ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

今年のスポーツベストシーン

2016-12-31 13:25:45 | 生活

今日は穏やかな大晦日。散歩しているの平日に比べて空自がかなりきれいになっていることが分かる。地平線に近い空が普段や茶色っぽいのが今日は白っぽくやや青みを帯びている。ラジオを聞いていると色々なところで今年のスポーツベストシーンをやっているので私の感じたスポーツベストシーンをまとめてみよう。

第3位はオリンピック、卓球の水谷選手。ブラジル戦も、中国戦も素晴らしく、日本を団体銀メダルに導いた。1年前は完敗した中国勢にも迫った実力を見せた。他に体操の内村の最後の鉄棒の演技、バドミントンの高松ペアの優勝、400mリレーの銀メダル、日本ハムのソフトバンクを逆転し、日本1までになったことなど色々あって迷ったが、卓球というスポーツに対する私の思い入れの深さからこれを選んだ。

第2位はつい先日の鹿島アントラーズのクラブワールドカップ準優勝。元々鹿島は日本の代表決定戦で浦和レッズに負けそうだった。2点以上取って勝たないといけない試合で先制されて苦しい試合。それでも少ないチャンスをものにして逆転勝利した。クラブワールドカップに入って決勝までの戦いも同じようなパタンが多く、苦しそうなのだが、最後は勝つ、というパタンで決勝まで進んだ。決勝の相手はレアル・マドリード、さすがに届かないだろうと思っていたが、同じパタンで勝ちそうになったのには驚いた。しかし、リードされてからのレアルの動きはすさまじく、同点に持ち込まれ、延長戦で突き放された。しかし、Jリーグ史上に燦然と輝く快挙だと思う。

第1位はオリンピック、女子レスリングの伊調馨の4連覇。リードされて残り時間わずかなところでお互いにタックルして伊調が有利な体制。相手の手が伊調の足から離れればポイントとなる。渾身の力を込めて試合終了数秒前に相手の手が離れ、逆転となった。「最後はお母さんが助けてくれたと思います」というし試合直後のコメントも私の心に刻み込まれた。

特別賞として卓球の福原愛に「おめでとう、ありがとう」と言いたい。リオ五輪を含めて彼女個人の成績は特別なものではないが、その前の世界選手権から日本チームのまとめ役となり、「常に勝ちを目指して全力を尽くす」という姿勢を後輩たちに見せてきた。その意識の高さは鹿島アントラーズを強くしたジーコの姿をほうふつとさせた。怪我をしながらも高いクオリティの試合、そして台湾の選手との結婚のメディアへの出し方も見事なものだった。全体として彼女の周りに対する気配りと性格の良さ、賢さが良く出ており周りを幸せにしてきた。日本人で彼女の心を射止める男性が出なかったのは若干残念だが、小さい話だ。彼女の将来を祝して乾杯!


私にとっての2016年

2016-12-30 17:52:35 | 生活

いよいよ、年末も押し詰まってきた。今日は私個人にとっての今年を振り返ってみようと思う。

東工大のポジションは2015年末までだったので、2016年1月からは東工大を離れたのだが、後期の授業も担当していたし、修士の学生も抱えていたので実質的には1月いっぱいは非常勤講師という立場で大学の仕事をしていた。2月に入ると部屋も引き払って大学に行くこともなくなった。その後も、2016年前期に一つ前から依頼されていた授業があったので担当したが、本当の非常勤講師の立場で行った。

3月辺りから、非常勤顧問となった日本無線の仕事を本格的に立ち上げた。そうはいっても、会社に行くのは週1回で、他に社外の様々な打ち合わせに参加する程度である。会社に行かないときはウィトラの仕事をしていた。全体として結構忙しくしていたし、自分としても学ぶところがあり、それなりに充実していたと思う。

今年は、囲碁を年間100局打とうと決めており、どこでやるか色々考えたのだが、学士会の囲碁部に入ることに決めた。神保町にある学士会館で毎週月、木、土の午後に行われている。女流棋士の指導碁もある。メンバーは卒業年次を書いた名札を持って相手の人と対局する。名札を見ると、一番多いのは昭和30年代で、昭和20年代と昭和40年代が同じくらいで続いている感じである。私は昭和49年卒業なので相当に若い方である。結構強い人もいて打っていて楽しい。

