ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

いつの間にかつつじの季節

2010-04-30 05:20:54 | 生活
冷たい雨が上がり、昨日、今日と暖かい日が続いている。

ふと気がついてみると、いつの間にかあちこちでつつじが咲いている。桜の木にもしっかり緑の葉がついている。毎年のことながらこの時期の植物の変化の速さには驚かされる。今年は特にダブリンで足止めを食っていたので、変化を強く感じるのかもしれない。これからは筍も伸びてきて一層生命力を感じる時期である。

明日、京都で大学の囲碁部のOB会があるので行ってこようと思っている。マイルを使って5月1日に伊丹空港まで行こうとしたら軒並み満席である。そこで、今日、4月30日に行くことにした。5月1日は新幹線も満席、京都のホテルも取れない。ホテルは全く取れないことはないのだが、ネットで出てくる開いているホテルは1泊2万円以上するようなところばかりである。当日は夜まで飲み会の予定で、夜遅くホテルに入って寝るだけのために2万円はいかにも高い。早めに切り上げて大阪の実家に泊まることにした。

日本も先進国になったのだから、もっと働き方を自由に考えて休暇を取るなどして分散して移動すれば良いのにと、いつも思う。高速道路の休日割引のように、旅行には休日に行きなさい、という社会的圧力が今でも強いのだろうか。祝日を増やして、その日には高速道路を割引にして、皆一斉に旅行に行くことを政府も奨励する。そうするとホテルや旅館も特定の日は満員、他の日はガラガラということになる。それで経営が成り立つようにしようとするから料金が高くなる。

日本の内需型産業の非効率さがここにもあると思う。

JALの地方空港路線撤退

2010-04-29 08:34:48 | 社会
JALがリストラの一環として国際線の一部および不採算の地方路線から撤退し、逆に羽田などでは増便することを発表して話題となっている。特に名古屋の小牧空港からは全面撤退とあって私は驚いた。名古屋は日本第3位の人口集中地帯だし、先日歩いてみて名古屋は元気があると感じていたからである。しかし、よく調べてみると小牧空港は中部国際空港の近くにあり、中部国際空港が開港してからは格下げになり乗客もわずからしいことが分かった。

廃止される地方路線の首長16人が集まって民主党に要望書を出したそうである。
この地方首長の動きがこれまでの航空行政に期待していた動きそのものであり、JALを赤字体質に追い込んだ大きな要因だと思う。特に愛知県知事は全面撤退とあって反発しているらしいが、全く経済的なセンスのない話だと思う。これよりはるかに乗客の多い大阪の伊丹空港を廃止して関空に統合しようと言っている橋本大阪府知事と大違いである。

まさか、民主党が要望を受けてJALに圧力をかけるとは思えないが、選挙前なのでそういう行動に出るかもしれない。県が本当に撤退してもらうと困ると思うなら県から補助金を出すべきだろう。あるいは空港利用料を大幅に下げるなどするかである。このときに権限が国土交通省にあるのか、地方自治体にあるのかといった整理が必要になる。

筋論からいえば、地方経済の発展のために空港が必要なら自治体が地方税を投入して空港を維持するべきである。その結果、地域経済が発展して地方税が増えるのだから。しかし、常識的に考えれば小牧空港は閉鎖して中部国際空港に一本化するのが筋だろう。

この議論が今後どうなるかを見ていると、民主党、地方自治、JALのそれぞれの体質が浮かび上がってくると思う。マスコミがどういうトーンで報じるかにも注目していきたい。

久々のカシミール・カレー

2010-04-28 08:50:35 | 生活

昨日、昼の時間帯にJR横浜線鴨居駅を通ったので、何年振りかにカレーハウス「カシミール」に寄って私の好物のカシミールカレーを食べた。以前、このブログで紹介した鴨居駅のララポートと反対側にある私のお気に入りのレストランである。

店を運営しているのが年配の夫婦で、あまり客も入っていないので無くなっているかと心配したが、しっかり続いていた。相変わらず辛いながらもまろやかなカレーである。ここのカレーは何度食べても飽きない感じがする。

そこの店にあった読売新聞を見て驚いた。一面のトップが堺屋太一氏の小説なのである。未来小説「2020年の日本」とかいう題で、国の財政赤字が高じて円が暴落するという話になっている。新聞の一面トップといえばニュースとばかり思っていたが読売新聞の財政赤字に対する危機感はそこまで強烈だということだろう。

