ウィトラのつぶやき

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高校の政治教育で教師は中立であるべきか

2015-09-30 09:18:44 | 社会

18歳から選挙権を与えることが決まり、高校生に対する政治教育の必要性が言われている。この政治教育に関して「政治的中立であるべきだ」という意見が強く、自民党内部では「違反者には罰則を」などと言っている人もいる。罰則は別として今のところ政治的中立の要請に対する反論はあまり見かけない。しかし私はそうは思わない。私は、教師は自分の思いを率直に述べてよい、と思う。

政治的中立などと言って自分の思いを述べないと無味乾燥な面白くない授業になってしまう。自分の思いを生徒にぶつけて、生徒と議論するくらいのほうが良いと思う。問題は「先生は何でも知っていて、先生の言うことはすべて正しい」という空気感が、特に年配者には大きいことである。生徒は実態はそうではないことは結構分かっていると思うのだが、それでも知識の量には大きな差があるので生徒が先生の思想に染まりやすいということは間違いないだろう。私はある程度は仕方ないと腹をくくるべきだと思っている。

気を付けるべき点は事実と自分の意見を分けて語ることである。そして反対意見もあると紹介したうえで自分の思想を語ることだと思う。これはなかなか難しく、きちんと実現できるかどうかは分からないが、教師に対してこのような方向性は教育すべきだし、頑なに極端な教え方をする教師は排除することも必要だろう。しかし、ある程度の偏りは許すべきだと思う。

自分の経験だと中学の時の社会の先生には、明らかに共産党だと思える言い方をした先生もいたし、「天皇陛下万歳」という感じの先生もいた。一人の先生にずっと教わらずに色々な先生から教われば生徒の考えは中和されると思う。従って年に数回は外部教師などを招いて違った意見を聞かせると同時に普段はどのように教わっているかを確認するのが良いのではないだろうか?

教師の組合である日教組は共産党が強く、放置すれば共産党教育が蔓延することを心配している人が多いのだろうが、教科書と副読本で教える内容を細かく規定し、それ以外を教えるな、という方向に走ると教師の意欲を低下させ却ってよくないと思う。私は内容の偏りを防ぐよりも教師の情熱のほうが重要だと思う。同時に、以前も書いたのだが、教師を評価するシステムを作ることも重要だと思う。教師を信頼して自由にやらせると同時に、教えている内容に随時チェックを入れる、という本来あるべき方向に近づけるチャンスだと思うが、いかがだろう?。



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