段位はやや甘く、私は8段で打ってめったに負けない。6週間くらいを単位としてリーグ戦を行っており、成績が良いと昇段するのだが、昇段が出来ない。成績の判断は総合の勝ち数で行うのだが、私は仕事があるので土曜日しか行けず、週3回通うような人たちにはかなわないので成績優秀者にはなれない。それでも、年間100局は対局したと思う。対局を重ねると、つまらないミスが少なくなってきて、碁の内容が安定してきた。大会などに出てもポカで負けることが少なくなってきていて効果は出ている感じがしている。

毎週、神保町に通うので半蔵門や九段下の駅で降りて、学士会館まで歩くことも少なくなかった。皇居の北の丸公園などを通るのだが、皇居は観光地としても一級の場所だと改めて感じている。

新しい生活パタンに入ったのだが、自分としても満足できる生活だったと感じている。


東芝の原発事業の減損発表、撤退への準備か

2016-12-28 08:30:25 | 経済

東芝は原発事業で数千億円の減損が出る見通しと発表し、資本増強の必要性を示した。私はこれが東芝が原発事業から撤退する意向を示したサインではないかと思っている。

東芝は2006年にウェスティングハウスを54億ドルで買収し、当時は「大胆な決断」などと言われたが、福島原発の事故以来原発事業は低迷し、不正会計の発覚以降、既に2500億円の減損処理をしている。それに加えて今回の大規模な減損の発表を見ると、東芝が原発事業からの撤退を考えているのではないかと推測される。インドから原発建設を受注したところなので簡単には止められないだろうが事業売却を含めて検討していると思われる。

話は違うがTBSの時事放談という番組で小泉純一郎元総理が、なぜ自分が原発反対に回ったのかを説明していた。最大の理由は「核のゴミ」の処理の見通しが立っておらず、今後も立たないだろう、という点にあるようだ。フィンランドのごみ処理場を見学し、「これは日本には無理だ」と感じたという。ごみ再利用のプロジェクト文殊もうまくいっていない。これをきっかけに、原発の経済性、やめた時の影響などを自分で調べて、「原発を今すぐやめるほうが日本のためだ」という結論に達したという。

私自身は原発を推進するほどではないが、当面は使い続けて、ゆっくり収束させればよい、その間にゴミ処理技術が見つかれば継続すればよい、という今の政府に近い考え方だったが、この番組を見て、「早くやめたほうが良いなかな」と思うようになった。それは原発を使い続けると「処理できないゴミ」というマイナス要因がどんどん増加する、というところに動かされたからである。

政府内部も、原発の早期収束の方向に傾いてきているのではないかという気がする。文殊の中止はその表れだろうし、今回の東芝の発表も、この種の話は事前に経産省にも話を通していて経産省も承知のことだろうと思うので、原発収束の方向性を少しずつ見せ始めた、ということではないかと解釈している。


2016年を振り返る

2016-12-26 14:07:08 | 生活

クリスマスも終わり、有馬記念も終わって年末モードになった。今年の初めころ私は何度か「2016年は振り返れば第3次世界大戦に向けた動きが始まった年だった、ということになるかもしれない」と発言していた。その時はBrexitやトランプ大統領が勝つことなどは全く想像していなかったが、貧富の差が拡大しており、各国でナショナリズムが台頭してきていて、欧米対中国-ロシア連合のような経済ブロック圏が構成されるかもしれないと思っていた程度だった。しかし、実際に起こったことは私の予想を超えていた。

イギリスでは国民投票でEU離脱が決まり、キャメロン首相が辞任した。後任と目された離脱派の主要人物は首相を辞退し、どちらかというと残留派に近かったメイ首相が離脱交渉を率いることになった。アメリカでは「まさか」と思われていたトランプ氏が共和党候補者になり、大統領にもなってしまった。1年前はオバマ大統領、メルケル首相、キャメロン首相あたりが中心的に世界を動かしていて、オランド大統領、安倍首相、、レンツイ首相辺りがサポートする西側陣営に習主席とプーチン大統領が対抗するような構図だったが、そのうち、オバマ、キャメロン、レンツイが去り、西側の体制は大幅に弱体化した。更に気が付くとトルコやフィリピンでは極端なことをする大統領が権力をふるっている。世界は、大幅に見通しが悪くなった。

既にその影響はシリアで出ている。ロシアが動いてアサド政権側が勢力を増しているが、西側は対応できないでいる。次にどこで何が起こるかは分からないが、日本の動き方を決めるときも、アメリカにも国連にも期待はできないと考えるべきだと思う。