第4回となっていたのでこれまでにも何度かこのような特集をやっているらしい。
小説の内容も、現状の財政の状況を踏まえていて、あり得る話のようにリアリティを持って感じられた。面白い取り組みだと思う。


PHS通信方式に中国方式

2010-04-27 07:13:02 | 経済
今日の日経新聞のトップ記事はまたまた私が関わっている分野の話題で、表題のタイトルである。かなり誤解を生みかねない書き方なので、まず内容を確認しておこう。

経営破綻したPHS通信事業者のウィルコムをソフトバンクが支援することになっているが、そのときに問題になっているのは、現在ウィルコムがサービスを提供しているPHS事業をどうするかということよりも、むしろウィルコムが「次世代PHSをやる」と言って獲得した新しい周波数帯でのサービスをどうするかという点である。

次世代PHSは現在のPHSとは方式が違うのでサービスを提供するには全国に新たに基地局を配置しなくてはならない。しかし巨額の投資をしても回収の目処は立たないだろうといわれている。そこでソフトバンクが今回選択したのがTD-LTEである。日経では「中国方式」といわれているが正確に言うとTD-LTEは現在中国で行われている「中国方式」ではなく、世界中が集まって作った「次世代中国方式」とでも呼ぶべきもので、実質的には世界標準である。

LTEはドコモやKDDIが次世代方式として既に採用を発表しているが、TD-LTEをやりたいという意志表示をしたのは国内ではソフトバンクがはじめてである。次世代PHSの周波数帯では技術的な理由でLTEサービス出来ないこと、TD-LTEはこのところ急速に世界で存在感を高めていることを考えると、ソフトバンクがTD-LTE採用に動くのは極めてまともな判断であるといえる。

しかし、総務省が「次世代PHS」に対して免許を与えた周波数帯を勝手にTD-LTEに変えてよいのか、という問題は残っている。欧米では周波数オークションが行われ事業者は国から周波数免許を買っている。これに対して日本では各事業者が事業計画を提出し、国が、「これが良い」と思う提案者に対して無料で免許を交付している。ウィルコムに免許が与えられた理由の大きな要因は次世代PHSが国産技術であるという点にあることは間違ないだろう。

TD-LTEを導入するほうが経済的観点からすれば良いことは明らかである。今後、政府が提案時点と違う方式を導入することに対して、どうやって他の提案者の納得を得ていくかが注目される。

「気まクラ」のパーソナリティも帰国難民

2010-04-26 08:32:00 | 生活
NHK-FM の月曜日朝7:20から「気ままにクラシック、略称「気まクラ」」という番組がある。落語家の笑福亭笑瓶とオペラ歌手の幸田浩子がパーソナリティーで、二人で掛け合いをしながらクラシックの曲を紹介していく。会話が楽しく、私は月曜日の朝は歩きながらこの番組を聞いている。

今日、久しぶりに、この番組を聞いたらば、なんと幸田浩子さんがアイスランドの火山灰で足止めされてまだ帰れないとのことである。この番組の収録は23日(金)の正午過ぎからということなので私は既に帰国していたが、彼女はウィーンで足止めされているとのことである。ウィーンに電話をかけて様子を聞いている状況が放送されていた。

彼女はプライベートでイタリアのボローニャに行っていたそうだが、そこから陸路ウィーンに出て毎日空港に行ってキャンセル待ちをしているとのことだった。

NHKラジオのパーソナリティなので番組に穴をあけることはできないと思い、何としても帰ろうとすれば、高いチケットを取って帰れたと思う。しかしプライベートの旅行なのでNHKは払ってくれないし、収録の時間に機中にいるよりは、まだウィーンにいて体験談を話してもらうほうが番組としても面白いと判断したのかもしれない。

彼女はインターネットや電話の予約はせずに直接駅や空港に行ってチケットを取ろうとしているようである。そうするとどういう行列でどういう苦労をするか、ということをレポートしていた。ウィーンだからオーストリア航空だろうが、安いチケットで、優先順位が低いと本当になかなか乗れないのかもしれないとも思う。

ウィーンまでの陸路は特急電車が取れずに色々乗り継いで苦労をするのは仕方がないとは思うが、ウィーンに着いてからキャンセル待ちをするのは、飛行機が出発する少し前以外は空港にいてもあまり意味がないので、ウィーンの街を楽しめたはずだと思う。私ならそうするだろう。

