年のライブ録音。
当時のミュンヘンフィルの暗みのある渋い響き。それがドヴォルザークの8番にピッタリで、こんな響きは、現在、聴くことは出来ないでしょう。
まだブラームスの交響曲全集は全く聴いていない。私にとって11組目のブラームスの交響曲全集のCD.
今、余りにもブルックナーの余韻が大き過ぎる状態なので、落ち着いた時に、じっくりと聴くつもりである。






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シベリウスの「クレルヴォ交響曲」

2015年02月24日 15時46分46秒 | 今日、聴いたCD
今日聴いたCD
①グラズノフ 交響曲第8番変ホ長調  エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮ロシア国立交響楽団(1989年録音 Warner Classics盤)
②シベリウス クレルヴォ交響曲    カリタ・マッティラ(ソプラノ)ヨルマ・ヒュンニネン(バリトン)ネーメ・ヤルヴィ指揮エーテボリ交響楽団、ラウルン・イスタヴァト男性合唱団(1985年録音 BIS盤)

究極のおたく音楽雑誌?の「レコード芸術」の最新号が手元に届く。最新号の特集は「生誕150年 シベリウス、ニールセンの時代ー自然と響き合う魂の音楽を聴く」である。
シベリウスの作品の大好きな私は、いつもは最初に目を通す新譜月評より特集を先に読む。今年はシベリウスが生誕150年の節目の年だったのは知っていたが、ニールセンも生誕150年だったことは気が付いていませんでした。
シベリウスはフィンランドが生んだ孤高の作曲家。
30歳代半ばでヘルシンキ郊外ヤルヴェンパーの山荘に引きこもったシベリウスはフィンランドの大自然から、はるか向こうの壮大な宇宙を見据えた作品を書いたと私は思っている。特に交響曲第4番から第7番は正に極限の世界。
そんなシベリウスの作品ですが民族主義に燃えた若い頃の作品も私は好きでよく聴いています。
今日は、最近入手したスヴェトラーノフ指揮によるグラズノフの交響曲全集から1曲聴いたあと、久し振りにシベリウスのクレルヴォ交響曲を聴く。
この長大な作品はフィンランドに1000年以上も昔から伝わる叙事詩「カレワラ」伝説が題材となってクレルヴォの物語は『カレワラ』第31~36章に当たる。
森に入り込んだクレルヴォが美しい娘と出会い、間違いを犯すが、彼女は実の妹だったという悲劇が題材になっている。
1892年4月28日に作曲者自身の指揮によるヘルシンキ初演は、評論家筋からはおおむね好評だったものの、作品を撤収してしまう。そしてシベリウス没後の1958年に娘婿のユッシ・ヤラスが蘇演を指揮するまで、全曲演奏は行われなかった。
歌詞がフィンランド語のためか、現在もあまり演奏されない作品ですが、一度聴きだすと聴きごたえがあり、民族的な雰囲気が漂い、何か強く訴えかけるものを秘めている作品で、シベリウス生誕150年を期に、もっと聴かれて欲しい作品です。
さて私が今日聴いた録音はネーメ・ヤルヴィ指揮エーテボリ交響楽団による1985年録音で、私が初めて聴いたクレルヴォ交響曲の演奏。初めてこの作品を聴こうとした時の緊張感が蘇ってきます。解説書の表紙の写真が素晴らしい。
なお、私の所持しているBISの国内盤の解説は大束省三氏で、1974年、渡邉曉雄指揮東京都交響楽団による日本初演の際、日本語訳をなさったのが大束省三氏である。解説書には芸術的観点から非常に困難な仕事だったと記されています。
1974年当時、私はまだ悲しいかな四国の片田舎在住の身の高校生でした。音楽雑誌で、この初演のことを知り、どんな作品なのだろうかと「クレルヴォ交響曲」の題名は頭から離れることはありませんでした。
残念ながら1974年の日本初演がどうだったのか今となっては知る由もありませんが・・・。私自身、1976年に大学進学で東京で4年間を過ごし東京都交響楽団の演奏にもよく脚を運んだだけに、もう少し早く生まれていればと、今も残念に思っています。
さて今年のシベリウス生誕150年。私自身、本当は特集を組みたいのは山々ですが、残念ながら時間が足らないのが現実。
ただ機会があれば断片的にはなるとは思いますが、シベリウスの作品を話題にしたいとは思っています。




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ユージン・オーマンディのシューベルト

2015年01月09日 13時34分44秒 | 今日、聴いたCD
シューベルト 交響曲第9番 ハ長調 D.944「ザ・グレイト」
シューベルト 交響曲第4番 ハ短調 D.417「悲劇的」

ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団(1966年、1962年録音 Sony Classical盤)

かなり以前、シューベルトの大ハ長調の交響曲を愛する方の記事を読んでいて、多くの名盤と言われている録音と一緒にオーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の録音を挙げられていて、中古レコードで手に入れて聴いてみたら、素晴らしい演奏でびっくりしたというコメントがあり、それ以来、一度は聴いてみたいものと思っていましたが、このたび、タワーレコードのスペシャル・セレクションの一環として世界初CD化され、さっそく手に入れました。
そして聴いてみて私もびっくりでした。
今までのオーマンディに対するイメージを大きく変えるものがありました。
オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団というとゴージャスで明るく華やかだが深みのない職人芸的演奏というイメージが付きまとっていましたが、そんなイメージをくつがえす演奏である。
確かにフルトヴェングラーのような狂気、ベーム指揮ベルリンフィルの録音のような暗さは無いかもしれませんが、大河が流れているようなスケールの大きさ、厚みのあるオーケストラの響きは本当に素晴らしい。けっして外面的に整えている演奏でなく心の底から湧き上がっている演奏。そして、それを見事に捉えている当時のアナログ録音の素晴らしさ。
また第4番も、びっくり。
たいへん緊迫感のある演奏。そして、その中でも第2楽章のアンダンテでの歌心。
存じの通りオーマンディは、たいへん幅広いレパートリーを録音していますが、それはレコード会社の意向。本当に、やりたかったのは、このシューベルトのような演奏だったのかもしれません。
オーマンディは1960年代、ウィーンフィルの定期演奏会のご常連だったとのこと。
その頃のオーマンディ指揮ウィーンフィルの演奏の録音は残っていないのだろうか?どんな演奏だったのか想像つかないだけに、ぜひ聴いてみたいものです。




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今年最後のCD

2014年12月26日 17時07分38秒 | 今日、聴いたCD
①モーツァルト 交響曲第38番二長調 K.504「プラハ」 カール・ベーム指揮ベルリンフィルハーモニー管弦楽団(1959年録音、ドイツグラモフォン盤)
②モーツァルト レクィエム ニ短調 K.626 エディット・マティス(ソプラノ)ユリア・ハマリ(アルト)ヴィエスワフ・オフマン(テノール)カール・リッダーブッシュ(バス)カール・ベーム指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱連盟(1971年録音、ドイツグラモフォン盤)

今日は多くの企業は御用納め、私は今日が今年最後の公休日。この違い。
ところで今年最後のCDの聴き納めは何にするか数日前から思案して決めていた曲はマーラーの交響曲第9番でした。
しかし、いざ聴き始めて第1楽章を終えたところで止めてしまった。どうも今、自分自身が乗ってこない。
そして手が伸びたのはモーツァルトの作品のCD.それもベームの指揮の録音。
それも今年最後に「レクイエム」とは変としか言いようがない。
普通の世間様だったらベートーヴェンの第9でしょうなあ。
ただ何か心が洗われるような作品を聴きたくなり最後に取り出したのはモーツァルトの「レクイエム」のCDでした。
さてベーム指揮の録音。昨今、いろいろなスタイルの演奏、それも最近、特に多い古楽器奏法によるモーツァルト演奏とは全く正反対のスタイルの演奏。
しかし、その演奏からは、演奏スタイルを超越して、モーツァルトの慟哭さえ聴こえてきます。
ベームの作品に対する強い共感、そして、それがオーケストラとコーラスに乗り移り有無を言わせず聴いてる者の心を強く動かします。
第1曲の入祭誦(永遠の安息を)でのマティスの独唱の素晴らしさ、きれいな声。そして「涙の日よ」でのウィーン国立歌劇場合唱団の絶唱。
これら演奏の素晴らしさ。ベームの心が動かしているのでしょう。
古楽器奏法が隆盛の時代ですが、けっして色あせない、けっして忘れてはいけない録音だと信じています。

さてさて今年こそJ.S.バッハの宗教音楽とベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲を、きちんと聴きたいと思っていましたが、またまた頓挫してしまった。
やはり時間が欲しい。来年こそはと思っているのですが・・・。




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最近購入したCD

2014年12月23日 09時36分25秒 | 今日、聴いたCD
現在、フィギュアスケートのシーズンが真っ最中なので、どうしても話題がフィギュアスケート中心になっていますが、クラシック音楽のCDも仕事が休みの日には、コツコツと地道に聴いています。そして財政難の折、いかに安くていい物(CD)を手に入れるか、いろいろと苦労しています。
ここ最近、購入したCD.

