ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

渋谷から市ヶ谷まで歩いた

2017-02-27 09:57:25 | 東工大

昨日は、市ヶ谷の日本棋院で「ジャンボ囲碁大会」が開催され、参加してきた。これは15人1組の団体戦で、私は大学の囲碁部OB会チームで15人中11番目で出場した。かなり強いチームだと思ったが、私が一度も勝ったことのない人が13番目で出ていたチームがあり、そこには完敗だった。しかし、今日の主題は囲碁ではなく、朝の開始前に渋谷から市ヶ谷まで歩いた話である。

試合開始は10時だったので早めに家を出て渋谷から市ヶ谷まで歩くことにした。スマホを家に置き忘れたので、地図が分からず、国道246(青山通り)と山手線の中間方向に歩けばよいだろうと見当を付けて歩き始めた。私の好きな細い道を見つけたのでその道を歩くことにした。車がすれ違うにはどちらかが道端によけて停車するくらいでないと通り抜けられない程度の道で、まっすぐに行くことは殆どなく常に緩やかにカーブしている、戦前に作られた道(もっと前の江戸時代かも)だと思われ、私はこういう昔の道を歩くのが好きである。少し行くと、住宅に交じって小さなブティックが並ぶようになる。表参道の広い道を渡り、住居表示が神宮から北青山に変わる。40分ほど歩いたところで、秩父宮ラグビー場に突き当り、この細い道は終わっていた。

このあたりは総合運動施設が広がっている。一区画が大きく、行きたい方向には進めず回り道を余儀なくされる。秩父宮ラグビー場の隣は神宮球場、更に国立競技場と続いている。更にその先に広大な工事中のエリアがあり、大成建設のマークがついているので、ここが話題の新国立競技場用地かと思う。その先は、明治記念館、迎賓館と続き、広場に出たあたりにお巡りさんがたくさん立っている。その一人に「市ヶ谷はどっちですか?」と聞くと、「この道をまっすぐ」と教えられる。その道をすすぐと、四谷駅に出て、そこから市ヶ谷に線路沿いに歩く。全体で70分ほどの散歩だった。

市ヶ谷駅前についたのは9時50分頃で、既に東京マラソンが始まっており、大量の人が走っていた。お巡りさんが多かったのは、東京マラソンの交通整理のためだったのだ。東京マラソンの実際に走る現場を見たのは初めてだったが走る人の多さに圧倒される思いだった。

東京マラソンで走る人も東京の風景を楽しむというが、ゆっくり細い路地を歩くと、東京には見どこがたくさんある、と改めて感じた。


渋谷から市ヶ谷まで歩いた

2017-02-27 09:21:55 | 東工大

昨日は、市ヶ谷の日本棋院で「ジャンボ囲碁大会」が開催され、参加してきた。これは15人1組の団体戦で、私は大学の囲碁部OB会チームで15人中11番目で出場した。かなり強いチームだと思ったが、私が一度も勝ったことのない人が13番目で出ていたチームがあり、そこには完敗だった。しかし、今日の主題は囲碁ではなく、朝の開始前に渋谷から市ヶ谷まで歩いた話である。

試合開始は10時だったので早めに家を出て渋谷から市ヶ谷まで歩くことにした。スマホを家に置き忘れたので、地図が分からず、国道246(青山通り)と山手線の中間方向に歩けばよいだろうと見当を付けて歩き始めた。私の好きな細い道を見つけたのでその道を歩くことにした。車がすれ違うにはどちらかが道端によけて停車するくらいでないと通り抜けられない程度の道で、まっすぐに行くことは殆どなく常に緩やかにカーブしている、戦前に作られた道(もっと前の江戸時代かも)だと思われ、私はこういう昔の道を歩くのが好きである。少し行くと、住宅に交じって小さなブティックが並ぶようになる。表参道の広い道を渡り、住居表示が神宮から北青山に変わる。40分ほど歩いたところで、秩父宮ラグビー場に突き当り、この細い道は終わっていた。

このあたりは総合運動施設が広がっている。一区画が大きく、行きたい方向には進めず回り道を余儀なくされる。秩父宮ラグビー場の隣は神宮球場、更に国立競技場と続いている。更にその先に広大な工事中のエリアがあり、大成建設のマークがついているので、ここが話題の新国立競技場用地かと思う。その先は、明治記念館、迎賓館と続き、広場に出たあたりにお巡りさんがたくさん立っている。その一人に「市ヶ谷はどっちですか?」と聞くと、「この道をまっすぐ」と教えられる。その道をすすぐと、四谷駅に出て、そこから市ヶ谷に線路沿いに歩く。全体で70分ほどの散歩だった。

