ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

日立とカシオの興味深いニュース

2014-08-27 08:52:42 | 経済

今朝の日経新聞に電機関係の日本企業に関する興味深いニュースが2件あった。

一つは日立がAmazonとクラウドに関する踏み込んだ提携をするというニュースである。日立はSI企業でありAmazonはクラウドのコンピュータシステムPaaSに強い企業である。日立は従来から顧客の要望があればAmazonのシステムを組み込むようなことはやっていたらしいが、今回の提携ではより踏み込んで日立のデータセンターとアマゾンを連携させアマゾンのAmazon Web Serviceをメニューに取り込んで販売するという。日経は母屋を取られる可能性もある「もろ刃の剣」だとしているが私は正解だと思う。私はこのままいけば日本のSI事業は総崩れになり、地元の利を生かして大手では1社くらいが生き残るか、と思っていた。その1社は富士通かな、と思っていたのだが日立の可能性が出てきたと思っている。こういった提携は社内の一部の事業部との競合がありなかなか踏み込めないものである。そこに大胆に踏み込んで「顧客に良いものを提供する」という日立経営陣の姿勢を評価したい。

もう一つはカシオのデジカメEX-FR10の発表である。これはデジカメの撮影部と操作部を分離して無線でつなぐコンセプトである。例えば撮影部を首からぶら下げるなどして、実際にシャッターを切る操作部と画面のディスプレイは手元に持っている、というような使い方を提案している。自分撮りがやりやすいと言っているが、むしろシーンをあまり選ばずにバシャバシャと写真を撮って後で良い画面を選び出すような使い方に適していると思う。ハイキングなどをしていて、良いシーンに出会ってもカメラを取り出して写真を撮るのは結構な手間である。携帯電話の画面を見るような感覚で写真を撮れるのは面白いと思う。

日立の話は日本企業らしくないやり方、カシオの話はいかにも日本企業らしいやり方だと思うがいずれも面白い考え方だと思う。



地方活性化へのアプローチ

2014-08-25 10:35:23 | 社会

安倍総理が地方活性化を目指して「まち・ひと・しごと創生本部」を立ち上げると報じられている。増田元総務省の「このままいけば地方の都市の30%は市として成立しなくなる」という報告者がインパクトを与えているが、本音は選挙を狙ったものだと私は思っている。それでも地方活性化は重要な事柄なので、真剣に取り組むべき課題であることは間違いないと思う。

その一方で道州制などの地方への権限移譲には私はこれまでも慎重論を唱えてきたし、今もその気持ちは変わらない。その根拠は地方自治の人材不足である。大泣き議員をはじめ地方議会議員のモラルの低さを示す事態は後を絶たない。地方自治の核となる選挙で選ばれた議員や首長の意識が低いからだと思っている。この状態で権限委譲してもうまくいかないことは明らかで、特区などで実験的に少しずつやるべきだと思っている。

安倍総理の取り組み方に関しては大いに疑問を持っている。これまで報じられた内容を見ると「特産品を作る後押し」とか「地方でベンチャー企業を立ち上げやすくする」とかいった政策が言われているが、それは地方が強くなって自立できる方向よりは、今よりましにはなるが弱い状態であり続ける「生かさず、殺さず」の政策に見えるからである。

地方を強化するには大企業の本社が日本中に分散するような方策を考えるべきである。今、日本の大企業は殆どが東京に本社を構えている。地方に本社がある企業でも「東京第2本社」とかいって本社機能を東京に構える企業が大部分である。その理由は政策決定のプロセスにあると私は思っている。日経電子版の経営者ブログでオリックスの宮内氏が以前書いていたが、「オリックスは元々大阪の企業だったが本社を東京に移した。その理由は地方にいては産・官・学の密接なトライアングルの中に入れないから」ということである。

大企業になると政策決定の事業への影響も大きくなる。その政策決定は官僚がドラフトするのだが、そのドラフト案は官僚が大手企業のトップと非公式な打ち合わせを繰り返して練り上げられていく。公式な政府の会議でも基本は2時間で実質的な決定というよりは決定したことを周知し反対がないことを確認するプロセスとして用いられている。このやり方だと、地方に本社を構えている企業は明らかに不利になる。