来年はフランスやドイツで選挙があるのでさらに大きな変化があるかもしれない。このような大きな動きの中で日本はアメリカ追随から独自路線を歩むチャンスだし、そうせざるを得ない。しかし、外務省が果たしてどこまで世界情勢の情報を的確に入手できているのか、大いに疑問であり、短期間に独自の情報網をどこまで立ち上げられるのか、疑問に思う。しかし、必要に迫られてでも動けば強化されるだろうと思っている。マスコミが変な横槍を入れることが日本にとってマイナスンあるような気がしている。

ロシアとの関係でいうと、私は北方4島の交渉は凍結を宣言した方が良いと思っている。北方4島問題は棚上げにして、純粋に経済協力の交渉を行う。お互いに得意分野が大きく異なっているので補い合うような経済協力ができると思う。北方問題を並行して進めると、その問題を交渉の材料に使われるだけだと思っている。経済協力が進んでお互いに相手に入り込んだところで、チャンスがあれば交渉する、といった進め方の方が良いだろうと思っている。

 


自動運転、オールジャパンは疑問

2016-12-24 15:15:24 | 経済

自動運転でホンダとグーグルの提携について書いた直後、今朝の日経1面に自動運転に関するデンソーとNECの提携の記事が出ていた。これはデンソーを核としてNECのAI技術を導入し、他の日本企業も絡んでオールジャパンの自動運転チームにするような色彩があるらしい。私はこの動きは疑問だと思っている。

自動運転ソフトは自動車メーカまたはグーグルのような企業が提供して、デンソーは部分的な機能を提供するものと思われる。中心が自動車メーカではなく、自動車部品メーカのデンソーであるので、自動運転全体ではなく、より部分的で、自動車メーカのオールジャパンよりはましだと思うが、それでも疑問である。NECは画像認識が強いので、AIを使ってカメラで撮った画像から歩行者の動きなどを分析して、減速する必要性などの情報を提供するのだと想像している。

最初のうちはこのような取り組みでうまくいくだろうと思う。自動運転が実用化されるのは2020年頃だと思うが、2020年から2025年くらいまではこういったオールジャパン的な体制でうまくいくだろうが、その先うまくいかなくなってくると私は予想している。日本企業は単独の機能開発には強い。例えばカメラに内った画像が人なのか動物なのかを判定し、どちらに動きかを予測する、といった機能を実現する際にはオールジャパンで十分に競争力があるだろう。

しかし、自動運転はどんどん進化する。最初から公道を走るような導入の仕方は行わず、最初は車庫入れを自動で行う、次にショッピングセンターなどでバレーパーキングを自動で行う、次に、シャトルのような出発地と目的地が一定の車で行う、というように次第に利用範囲が拡大されていくと思う。利用が拡大するにつれて機能も拡大する。カメラだけでなくレーダとの組み合わせ、エンジンの動きやギアの状態との組み合わせ、といったどんどん複雑な機能が要求されるようになるだろう。こういった進化するソフトを作るのは日本人は苦手である。

それでも、出荷時に求められる機能が確定するうちは良いが、そのうち、販売後にも機能アップするようなことが求められるようになると思う。日本人の作るソフトはハードウェア感覚のソフトで、「ある機能をソフトウェアで実現する」というようなものであり、ハードウェアと一体化する。しかし、iPhone のiOSなどはハードウェアとは別に進化するソフトウェアである。私は使っているiPhoneを買ったときはiOS8.0だったが最新の機種はiOS10.0が搭載されている。そして私の使っている古いiPhoneもiOS10.0にバージョンアップされている。つまりハードは同じiPhoneでも機能は向上している。このようなことを可能なソフトウェアを作るには、「将来どのような変化があり得るか」をある程度想定してソフトを作る必要がある。これをソフトウェアアーキテクチャと呼んでいると思っているが、日本企業にはこのセンスが全くないと私は考えている。そして自動運転にはこのような機能が求められると思う。

機能をどんどん追加しない、単機能の部品ならばこのような問題は生じにくいが、AIを搭載するような複雑な部品では、ソフトウェアアーキテクチャが重要にならざるを得ないと考える。今回の事例をソフトウェアアーキテクチャを重視した設計にする事例として挑戦するなら良いが、それでも成功確率はかなり低いような気がしている。


グーグルの自動運転に注目

2016-12-22 12:33:24 | 経済

グーグルは最近、自動運転の部門をR&D部門からWaymo(ウェイモ)という会社として切り出し、実用化に乗り出した。クライスラーがウェイモと提携して自動運転車を開発・評価していたが、最近ホンダがウェイモとの提携を発表した。何となく自動運転技術の構図が見えてきた感じがしている。

