春たけなわで、今日は溝口まで電車で行って歩いて帰ってきた。緑ヶ丘霊園の立派な桜並木を見ようと思っていたのだが、細い道を歩いているうちにいつのまにか多摩川の支流である平瀬川に出て、コースを外れてしまった。そこから霊園だと遠回りになるので、そのまま川沿いに歩いて川崎北部市場のほうに出て戻ってきた。桜はまだ3部咲きくらいだが、周りには桜以外にも様々な花が咲いており、暖かい日差しの中の散歩は気持ちが良かった。この時期はスギ花粉がひどく、私は外を歩くときはゴーグルをしているのだが、例年は息がマスクからゴーグルの中に入ってしまいガラスが曇って困っていた。今年は家内がゴーグル用のマスクを買ってきてくれた。簡単な構造だが息が上に漏れにくくなっており、ずいぶん歩きやすい。スギ花粉も次の雨くらいで下火になるだろうと思っている。
最近、トム・クランシーの「米中開戦」を読んだ。これはアメリカ大統領も中国の国家主席も出てくるのだが、小説で内容は完全なフィクションである。「007」のようなスパイもので、読んでいて私はマット・デイモン主演の「ジェイソン・ボーン」シリーズの映画を思い出していた。話はサイバーテロから始まって戦闘に至るという内容なのだが、サイバーテロの描写にリアリティがあって面白かった。作者はかなりサイバーテロを勉強したのだろうと思う。最近、米中間で貿易戦争が始まるかもしれないと言われて株価が下がっているが、まさかそこまでは行かないだろう、と思っている。
途中のブックオフで三島由紀夫の「豊饒の海」4部作を買った。私はこの本を30年以上前に読んだのだが、今はどこかに行ってしまっていて、見つからない。先日、ターガート・マーフィーの本を読んだ時に「豊饒の海」にちょっと触れていて、また読んでみたいと思ったのである。それはかすかな記憶に残っている豊饒の海の最後のほうの「天人五衰」が現代日本を予測していたような感じになっていたのではないかと感じたからである。三島由紀夫は文章のうまい作家なのでじっくりと味わって再度読もうと思っている。