アメリカや、ヨーロッパでは地域的な広がりが大きすぎて日本のような頻度の高い面談の打ち合わせは難しい。殆どがテレコンで、面談するときはホテルに泊まり込んでじっくりと話す。日本政府もこう言った手法を取り入れるべきだと思う。こういった手法は官僚の意思決定プロセスを透明化するので抵抗が大きいだろう。しかし、官僚の中にも透明なプロセスをサポートする人たちはいるので、やってできなくは無いと思う。

地方再生は、バラマキでは実現せず、官僚の意思決定プロセスの見直しが鍵だと私は思っている。



町田からあざみ野まで歩いた

2014-08-24 16:25:04 | 生活

今朝は比較的涼しかったので、電車で町田まで行ってあざみ野まで歩いて帰ってきた。家内に新百合ヶ丘まで車で送ってもらってそこから7時頃の小田急で町田に向かった。町田を降りたのは7時10分くらいだった。

町田駅を降りて、あまり行ったことのない、古淵側を歩いて鶴川からは鶴見川沿いに歩こうと決める。小田急と並行して町田街道が走っているのだが車の通る道を歩くのは好きではないので脇道に入る。しかし何度も町田街道に出てしまった。8時少し前に玉川学園駅前で小田急の反対側に出る。これで町田街道に戻る心配はなくなった。玉川大学の中を歩いて鶴川方面に出たのだが、玉川大学のキャンパスは東工大と違ってモダンだな、と感じた。玉川大学の出口は再び小田急の反対側になっており、鶴川駅あたりで再び線路を横切って鶴見川に出た。このあたりで8時半だった。

そこからは何度か歩いた道で鶴見川の堤防を歩く。鶴川駅付近は川崎市だが少し行くと町田市になり、しばらく歩くと再び川崎市になる。更に川を下ると横浜市になるのだがその前で鶴見川と別れて、琴平神社の前を通って、私のいつも行くスーパー銭湯、すすき野ゆけむりの里についた。9時40分くらいで思ったより早かった。今回のコースではあまり写真に撮りたいと思うような風景は無く、今一つだったが、途中の栗畑で栗の実が大きく実っているのを見て(イガはまだ緑色だが)秋が近いことを感じた。

一時間ほどスーパー銭湯で体をほぐし、サウナで汗を流して、ウィトラのオフィスについたのが11時前。まだNKHの将棋を放送していた。充実した午前中だった。将棋を見て、屋敷九段の勝ちを確認してから野菜炒めを作ってワインを開けて飲む。私がベランダで育てたしし唐もおかずにする。ピリッと辛くおいしかった。しばらくすると普段なら囲碁が始まるのだが、今は高校野球の放送をやっているので囲碁の開始時間は遅れている。サスペンス劇場を見ながら囲碁の始まるのを待つ。

歩いた後でゆっくり風呂に入ると体がだるいような心地よい疲労感を感じる。しかし血行が良くなっているのでしばらくすると疲れが取れた感じになる。有効に使えた午前中だったと思う。



日本人の平均賃金は下がっている?

2014-08-20 12:05:44 | 経済

安倍政権になって景気は回復し最近は人手不足が叫ばれていて、日系ビジネスなどは「従業員を大切にしないといけない」という特集を組んだりしている。春闘でも久々にベースアップが多くの会社で実現したし、アルバイトの時給も上がっていて人集めが難しくなっているという記事を連日のように目にする。ところが私の愛読している英国 Economist誌の記事に日本の平均賃金は下がっている、と言う記事が出た。

上の図がその切り抜きだが、ロイターの調査によると失業率の減少と共に平均賃金が下がっている様子が出ている。実態はどうなのだろうか?私はこれは数字のマジックで、それぞれの家庭で見た場合には収入金額が減っている家庭は殆ど無いはずだと持っている。それでも賃金が減っているように見えるのは新たに職を得た人の殆どが非正規雇用だからである。非正規雇用の賃金は正規雇用よりもかなり低いので平均賃金は下がってしまう、と言うのが実態である。Economist氏の記者はそれをわかって書いているようで、正規雇用と非正規雇用の賃金の差が問題だと記事の中には書いている。

しかし、今まで働いていなかった人が働き始めて収入を得るようになるので、主婦やニーとが多いとはいえ生活は楽になっているはずである。私が日本に住んでいるからこういう感覚が分かるので記事だけを呼んだ人は日本人の生活は苦しくなっているのではないかと言う誤解を生む恐れがあると思う。