大手のトヨタ、フォルクスワーゲン、GMなどは自力開発するが中堅企業は開発資金が苦しいのでグーグルとの提携で道を切り開こうとする。クライスラーやホンダはその典型例だと思う。他に日本企業で言うとマツダ、スバル、スズキのような企業はグーグルと組む可能性が高いだろうと思っている。韓国のヒュンダイやインドのタタなども可能性はあるだろう。中国企業も政治的圧力が無ければ組みたいところだろうと想像している。

誰が勝ち組になるかというとグーグル陣営が勝つ可能性が高いような気が私はしている。開発効率が高い点と、様々な車種で試すのでノウハウの溜まり方が早いような気がするからである。日本企業で言うと日産がどういう判断をするかが難しいところだろう。

自動車メーカの他に部品メーカがどういう動きをしてどうノウハウを貯めこみ、それを顧客と共有するかといったあたりも影響が大きそうである。ボッシュ、コンチネンタル、デンソーといった大手やそれに続く様々な企業が取り組んでいると思われ、自動車メーカとの情報交換が重要である。どう全体のエコシステムをうまく作り上げるかが大きな影響を持つと思う。この点でもあまり自社の利益にこだわらず、「まず拡大を目指す」というグーグルのやり方が有利なような気がする。


トランプ経済、売り時が難しい

2016-12-16 07:45:29 | 経済

トランプ大統領に決まってから、ドル高、株高が続いている。先日のFRBの会合でも利上げのペースを速めることが決まった。

私もこのブログに書いたが、トランプ大統領になれば大規模公共投資、企業減税といった財政赤字を気にせずに大盤振る舞いすると読んでいる人が多いという証拠だと思う。日本のアベノミクスでも同じだが、財政出動で作った好景気は本物ではなく、偽の好景気、つまりバブルになりやすい。日本の場合は財政出動してもなかなか本格的に景気が拡大しない、これは日本が人口減少の上に国際競争力が下がっていて先行き不安が強いからだと思う。しかし、アメリカは国際競争力も強く、景気も強めである。これはシリコンバレーの技術力と、シェールオイルの影響が中心だと私は思っている。強含みのところに大規模な財政出動をすればバブルになりやすい。

トランプ氏は恐らくバブル景気になることは気にしておらず、「自分が大統領のうちにバブルが弾けなければよい」といった思いではないだろうか。次の大統領が大変な苦労をすることになると思う。FRBの決定もこうしたことを意識していると思われる。その一方でバブルになるとすれば大儲けするチャンスである。このところの株高はそれを狙った動きだろうと思っている。同時に投資家は皆、今度来る好景気はバブルだと思っていて、「いずれ弾ける」という認識の下で投資しているだろう。皆がそんな意識で投資しているので、ちょっとした変調でも下げ足は非常に速いだろうと思う。

素人は今の段階では様子を見ていて、「どうも株高が本物らしい」と思ったあたりで参入する。その時にはすでにかなり高めになっており、参入後も多少は上がるかもしれないが、引き時を誤ると大損をすることになるだろう。株価が下がるときは一気に下がるので、高速取引をするプロが有利である。

私はトランプ大統領になってから投資を増やしたわけではないが、私の以前から持っている株も大分上がってきた。「危ないな」と思いつつ様子を見ている。


横浜市青葉区のガイドならできるか

2016-12-11 16:24:13 | 生活

少し前に、東京オリンピックのボランティアの制服のデザインを見直す、という話題が出たころに、「英語を話せるんだからボランティアでガイドでもしたら?」と妻に言われ、「青葉区のガイドくらいならできるな」と答えたことがあった。私自身、青葉区はほぼ全域を歩いたと自負している。自宅から最も遠いのは青葉台駅から十日市場駅のほうに向かうあたりであるが、十日市場駅までは何度も歩いたことがある。歩いた回数が少ないのはTBSの緑山スタジオの先、玉川大学の方面で、このあたりは町田から歩いて帰ってきたときに2-3度歩いた程度である。

改めて考えてみると青葉区には神社仏閣が非常に少ないことに気づく。ウィトラのオフィスのあるすすき野の近くには「王禅寺」という立派なお寺と、「琴平神社」という神社があるがこれらはいずれも川崎市麻生区である。寺家ふるさと村から北のほうに抜けると「妙福寺」という立派なお寺があるがここは町田市である。長津田駅の近くには「大林寺」という立派なお寺があるがここは横浜市緑区である。青葉区で一番立派なお寺はみたけ台にある「長谷山祥泉院」だと思うが、これでもかなり小規模である。藤が丘駅の北のほうに小さな神社があるが本当にごく小さな神社である。