①マーラー 交響曲「大地の歌」 カルロス・クライバー指揮ウィーン交響楽団(1967年ウィーンでのライブ録音)
②「昨日の歌~イタリア古典歌曲、カンツォーネ集」 (テノール)フェルッチョ・タリアヴィーニ (11960年、1963年、1964年録音 RCA盤)
③エルガー 交響曲第1番、第2番、序曲「南国にて」、劇音楽「グラニアとディアルミド」、序奏とアレグロ、弦楽のためのセレナード エードリアン・ボールト指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1970年~76年録音 EMI盤)
④グラズノフ バレエ音楽「四季」、組曲「バレエの情景」、組曲「踊りの情景」 アレクサンドル・アニシモフ指揮モスクワ交響楽団(1995年録音 NAXOS盤)

①のクライバーの「大地の歌」。私は、この手のCDに手を出さないようにしているのですが、クライバー指揮のマーラーということで手を出してしまったが、やはり購入するべきでなかった。あまりにもオケの響きがまずい録音で作品の魅力が伝わってこない。おそらく実際、会場での響きは、こんなものではなかったであろうと想像するばかり。
②はイタリアの往年の名テノール・タリアヴィーニのイタリアの歌の数々。イタリアRCAに録音した3枚のLPから,CD2枚にまとめたセット。
時には明るく輝かしく、そして時には甘くせつない美しい声で歌われるタリアヴィーニの歌。この手の曲の録音は誰もがパヴァロッティの録音を押すと思いますが、時にはアッケラカンと聴こえるパヴァロッティより私はタリアヴィーニの情感のこもった声の方が好きだな。
③のエルガー。イギリスの名指揮者とイギリスの名門オーケストラによるイギリスの作曲家エルガーの交響曲の演奏。この秋に購入したヴォーン・ウィリアムズの交響曲全集に続いてのイギリス音楽のCDの購入.とにかくEMIロゴの入ったCDが手に入るうちにと急ぎの購入。たかがCDのロゴにこだわるなんて自分でも思いますが病的だな。
演奏はどれも格調の高いもの。特に交響曲第2番第4楽章は正に落日の輝きの風情の演奏。
④若い頃はブルックナーやワーグナー中心だった私が、本当に、この数年、聴くものが本当に変わってしまった。エルガーやディーリアスなどのイギリスの作曲家たちの作品の出会い、また見事にハマってしまったクラシックバレエ。そして若い頃は、あまり聴かなかったロシア音楽への目覚め。ただしブルックナーやワーグナーへの愛着は変わっていません。そして現在、そんな要素がゴチャゴチャになっている状態である。
さて今回のグラズノフのバレエ音楽「四季」。私は以前から大好きな作品でスヴェトラーノフがフィルハーモニア管弦楽団を指揮した録音(EMI盤)を愛聴していましたが、やはりロシアのオーケストラで聴いてみたいと思いNAXOS盤を購入。
何か、この作品にハマってしまうものがある演奏。
「四季」は冬から始まり秋に終わるバレエのための音楽。特に夏の情景の場面の音楽の美しさ!
ぜひバレエの舞台での映像を見てみたい。DVDはあるのかな?
以前は、あまりお国ものというものには、こだわる方ではありませんでしたが、ロシア音楽、北欧音楽、イギリス音楽を多く聴いていくと、どうしても気になるようになりました。これも最近の傾向かな?

今年のCD購入も、これで終わり。
来年も財務大臣閣下(妻のこと)の目を盗んで?いろいろとCDを購入することになるでしょう。
どんな作品や演奏と出会うことが出来るのか楽しみとしましょう。










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今日聴いたCD,10月31日

2014年10月31日 15時24分39秒 | 今日、聴いたCD
①ヴォーン・ウィリアムズ 交響曲第2番「ロンドン交響曲」マーガレット・プライス(ソプラノ) (1971年録音)
②ヴォーン・ウィリアムズ 交響曲第3番「田園交響曲」(1968年録音)
③ヴォーン・ウィリアムズ 交響曲第1番「海の交響曲」シーラ・アームストロング(ソプラノ)ジョン・キャロル・ケイス(バリトン)ロンドン・フィルハーモニー合唱団(1968年録音)
 