このグラフは正規雇用と非正規雇用の賃金の差が大きいことを示していてそれは重要な話だがそれを指摘するならもっと直接的な表現があるだろう。記者は一般的な認識と異なるグラフを見つけて、かつ間違いではなさそうなので取り上げたのだと思うが、イギリス人の皮肉屋の一面が見えたような気がした。

 


研究開発減税縮小は問題だ

2014-08-17 17:38:29 | 経済

今日の日経1面に政府が研究開発減税を縮小して、法人税減税の原資に充てることを検討している、と出ている。私が以前、「法人税減税には反対だ」として法人税減税について書いたときの懸念が本当になってきた。

これは一言で言えば法人税を下げる代わりに研究開発費に増税するということである。当然のことながら企業の研究開発投資意欲は減少する。企業の国際競争力にはマイナスに作用するだろう。その一方で最終的に企業の手元に残る利益が増えるので株の配当が増え、それを期待して株高になる。この政策は目先の株高のために、企業の競争力を犠牲にするという短期的政策であると思う。

法人税減税幅を縮小する時に政府は興味深い工夫を入れている。それは研究開発投資額が前年と変わらない企業に対しては減税幅を減らし、研究開発費が増加している企業に対して優先的に研究開発投資減税を行う、というものである。差し引きでは増税になるようにするという。これは成熟企業に対して増税し、成長企業を優遇しようという考えで、企業の新陳代謝を促す狙いがあると思う。日本では新興企業に資金が集まりにくいので考え出されたものだと思う。

面白い考えだと思うが、税額はやはり公平さ、つまり同じ利益に対しては同じ税金が本道だと思う。税金を恣意的に操作することはできるだけなくしていくべきだと私は考えている。新興企業の優遇は資金を与えるとか税金を下げるとかいった直接的な方法ではなく、規制緩和のような間接的方法で、いわゆるイノベーションのジレンマで古いスタイルのビジネスをやっている企業が変化に抵抗することを抑えるような政策を積極的にとるべきだろ思う。その意味で、以前にも書いたように政府の各種委員会に大企業ばかりでなく成長企業のメンバーをたくさん取り込むことが重要だと思っている。

トヨタなどの大企業は今回の減税縮小に当然反対するだろうが、マスコミが今後この政策に対してどういうコメントを出していくかを注目していきたいと思っている。



iPhoneを買った

2014-08-16 23:44:47 | 生活

昨日、AUのiPhone 5Sを買った。私はずっと7月に今迄のドコモのGalaxy S3を契約したと思っていて8月に入ったらAUのiPhone 5Sに買い替えようと思っていた。その理由は800MHz帯のLTEの感じを知りたかったからである。7月中にあざみ野にあるAUショップで値段を聞いたところキャッシュバックなどは無くなったが通信料金はMNP割引があって安くなるとのことだった。

あざみ野のAUショップはあまり感じが良くなかったので、8月1日に大学の帰りに自由が丘のヤマダ電機に行って購入しようとした。ドコモに解約の電話をすると契約が8月の3日だったので契約解除の違約金を取られないのは9月だという。1万円近く違約金を取られてしまう。その一方でAUのMNPによる通話料金割引は8月で終わって9月に入って契約するとAUの通信料金が一月1000円ほど高くなってしまう。9月に買い替えるならiPhone 6も考えられると思って8月1日はとりあえず購入を止めた。

その後、考えてやはり8月中にiPhone 5Sを買うことにした。主な理由は一月千円で2年間だと2万円になることと、iPhone 6がファブレットと言われる画面の大きなものになりそうだと聞いたからである。あまり大きくなると持ち運びに不便である。昨日、再び自由が丘のヤマダ電機に行って契約すると1万円の商品券をくれた。半月前はこの話は無かったので、わずか半月でずいぶん条件が変わるものである。契約にはずいぶん時間がかかった。家庭の固定ブロードバンドの話などもしたからだが、3時間くらいかかった。

