ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

ウィンターコーンかヴィンターコーンか?

2015-09-29 09:42:13 | 生活

フォルクスワーゲンのディーゼルエンジンの不正問題が大きく大きく報じられている。これは根が深そうで同社にとって大きな痛手になりそうである。ライバルのトヨタにとってはチャンスだと思えるのだがトヨタ株も下がったあたりが理解できない。今日の主題はこの不正問題ではなく、前会長のウィンターコーン氏に警察の捜査が入ったと報じられているが、同氏の名前の表現についてである。

同氏の綴りはWinterkornであり英語読みならウィンターコーン、ドイツ語読みならヴィンターコーンである。ドイツ語ではWは英語のV、Vは英語のFの発音になるのでフォルクスワーゲンはドイツ語読みならフォルクスヴァーゲンとなるはずだがなぜか英語読みとドイツ語読みを混ぜた表現で日本では言われている。Winterkorn氏に関しては今朝のテレビでは各社「ウィンターコーン」と発音していた。新聞では日経だけがヴィンターコーンと書いている。なお「コーン」も「コルン」の表記もあるがこの点には今回はこだわらないことにする。

私はカタカナ表記をする場合にはできるだけ原音に近い発音にするべきだと思うし、テレビなどで言う場合にも原音に近いのが望ましいと思っている。元々「V」の発音は日本語にはなかったのだが、明治時代あたりから「ヴ」の表記は使われはじめて広く使われていた。この表記が使われなくなったのは戦後だと思っている。誰が決めたのか知らないがまずい決定だと思っている。

より問題が大きいのは中国語の発音である。日本人は歴史で中国のことを勉強するし、唐詩なども知っている人が結構多い。しかし発音が全く違うので中国人との会話ではなかなか通じない。習近平は「シージンピン」なのだが日本人は皆「しゅうきんぺい」と発音する。「シージンピン」という発音を知っていれば話の通じ方がずいぶん違うと思う。日経ビジネスでは最近「シージンピン」と仮名を振っているが、テレビなどでアナウンサーが読み方を変えればずいぶん違っていると思う。

以前このことについて書いたときに、日中間の協定でお互いに自国語読みをしようと決めたというコメントがあったが、もしそうならこの協定を変えるべきだと思っている。仮に協定があったとしても日本側が中国読みをすることに中国側はあまり抵抗は無いと思う。中国語の場合には四声と呼ばれるイントネーションが非常に重要なのでテレビで正しい発音をしてくれると日本人の中国語リテラシーがずいぶん違ってくると思う。

日経系のテレビ局であるテレビ東京の視聴者コーナーにこのようなコメントを入れたのだが、声が大きくなればテレビ局も考えてくれるのではないだろうか。



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1 コメント

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協定必要ですか? (UCS-301)
2015-09-29 19:56:07
過渡期には例えばTVアナウンサーが「シージンピン、しゅうきんぺいこっかしゅせき」と2つの発音で言い直す必要があると思いますが、朝鮮語(韓国語)の時はどうだったのでしょうか。どうアナウンスされていたか覚えておりませんが、全斗煥(ゼントカン or チョンドゥファン)大統領時代あたりが過渡期でしょうか。例えば、歴史上の人物「毛沢東(マオツォートン)」はまだ分かりますが、「蒋介石(チャンチェシー)」には違和感があります。また三国志の登場人物も全部変えるとなると大変です(TV報道されることはあまりありませんし、古代の発音についても微妙ですが…)。歴史上の人物については変更し辛いように思います。

韓国企業のSAMSUNGを「サムソン」と発音する人が多いのは気になります。日本代理店名が「日本サムスン」ですので…(流石にサンセイと言っている人は滅多にいませんが、サムソンよりもむしろ理にかなっています)。ベートホーフェン(ベートーベン)、コロンボ(コロンブス)などを考えると今から固有名詞を全部、現地発音に(近く)するにはかなり敷居が高いのではないでしょうか。余談ですが、メリケン粉、メリケンサックという場合の「メリケン」は「アメリカン」より米語の発音に近い感じがします。

VWの話題ついでですが、今回の不正問題のようなことは日本国内でも潜在的に少なくないのではないかと思っています。ウィトラ様の御専門である携帯電話業界でも、通信事業者(キャリア)の端末受け入れ試験にあたり、メーカーで市販品とは異なる受信感度チューニングの施された試験端末(市販品より電池持ちが悪くなる)を使用することはよくありました(現在ではより公平性が保たれていると思いますが…)。国会議員の不正と同じく、粗探しをすれば誰でも(どの企業でも)何かしらの埃が出てくるものと思っています。誰を悪者にするかは、粗探しする側の匙加減が大きく関わってくるように感じます。(結局、米国でのトヨタリコール問題は冤罪でした。)
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