市ヶ谷駅前についたのは9時50分頃で、既に東京マラソンが始まっており、大量の人が走っていた。お巡りさんが多かったのは、東京マラソンの交通整理のためだったのだ。東京マラソンの実際に走る現場を見たのは初めてだったが走る人の多さに圧倒される思いだった。

東京マラソンで走る人も東京の風景を楽しむというが、ゆっくり細い路地を歩くと、東京には見どこがたくさんある、と改めて感じた。


プレミアムフライデーには反対だ

2017-02-23 08:55:38 | 生活

明日は初めてのプレミアムフライデーで、政府は午後3時に仕事を終えることが推奨している。経団連もこれに賛成しているようだが私はこの動きには反対である。本件に限らず、働き方改革で長時間労働を是正しようとしている多くの取り組みは本質を外しているのではないかと感じている。

私がなぜプレミアムフライデーに反対かというと「皆で一緒に休みましょう」という姿勢が間違っているからだと考えている。プレミアムフライデーが定着するかどうかという議論があるが、それ以前に方向性が間違っていると思う。日本は既に祝日の数でも世界各国に比べてかなり多い。調べてみると欧米の殆どの国の祝日数は年間10日程度なのに対して日本は17日もある。それにもかかわらず日本の労働者の労働時間が長いのは残業をするのと有給休暇を殆ど取らないからである。なぜかというと長時間働く人が頑張っているように考える職場風土が根強いからである。それで、政府は、「皆で一緒に休みましょう」という掛け声をかけて祝日を増やしたり、プレミアムフライデーを提案したりしているのだが、一斉に休むということは職場風土を変えることにはつながらない。本質的な解決にはならないと思う。

また、皆が一斉に買い物に行ったり外食に行ったり旅行に行ったりすれば一時的にショッピングセンターや観光地は混雑する。混雑を緩めようと設備投資を行なえば、普段はガラガラで効率が悪いということになる。政府はむしろ平準化を図り、「空いている平日に旅行しよう」というような動きを奨励するべきだと思う。個人が個人の判断で休暇を取ることをコントロールすることは難しい。明治以来(あるいはそれ以前から)、勤勉が最も重要な価値観として国民に意識を植え付けてきた経緯があるので、皆が働いているときに自分一人が遊びに行くことに対して何となく後ろめたさを感じる感覚は、日本人には他の国の国民よりもかなり強いと思われる。しかし、ここをどう変えるかが働き方改革の本質であると私は考えている。

最近は働き方改革として、社員個人の労働効率を上げるために様々な工夫をする企業が増えてきた。企業にとっては業績が最も重要なので、残業をさせないで、業績はむしろ上げることを狙う動きである。労働時間が減っても社員に対する圧力は強くなる。それを社員が圧力とは感じないで、「自分のため」と思ってやっているうちに自然に能力が高まる、というのが理想だろう。トヨタ式の働き方はこういった点を狙っていると思う「。政府の取るべき方策は、こういった動きに対して助成をする、つまり短時間で効率良く社員が働けるような環境を企業が整える動きを助成するというのが本質だと思う。


あらゆる分野でトップ選手の若返りは起こっている

2017-02-19 14:09:37 | 生活

土曜日のテレビでのスキーのジャンプを見ていたら、16歳になったばかりの女子高生が優勝していた。世界トップの高梨選手は出場していなかった国内の大会である。高梨選手は20歳になったがやはり16歳くらいから世界レベルで活躍していた。昨日のフィギュアスケートの女子でも17歳の三原選手が優勝している。卓球では16歳の平野選手が女王石川選手を破って全日本選手権を取った。最近、スポーツの分野では10代の若い選手の活躍が目立つ気がする。

私の趣味である囲碁の世界では40年前は「30代の名人はあり得ない」と言われていた。これは囲碁に強くなるには読みだけでなく、精神力とか全体を見通す大局観とかが重要で、それは40代50代にならないと体得できないと考えられていたからである。しかし現在では、「50代の名人はあり得ない」と考えられており、先日、40代の高尾名人が誕生したときには大きな驚きを持って受け止められた。現在は中国、韓国のほうが日本よりも強いが、世界的な強豪は、20代、30代である。この40年ほどでプロ棋士のピークは15年ほど若返った感じがしている。