青葉区全体は東急の分譲地が多く、道路もきれいに整備されて、高級住宅地のイメージが強い。つまり戦前は殆ど人が住んで居なかった山林地帯を、東急の始祖、後藤慶太氏が1953年に「多摩田園都市構想」を発表して東名高速を誘致し、田園都市線を引いて住宅地化した、ということである。当時は相当安い値段で確保した土地が高級住宅地になったので東急グループの業績には大きく貢献したことだろう。私が入社した1974年は丁度田園都市線が溝口から長津田まで開通しようかというような時期だった。しかし、おなじ田園都市線沿線でも川崎市宮前区には「身代わり不動尊」のような大きなお寺がある。青葉区だけが特異的に神社仏閣が少ない気がする。

青葉区は横浜市緑区から1994年に分かれたので新興地域を青葉区としたのかもしれない。歴史は極めて少ない区であるが、もっと古い時代の古墳はいくつかある。稲荷山古墳と呼ばれるもので、4-5世紀の横穴式住居や、前方後円墳などがある。前方後円墳は私の好きな散歩コースである。しかし、4-5世紀に、まだ穴のような家に住んでいたとすると、ローマ帝国や三国志の時代より後なのに日本はずいぶん未開の地だったのだと改めて思う。

私は地理的には青葉区の殆どの場所を知っているが、グルメレストランなどになると全く自信は無い。外食をする時は青葉区の外のほうが圧倒的に多い。こういった分野ではガイドはできそうにもない。


美術作品、たくさんの中から一つを選ぶのは難しい

2016-12-05 12:37:07 | 生活

土曜、日曜と箱根湯本で囲碁の合宿に参加してきたのだが、その帰りに町田市の国際版画美術館に立ち寄ってきた。ここはちょっとした公園の中にあり、紅葉もきれいで、入場料も無料の割には質の高い版画がそろっているので気に入っている。丁度その時には全国大学版画展を開催していた。全国の美術大学の学生が出展しているもので、全体で200点以上の作品が展示されていた。入り口でアンケート用紙を渡され一番気に入った作品1点だけを投票してください、と書かれている。投票するつもりで見て回ったのだが、多数の中から一つを選ぶというのはなかなか難しいと改めて感じた。

作品は抽象画から、風景画、静物画など様々なものがあったが、所謂写真と間違うような精密な現実を描いたものは殆どなく、どれも多かれ少なかれ、抽象化されたものを描いた感じの心象風景を描いたものが殆どだった。出展者の8割は女性で、作品の技法は、リトグラフ、シルクスクリーン、木版画など様々なののがあった。

私は、たまに美術館に行く程度で、美術の心得は何もない。ただ、抽象画は嫌いということは無く、抽象画でも良いと思うものはあるので、一応すべての作品が投票の候補になっている。。美術館だと有名画家の作品とか、院展入選何回の画家とか、何とか賞受章、とかいった権威づけがあって、何となく世間の権威づけを頼りに作品を評価して「やはりこの人は良い」などと感じているのだが、この展示は全て学生の作品で、有名人のものは一つもない。画風も技術も全くバラバラなものが200個以上あってその中から一つを選ぶというのは、なかなか難しいものだと改めて感じた。

一度ざっと見た後で気になった作品をいくつか作品を改めてみて、2点を選び、最終的には公園というかキャンプ場のような場面を描いた作品に投票した。2点選んだもう一つは蛸の絵で、これは数少ない男性の作品で心に引っかかったのだが、結局、この作品は私の中では次点だった。選んだ作品は、俵万智氏の「サラダ記念日」のような若い女性の感性を感じて選択した。

今回選択した作品は「これだ」と思って選んだわけではなく、たまたまその時の自分の気分にあっていたという感じがしている。次回見に行ったら全く別の作品を候補としてあげて、別の作品を選ぶような気がする。考えてみると100以上の候補から一つを選ぶというようなことは殆ど自分で経験していないような気がする。自分で着る衣類を買うときにも、目的とサイズである程度候補が絞られていて自分で選ぶのはせいぜい20種類の中の一つくらいのような気がしている。

結果はどこかで発表されるのだろうか? 作者にはフィードバックされるのだろうが、一般人には知らされないのかもしれない。住所を書けば抽選で記念品進呈と書いてあったが、自分の住所は書かなかった。記念品はもらわなくても良いが結果には興味がある。