エードリアン・ボールト指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

おそらく私の周辺では、私がクラシック音楽を長年聴いていることを知っている方は少ないでしょう。おそらく、そのことを知っても信じる方は、いないでしょう。
「O(私のこと)がクラシック音楽?ウソでしょう!」と
そのくらい一旦、外へ出ると私とクラシック音楽はアンマッチな組み合わせと思われてもしかたがない。
よく家族や親しい人には言うことがあります。
「仕事をしている時の顔は私が生活して行くための顔、しかしクラシック音楽を聴いている時が私の本当の顔」
よくこんなことを言われることがあります。
「昔、学校の音楽の時間は退屈でした。しかし、あなた(私のこと)はその頃から(クラシック音楽が)お好きだったのですか」と。
いえいえ私も小・中学校の時の音楽の時間は、さっぱりダメだった。何ら恩恵を受けていない。
例えば中学の音楽の時間に聴かされたビゼーの組曲「アルルの女」
この音楽は本当は劇音楽であり、ストーリーはアルルの女に恋した村の若者が、最後にファランドールの音楽の最中、その恋の葛藤から窓から飛び降りて命を絶つというストーリーなど授業では一切説明はなかった。
単に眠気を起こさせるために、聴かされていただけである。もしこのストーリーを知っていて聴いていたら、感じやすい中学生の時でなので、また違った気持ちになっていたかもしれません。
そう言えば私の大好きなブルックナー、マーラー、シベリウス、R・シュトラウスなどの作品は全く音楽の時間には無縁で、その頃、存在すら知らなかった。
そう言えば、あの頃、学校と同じ授業用の鑑賞のための音楽だけを集めたレコードを買ってもらって、熱心にお勉強していた優等生がいたな。
今も、その子は音楽を聴いているのだろうか?
逆に音楽の授業が苦手で、劣等生だった私が全く音楽の授業とは、関係ないところでクラシック音楽に興味を持ち、現在でも聴き続けているのは面白い。
いかんグドグドと年寄りの昔話になってしまいました。失礼しました。

さて本日、5枚のCDがセットになったエードリアン・ボールト指揮によるヴォーン・ウィリアムズ交響曲全集(EMI盤)が届く。
送料込で2100円と超お買い得価格でした。
ヴォーン・ウィリアムズの作品も、おそらく学校の音楽の時間には無縁な存在でしょうなあ。
イギリス独特の雰囲気、また時には、それに逆らうような、とっつきにくさがあるヴォーン・ウィリアムズの交響曲。
この一筋縄ではないヴォーン・ウィリアムズの交響曲全曲をイギリス音楽の大家エードリアン・ボールトの指揮で改めて聴き直していくことになります。
今日は第1番から第3番までを聴く。
ボールトの指揮で全体に流れているのは、やはり「風格」
「海の交響曲」の勇壮さ、そして表情豊かな演奏は素晴らしい。
さて余談だが私のCD棚にEMIのロゴのディーリアス、ウォルトン、ホルストのイギリスの作曲家たちの作品全集、そしてバルビローリ指揮によるイギリス音楽全集のCDのセット物が並んでいて、そして今回、ヴォーン・ウィリアムズの交響曲全集。
なぜかEMIのロゴに、こだわる私。
御存知の通り今までのEMIの録音はワーナーが取扱い、販売するようになったので、今後、これらのイギリス音楽の録音が、どうなるのか心配である。
また、これらイギリス音楽のCDはワーナーのロゴよりEMIのロゴの方がお似合い?と勝手な私の思いこみ。
そういえばコリン・デイビス指揮アムステルダム・コンセルトへボウ管弦楽団によるストラヴィンスキーの三大バレエのCDもデッカではなく、PHILPSのロゴに、こだわりましたなあ。
それにしても販売会社のロゴにこだわるなんて、本当に病的ですなあ。




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今日、聴いたCD,10月28日

2014年10月28日 16時51分56秒 | 今日、聴いたCD
①ストラヴィンスキー バレエ音楽「火の鳥」(1910年オリジナル全曲盤) コリン・ディヴィス指揮アムステルダム・コンセルトへボウ管弦楽団(1976年録音、Philips盤) 
②プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」全曲盤より ミリアム・ガウチ(S)アレクサンダー・ラハバリ指揮チェコスロヴァキア放送プラティスラヴァ交響楽団(1991年録音 NAXOS盤)
③ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番ニ短調 マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)リッカルド・シャイー指揮ベルリン放送交響楽団(1982年録音、Philips盤)
※オーケストラ名の表記は録音当時の名前を表記しました。