私にとってはこれが最初のApple製品である。私は今までiPhoneもiPodもMacも使ったことが無かった。

はじめてのiPhoneは分かりにくかった。マニュアルを読まなくても触っていれば使えるだろうと思ったのだが、まず日本語入力が分からない。ローマ字入力ができない。あれこれと探し回ってやっとローマ字入力をセットする機能を見つけた。インターネットでニュースを見るなどは簡単にできたのだが、ソフトをダウンロードするとApple IDがうまく作れず、おかしなことになってしまった。Apple IDができたことになっているのだが作ったつもりのIDを入れても「違います」と出てくる。リセットの方法が分からずAUのサービスセンターに電話して教えてもらった。まずiCloudに登録する形でApple IDを作らないといけないという。マニュアルを読まないとおかしくなるというのはAppleもたいしたことは無いな、と思った。Galaxy S3を買ったときのほうがスムースの立ち上がった。

画面が小さいために、画面上のキーボードが小さく、すぐ隣のキーを間違って押してしまう。ネットを見る分に画面が小さいのはそれほど気にならないのだが、キー入力がやりにくいというのが感想である。ネットの動きはかなりサクサク動く感じがする。Gmailの内容を取るなどもすいすいできるので、これはAppleの出来が良いというよりは、KDDIのネットワークが良いということだろう。今のところLTE800MHzの威力は感じている。

Appleのインターフェイスも慣れていけば使いやすそうである。最初は苦労したが、これからどうなるか、自分でも楽しみにしている。



平和は祈るだけでは得られない

2014-08-15 09:23:43 | 社会

今日は終戦記念日、8月に入ると原爆の日や終戦記念日があって平和を考える機会が多くなる。私は以前から日本人の平和に対するスタンスに違和感を感じている。「戦争のない平和が続くことを祈ります」ということが平和を継続する手段のように思っている人が大部分のように思うからである。次のステップは、「少なくとも自分は争うごとはしない」というスタンスである。殆どの人はここまでの考えだと感じている。しかし、平和は積極的な行動が無いと維持できないものだと思う。

日本ではマスコミが「集団的自衛権に反対する人は平和を求める人」というイメージの報道をするのでそう信じている人も少なくないようである。平和に関してはこれが最大の話題になっており、長崎市長が原爆の日に集団的自衛権に反対する発言をしたのもそういった背景だと思うが、私はあの発言に違和感を感じている。安倍総理が集団的自衛権を閣議決定したのも平和を維持したいからで、平和を維持するためのアプローチの違いだと思うのだが、一方的に相手は平和を乱すと決めつけているからである。

私の認識では現在、国外の勢力と戦争をしているのは世界でイスラエルだけである。イラク、シリア、ウクライナなどは内戦状態である。現在ではイラクに対して国外からアメリカが空爆をしたりしている。これはイラクの中で武装スンニ派ISILが少数民族に対して虐殺行為を行っているので人道的見地から空爆をしているのだと理解している。日本政府はこれを非難していないが日本人は非難するのだろうか?私は、やらないともっと多くの命が失われるのでオバマ大統領の判断は正解だと思っている。武力行使に反対する人はこういった行動に対しても反対を表明しないと筋が通らない。ウクライナ政府の新ロシアは空爆にも、新ロシア派の破壊行為にも反対しないと筋が通らない。自分に関係ない武力行使は容認する、というのは筋が通らないと思う。だたし、反対しただけで武力行使が治まるとも思えない。

話を日本に戻すと、自衛隊の存在は明らかに違憲だと思う。私が学生の頃はまだ学生運動が続いており自衛隊違憲論者がかなり居た。私は自衛隊は違憲だが容認するという論者で「ソ連が攻めてきたらどうするのか」というと「国際社会が護ってくれる」という返事である。自分で守らないのかと思った。今、自衛隊違憲論を言う人はいなくなったが、それは自衛隊が必要だという認識が広まってきたということであって、自衛隊が合憲に変わったわけではないと思う。その意味で「平和憲法はこのままで良いのか」という問題意識が私にはある。

改憲論者は「今の日本国憲法はアメリカに押し付けられたもの」だから変えるという。これも変な話で問題は内容のはずである。アメリカが極端とも思える平和主義を日本に植え付けようと思ったのは自爆テロに相当する特攻隊などを日本が戦争で国家命令で実行したからだと思う。誰かが「日本の歴史を振り返るとあの第2次世界大戦の時だけが異常だった」と書いていたが、同感である。なぜそんな事態になってしまったのか、あれは国民の総意だったのか一部の権力者が国民に強いたものだったのか、と言ったことを考え、再発を防止する方法を考えるのが終戦の日にやるべきことで、「平和を祈る」だけでは不十分だと思う。