もっとも、彼女はボローニャにもウィーンにも住んでいたことがあるそうで今更観光の必要はなかったのかもしれないが、大変でもあるが楽しいこともある、というレポート(楽しい面もあったはず)のほうがもっと面白いと個人的には思う。

同じような体験をしたことでこの番組に対する親近感が増した。

ドコモ陣営の携帯電話ソフトを統一

2010-04-25 09:02:01 | 経済

表題は私流に脚色してるが今朝の日経新聞の一面トップの記事である。我が目を疑ったが一面トップだから流石にガセネタということはないだろう。

記事の内容はシャープ・パナソニック・富士通・NECの4社がソフトウェアプラットフォームを統一開発するというものである。これで開発費負担を減らして競争力を強化し海外進出の巻き返しを図るとある。ドコモとルネサスエレクトロニクス(NEC、日立、三菱の半導体部門が合体した会社)が協力するとある。

「まだそんなことを考えているのか」という感じである。これまでは、パナソニック・NECと富士通は異なったプラットフォームを作っており、シャープはそのどちらかあるいは両方を使っていた。ソフトウェア・プラットフォーム開発にかけていたエネルギーで言うとパナソニック・NEC
が一番で、次が富士通、シャープが一番少ない、ということができるだろう。そしてここ5年くらいの市場シェアをみるとどうなっているかというと、シャープが一番伸びて次は富士通、パナソニックとNECは大きくシェアを落としている。つまり、プラットフォームを頑張った会社ほどシェアを落としているのである。

これを私は偶然だとは思っていない。このブログに何度か書いたように携帯電話のソフトウェアの規模は日本企業が扱える規模を超えてしまって手に負えない規模になってしまっているので、頑張ってお金をかけても出来の悪いソフトしか作れない状態になっているのだと思っている。私はこれは開発コストの問題ではなく、出来の良いプラットフォームを作る力があるかどうかの問題であり、寄り合い所帯ではますます出来の良いソフトを作るのは難しくなると思う。

中国では世界最大のオペレータである中国移動が指揮をして独自のプラットフォームを開発している。しかしこれは自分で作るのではなくグーグルの作ったAndroidというプラットフォームにちょっと手を加えた程度である。こういうアプローチなら理解できるが、記事を読む限りどうもそうではなさそうである。

統一するのなら技術資産の多いパナソニック・NEC側のプラットフォームに寄ったものになると想像しているが、特に富士通はこれから苦難の道を歩むことになるだろう。いずれは半導体会社のようにこれら4社の携帯電話部門が1社に集約していくのかもしれないと思う。それで巻き返せるのなら良いが、日本の半導体業界でも元気のあるのは東芝、話題性のあるのはエルピーダくらいで、ルネサス・エレクトロニクスにそれほど元気があるとは思えない。

携帯電話も半導体と同じ道を歩んでは欲しくないものだと思う。


政党助成金はマニフェストの公布を条件とせよ

2010-04-24 07:47:45 | 社会

アイルランドから帰ってみると日本ではまた一つ政党ができている。それも政策のはっきりしない政党である。

与謝野新党にしても舛添新党にしても自民党のポジション争いで満足せず、政党助成金をもらうために仲間を募ったということがミエミエである。何ともレベルの低い話だと思う。

そもそも、なぜ国会議員が5人集まれば政党助成金出すのだろうか? これこそ税金の無駄遣いで、仕分けの対象とすべきではないだろうか?

政党というのは複数の政治家が集まって国の在り方を検討し手分けして分担することで、きちんとした政策を作れるようにすることが、政党の本来の存在意義のはずである。ところが最近の政党はまず集まって助成金を確保し、政策は後から考えるというパタンである。それを誰も非難しない。非難するのは自民党に対してどうかということである。

政党を作ることで国民に対して新たな価値を生むことを示して初めて与えられるようにすべきだと思う。そのためにはマニフェストの交付を政党助成金の条件とするのが良いと思う。そして提出されたマニフェストの内容は政治討論会などで敲く。

政策というのはただ国民に受けることを言えば良いのではない。財源はどうするか、他の国との関係はどうするか、などを総合的に考えて打ち出すべきである。そういう総合的視点を持って初めて政党の存在意義があるのだと思う。国民はそこを検証すべきである。

イギリスの選挙の話をテレビで見てきたので一層強くこのことを感じる。


イギリスの政治動向

2010-04-23 08:36:43 | 社会

今回のダブリン滞在中には、火山灰のことが気になっていたのでホテルの部屋ではBBCニュースをつけっぱなしだった。選挙中なので選挙の話題が多く、おかげでイギリスの政治の状況がある程度分かってきたように思う。