今日は仕事は休みだが、まだ一歩も外へ出ていない。仕事の疲れのため、それとも歳のせいか?
昼寝以外はCDを聴く。
今日聴いたCD.ひどい選曲。ロシア音楽にイタリアオペラ。何らつながりのないハチャメチャですな。気分の、おもくくままであるが、やはりシーズンの始まったフィギュアスケートの影響があるのは間違いないようだ。

「火の鳥」はすっかりフィギュアスケートでは、お馴染みの作品になってしまった。昨シーズンは町田樹君、そして今シーズンはロシアのアンナ・ポゴリラヤがフリーで披露してくれている。ジャパンオープンでのポゴリラヤの火の鳥をあしらった衣装、素敵だったな。
フィギュアスケートでは、ほとんど組曲形式より全曲盤が使用されているのが本当に嬉しい。
録音はコンセルトへボウ管弦楽団の分厚く美しい響きの演奏。最高のアナログ録音でしょう。
「火の鳥」の次に歌劇「蝶々夫人」を聴きたくなった。昨晩見た長洲未来さんの演技の影響だろう。
今日、10種類ほど持っている全曲盤の中から選んだのはNAXOS盤。
ガウチの蝶々さんもいいし、ラハバリ指揮のオーケストラも、丁寧で、しっかりとした演奏を聴かせてくれて私はたいへん気に入っています。
隠れた名盤と言うべきか。
素敵な演奏です。今も、このCD手に入るのかな?
最後はラフマニノフのピアノ協奏曲第3番。
エレーナ・ラジオノワの影響か。
本当にモロ、フィギュアスケートの影響。我ながら物凄い単純さである。






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チャイコフスキーの交響曲第4番

2014年10月07日 17時28分51秒 | 今日、聴いたCD
①チャイコフスキー 交響曲第4番ヘ短調 作品36 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団(1951年録音 GRAND SLAM盤)
②チャイコフスキー 交響曲第1番ト短調  作品12「冬の日の幻想」 ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ指揮ロンドンフィルハーモニー管弦楽団(1976年録音 EMI盤)
③チャイコフスキー 交響曲第4番ヘ短調 作品36より第2楽章 エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮レニングラードフィルハーモニー管弦楽団(1960年録音 ドイツグラモフォン盤)

昨晩は、この前の日曜の夜、NHK・Eテレで放送されたNHK交響楽団の9月の定期演奏会からチャイコフスキーの交響曲第4番の録画を見る。指揮はN響の名誉指揮者であるヘルベルト・ブロムシュテット。
私が若い頃、チャイコフスキーの交響曲第4番は、どうも苦手だった。第1楽章冒頭のの序奏からして、言い方は悪いが何かコケオドシのように聴こえて、ダメな時期があった。第4楽章のにぎやかさも同様。
しかし、年齢を重ねていき、チャイコフスキーのいろいろな作品も聴き、それらがチャイコフスキーの作曲当時の心の動きであると思った時、感じ方が全く逆転してしまった。
この曲に流れる何か暗い旋律の美しさ、そして時々見せる民謡調の調べ。
そしてこの交響曲では欠かせないチャイコフスキーを支援したメック夫人との手紙のやりとり。いろいろなものが詰まっている感じ。
さてブロムシュテット指揮のN響の演奏。良かったと思う。ただ長大な第1楽章は、ちょっと軽かったかな?ただ第2楽章の中間部、クラリネットとファゴットが民謡調の旋律を演奏するあたり、N響の管楽器の巧さはさすがだった。そして膨らんでいくオーケストラの響き。一番の聴き所だったと思います。

さて一夜明けての公休日。
単純な私はチャイコフスキー三昧。
ムラヴィンスキーにすべきかフルトヴェングラーにすべきが一瞬悩みましたが今日、手にしたのはフルトヴェングラー。
第1楽章冒頭のホルンのファンファーレの主題の生々しい響き。その後も、何かフルトヴェングラーの魔法にかけられたような気持ちで聴く。
フルトヴェングラーはベートーヴェンやブラームスの交響曲を演奏する時と同じ気持ちで、アプローチしている。いろいろな演奏がありますが、一番、チャイコフスキーが言いたかったことを最高に表現したのはフルトヴェングラーだったのではないかと強く思いました。
最後のムラヴィンスキーの録音から第2楽章を聴く。
こちらも最高!

これからどんどん季節は冬に向かっていきます。
また、いよいよ来月末はボリショイバレエの「白鳥の湖」の公演も控えています。
チャイコフスキーの音楽が身に沁みる季節にになりますなあ。




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