スマホ定額プラン義務化は問題だ

2014-08-13 10:28:29 | 経済

総務省がオペレータ各社に4Gの周波数割り当てと抱き合わせでスマホの低価格プランを義務付けると日経新聞が報じている。スマホのLTE料金は使い放題5000円くらいだが、オペレータ各社はこの夏から2GBまで一月3500円程度の料金体系を打ち出している。このように伝送速度やデータ量を制限する代わりに価格を下げるのが低価格プランである。月3500円が総務省の期待する低価格プランかどうかは分からないが、総務省がこのような指導を事業者に対して行うことは民間への業務介入だと私は思っている。

考え方自体はまともだと思う。安い料金体系を求めている人はいるし、これからの無線リソースの不足に対応する方策にもなる。しかし、料金体系はオペレータの大きな競争の源泉であり、この分野に総務省が口を出すことは資本主義の原則に反すると思う。海外では周波数オークションを行う代わりに後は企業努力に任せるのに対して、日本では周波数ライセンスを審査の上、無料で与える代わりにこのように料金体系などに口出しをして審査の条件とする。総務省が監督すべきは独占禁止法の観点からの審査であって、それ以外に対する介入は極力なくすべきだと思う。総務省がオペレータに対して影響力を維持して、天下り先を確保しておきたいという意図を感じてしまう。

現在、安い料金体系はE-mobileのような弱小オペレータや、ヤマダや楽天のようなMVNOが提供している。MVNOは大手通信オペレータの回線を借りて提供しているのでこの回線貸出の料金体系が経営に大きな影響を与える。この料金が独占禁止法に触れるようなことになっていないかを監視するのが総務省のやるべきことで、大手オペレータ自身が安い料金体系を用意するかどうかはオペレータの判断に任せるべきだろう。

安い料金を電波免許の条件とすれば、価格は差が少なくなってくる。自由競争ではなく計画経済に近づいてくる。総務省のこういった動きに対しては経団連のような団体が反対すべきだと思うし、内閣府も監督すべきだろう。通信は社会インフラなので、万が一にも機能しなくなっては困る。しかし、できる限り企業努力を促して、失敗したら業績が悪化するし経営者も変わる。しかし、事業だけは継続する、というような仕組みを目指すべきだと思う。

中国では政府が免許を出す前に事業者が失敗しないかどうかを綿密にシミュレーションする。ここしばらく中国移動が圧倒的に強く、他の2社が苦しんでいたのでその2社に対する配慮も行う。そのうえで国民に対する適切な価格でのサービスであるかも考える。総務省の考えはこのような中国政府のやり方に近い。しかし、中国は政府が統制している国であって、日本の体制とは全く基本的に考え方が異なる。民主主義下での資本主義ではできるだけ当事者に自由にやらせて、その上で安定したサービスを提供できる仕組みを考えるべきだろうと思う。



朝、ラジオを聴きながら団地をはしごして歩く

2014-08-11 09:36:12 | 生活

今日は台風一過、気持ちの良い青空が広がっていて暑くなるとの天気予報が出ている。土、日と台風が来ていて出歩けなかったので今朝は7時前に家を出て少し長い散歩をしてウィトラのオフィスに来た。今日、明日と大学は立ち入り禁止の夏休みになっているので終日ウィトラで仕事をする。

私の家の近くにはいくつかの団地がある。ウィトラのオフィスのあるすすき野団地、それと隣接している川崎市側の虹ヶ丘団地、あざみ野駅に近いあざみ野団地、たまプラーザのほうにあるたまプラーザ団地、青葉台方面にある鴨志田団地などである。今朝はあざみ野団地を通ってたまプラーザ団地に出て川崎市宮前区の菅生緑地を通ってすすき野団地に入るという約90分のコースを歩いた。

これらの団地は植込みもしっかりしていて遊歩道も整備されており、車の通らない道を歩くことができる。四季折々の植物の風景を見ながら歩くことができる。今の時期は木漏れ日と蝉しぐれが特徴である。ラジオを聴きながら普通の道を歩いていると車が通るとうるさく感じる。エンジンをふかしていなくてもタイヤと路面の摩擦音だけでも結構大きな音であるので車の通らない道はありがたい。