スポーツのような身体能力を競う分野では20代から30代がピークであり、反射神経などでは10代の終わりのほうがピークのような気がする。これに対して、頭を使う囲碁や将棋は従来40代後半から50台あたりがピークと言われていたが、今は30台あたりがピークと考えられている。これは情報化の進展によって、従来は経験を積むことでしか得られなかったノウハウが若い段階から獲得できるようになってきたからだろう。経験が同等なら、思考力ではやはり20代から30代がピークだろうと思われる。

それでは企業などではどうだろうか? やはり思考力のピークは20代から30代だろうと思われるが、経験を積むことが困難なために、実際の企業のトップは50代から60代が多い(特に日本では)。しかしこれも、人工知能による疑似体験などが進んでくるとピークはより若いほうに動いてくるだろう。日本の企業では全体的に高齢者が重要な判断をするような仕組みになっている点が気になっている。

年齢が高くなると思考力が落ちるのは事実であるが、大きく落ち込むわけでは無い。私の囲碁も20代、30代よりも弱くはなっているが、それでもピークの8割から9割の読みはできている気がする。従って、高齢になって能力が落ちてきても衰えを自覚しにくく、それが企業などの若返りの妨げになっているのだろう。

私が学生時代に、ある教授が「大学院生の伸びはすさまじく、この調子でいくと簡単に抜かれてしまうのではないかと恐れを抱くこともあるが、プロ同士の微妙な違いはなかなか抜かれない」と語っていたことを記憶している。これからは「高齢者は常識があるので、良い仕事をするのだが、プロ同士の微妙な違いになると若いものには敵わない」ということになるのだろうと思う。囲碁や将棋のプロの世界では実際にそれが起こっている。

社員の能力を的確に把握し、能力に見合った仕事を与え、処遇を与える企業がこれから勝ち組になっていくはずで、それを仕組みとして企業内に作りこむことが重要になっていると思う。経験はAIで補える時代に入ってきていると思う。


中国のロボット、恐るべし

2017-02-06 09:59:11 | 経済

立春を過ぎて春になったと感じる。梅は満開だし、スイセンも咲いている。空気も春の感じである。まだ寒波が来ることもあるだろうが、それほど寒くなることは無く、これからは次々と色々な花が咲いて心浮きたつような季節に入っていくだろう。今年はスギ花粉が多いらしいが、早めにマスクをするようにしようと思っている。

日経ビジネスの最新号に日経ロボティクスからの記事として中国のサービスロボットの話が紹介されていた。レストランなどの配膳作業をするロボットで、これを作っている中国企業は1000台以上出荷、年間2万台の生産能力を持つ、という点である。日本で言うと回転寿司の機会の代わりにロボットに運ばせる、という感じだと思う。どこがすごいかというと、レストランで使えるコストでできているという点である。文章から察するに、接待で使うような高級レストランではなく、少し高めのレストラン程度のところで導入されているし、そういう市場を狙って機能はかなり絞り込んでいるようである。今は床に磁気テープを張ってその上を動かすようにしているらしいが、自動運転で注目されているLIDARの導入も検討されているという(もちろん車よりははるかに安価なものだろうが)。

中国のウェイトレスの時給などは日本よりかなり低い。それでも企業が導入しようと思うということは、かなり安い値段でできているのだろう。日本でも「変なホテル」などでロボットが様々な用途で使われているようだが、まだかなり高価だと見えて特殊用途の印象である。一方、一般的な飲食店となれば価格は安くなくてはならないが、市場規模は比較にならないほど大きい。そして市場が広がり始めると機能はあっという間に高度化するだろう。

安価で提供できるという強みが中国で爆発的な市場を生み出し、中国のロボット産業はあっという間に日本を追い越すような気がする。産業用ロボットの世界では品質が求められるのでそう簡単にはいかないと思うが、AI、IoTと組み合わせて顧客企業にがっちりと食い込んでおかないと、産業用ロボットでもいずれ逆転されるのではないかと思う。ロボット産業の広がりの可能性は高く、日本政府も注力分野に上げている。中国のロボット市場は注目していく必要がありそうである。