イギリスは、保守党と労働党の2大政党体制だったが、現在、自由民主党が急速に支持率を伸ばしており、3大政党体制になってきている。現在の首相Gordon Brownは労働党出身だが、支持率では現在は保守党がトップである。Grodon Brownについては既に書いたので、今回は他の二人の政党のトップについて書こう。

先週のディベートで勝ったのは自由民主党のNick Clegg首相である。ディベート自体は私は見ていなかったのだがその後の演説などを見ていると、彼の良さは「国民目線」という点にあると思う。Grodon Brownは大学教授風で上から目線で国民に対し教え諭すという感じなのに対して、Nick Cleggが国民は何を聞きたいだろうか、という点から発想して話を作っている感じがする。先日のディベートでは彼のカメラ目線が話題になっていたが、話の内容も国民目線になっていたのが勝った理由だと思う。

現在最大支持率の保守党の党首はDavid Cameronである。彼はアジテータと言う印象である。アメリカ型の演説で、話の切れ目で拍手喝さいが入る。正直言って私は彼は好きになれない。何か本音を語っていない感じがするのである。

政策はよくわからないが、アメリカの共和党型の保守党、ヨーロッパ型の労働党に対して自由民主党はその中間という感じのようである。個人的には私はGordon Brownが一番好きである。Nick Cleggは感じの良い青年だが、「国を託せるのか?」という感じがする。

全体として、日本との違いを言うと、それぞれの政党が「組織」として成り立っているという感じがする。日本の政党が寄り合い所帯なのに対してイギリスの政党は会社組織のようで党首は社長のような印象である。従って、それぞれ政党の中での役割が決まっていて、テレビも個人として取材するのではなく政党の役員として取材する。投票する人も小選挙区制なので個人名を投票するのだが個人はほとんど意識せずに政党で投票している、とこれはイギリス人の知り合いから聞いた話である。

日本の新党立ち上げの様子を見ているとただ自分の立場を良くするためだけに新党を作っている感じがして、政党という概念自体の未熟さを感じる。

イギリスでは昨夜第2回の国際問題のディベートがあったはずだが、どうなっただろう?


無事帰国!!

2010-04-22 16:07:09 | 生活

21日パリ発のNH206便で無事帰国した。今、成田からのバスの中である。

ユーロスターでロンドンからパリのNord駅に出てそこからドゴール空港に直接向かった。ユーロスターが1時間くらい遅れた(火山灰とは関係ないようである)のでドゴール空港に着いたときは午後の5時半くらいだった。

ANAのカウンターに行って、空き状況を聞くが、まだキャンセル待ちの状態だという。20時発の便なので19時に受付を閉める。そこでどのくらいの人が来ないかが分かるので19時ころにまた来てほしいと言われた。CCDG-VALという乗り物に乗って空港内を探検していた。

19時に行くと係りの人が「取れました」と連絡してくれた。そこから大急ぎで乗り場に向かう。機内で珍しかったのは食事がいつものように用意できなかったと言って弁当のような箱入りのスナックセットといつもの温めた食事が出たことである。スナックセットは、缶詰が中心で、鶏肉とトマトのメキシコ風煮物とパテが2種類だった。パテはなかなかおいしく、結構なものではないかと思ったが、一緒に出るクッキーが少なくて残念だった。

朝から飛ぶことは決まっていたはずだから、飛行機の準備も一日ではできないのかと思う。

夜行バスから、夜行飛行機と続いたのでさすがに寝不足で、飛行機の中では良く眠れた。キャンプなどに行くと一晩目は眠れないが二晩目からは眠れるというあのパタンである。食事の後、映画を見ていたがいつの間にか眠っていて、目を覚ましたのはハバロフスクの手前だった。

今回はイギリス当局が騒ぎ立てなければ何事もなかったと思うのだが、騒いだおかげで世界中に影響が出た。私にとってはある意味で面白いあ経験だったが、さすがに疲労感は残っている。今夜はゆっくり眠ろうと思う。

 


St Pancrasの駅

2010-04-21 19:36:10 | 旅行
写真はSt Pancras駅の外観である。王宮のようである。この下に駅がある。
内部は近代的な駅で最新の設備なのだが、こんなところを駅にする点がヨーロッパらしいと思う。

ここからユーロスターが出発する。