ラジオは朝の7時-8j時代はFMヨコハマの「Morning Steps」を聴く。DJの栗原治久氏が気に入っているからである。栗原氏は40代でバブル世代と自分でも言っており、軽いものの言い方で極めて庶民的な目線で話をする。同世代の女性アナウンサーからも「クリちゃん」と呼ばれている軽い感じの人だが、ゲストに対する突っ込み方、本音を引き出そうとする質問、間違ったときのフォローなどに「プロの芸」を感じる。月曜から木曜日は栗原氏がDJで金曜日は政治ジャーナリストの角谷浩一氏がDJをする。この人は毎日数分間「K's Eye」というコーナーで時事ネタの解説もしており、女子アナからも「角谷さん」とある程度尊敬の念をもって呼ばれている。しかし私は角谷氏のほうは「2流だな」と思っている。情報通なので面白いネタを拾ってくることはあるが、この人自身の意見で「なるほど」と思ったことは無い、誰でもいうような当たり前のことを言うか「外している」と感じるようなことを言うかどちらかという感じがしている。

たまにラジオを忘れて何も聞かずに歩くと何かもったいない感じがするが、歩きながら仕事のことを考えたり、ブログのネタを考えたりすると意外にアイデアが出てくるものである。ラジオを聴くのは1日おきくらいにしたほうが良いかもしれない。


朝日新聞の従軍慰安婦問題の誤報に対するマスコミの扱い

2014-08-10 10:03:14 | 社会

朝日新聞が従軍慰安婦を強制連行したという過去の報道で重要なポイントで誤りがあった、と報道している。強制連行したという「吉田証言」事態が事実に基づくものではなかったとのことである。

これには激しい憤りをぼ得る。この問題が日本のイメージをどれだけ悪くしているか、どれだけ大きな外交問題になっているかを考えてみるべきである。、韓国が日本を攻撃する最大のポイントになっている。

土曜日の読売系の「ウェークアッププラス」ではこの問題を大きく取り上げて、朝日の姿勢をたたいていた。朝日はいわゆる訂正のコメントを出しているが謝罪の姿勢は全くなく、「他社も同じような報道をしていた」と開き直っているそうである。

毎日系の「サンデーモーニング」ではこの問題を完全に無視している。恐らく毎日にも同じようなでっち上げの報道が過去に含まれているのだろうと思う。一週間の大きな問題を扱うという点で「ウェークアッププラス」と「サンデーモーニング」のどちらがより信用できるかは自明だろう。仮に朝日の報道が誤報だったとしても従軍慰安婦が全くなかったということは多分無く、何らかの似たような行動があったのだろうと思う。しかし事実を捻じ曲げて必要以上に大きく、政府の故意の行動であったと報道したことが問題を本来の形よりもはるかに大きくしたことは間違いない。日本の大きな外交問題の真相が不明になったのだから取り上げるのがジャーナリズムというものだろう。朝日が「戦後の政府権力は悪」という空気の中で自社のシェアを拡大するためにこのような報道を行ったことは、報道の信頼性を大きく下げるものである、マスコミ全体として是正措置をとるべきだと思う。

なぜ、朝日が何十年も前の誤報をこの時期に発表したのかも不明である。恐らくどこかの団体が誤報であるという証拠を見つけて発表の準備をしていたために、自ら発表に踏み切ったのだと思う。私は以前から「マスコミは報道を自分の利益のためにやっている」と思っている。しかし、全部が嘘ではなく、大部分は本当で自分の利益につながる部分がゆがんでいるというのが実態だだろう。そして、この姿勢を完全になくすことは無理だろうと思っている。

その一方で報道は情報収集がやりやすいように様々な特権を得て、保護されている。自社のエゴに走ることは許されず、自分に不利なことでも明らかにすべき責任があると思う。今の報道各社は全体としてこの問題を大きくしないようにしようとしている雰囲気が感じられ「ウェークアッププラス」がむしろ例外的だと思う。国民が声を上げなければ報道の堕落はますますひどくなるだろう、と思う。

このようなことをブログに書いている人は恐らくたくさんいるだろうし、私のこの記事にも独自性はなく他の人と同じようなことを書いていると思う。私はたくさんの人が書いているだろうテーマで自分独自の視点を感じない事柄はなるべくブログに取り上げないようにしているのだが、この件に関しては他の人と同じ意見であっても「国民の声」として書いておく必要を感じて、この記事を書いた。