ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

男性が好む顔つきは・・

2014-05-30 12:15:20 | 生活

また、英国Economist誌からの話題で男女の関係に関する話題を2代紹介しよう。

1)健康な国では「女らしさ」がモテる

フィンランドの大学の研究結果だが、世界各国の男性に色々な女性の顔写真を見せて「好ましいと思うか?」を聞いた。その結果を女らしさ(フェミニン度合い)で分類するとはっきりとした傾向が出たと言う。下の図がその結果だが、日本は突出して女らしさを好んでいる。縦軸が女らしさを好む度合いで、下のほうの国はいかつい顔の女性を好むと言うことである。研究者はこれは国民の健康と関係があると考えた。つまり健康状態が悪い国では子供を育てるために強さが求められるので男らしい女性が好まれると考えたのである。それを横軸にしてプロットしたのが下の図ではっきりとした相関関係が出ている。何で健康度合いを測ったのかは書いていないが平均寿命ではないかと思う。

しかし、長年日本で暮らしていた日本人としては今一つピンと来ない。私が生きてきた時代の中で日本人の健康度合い(少なくとも平均寿命)はかなり上がったはずだが、好まれる女性についてはそれほど変わっていないように感じる。日本人の健康度合いが変わったと言ってもナイジェリアやネパールとは大分レベル差があるだろうから、誤差の範囲と言うことかもしれない。いずれにしても興味深い話である。


2)中国では「嫁に行き遅れるな」キャンペーンを始めた

中国共産党が都市部で「女性が結婚相手に高望みをしすぎると、結婚が遅れてしまう。年をとると自分の価値も下がってくると言うことを認識すべきだ」というキャンペーンを始めたそうである。中国では毛沢東の改革開放路線で女性の地位が一気に上がり、現在でも中国における女性の地位は日本よりはるかに高い。しかし、近年では徐々に女性の地位が低下してきているそうである。1990年、中国の都市部での女性の給料は男性の78%だったが、2010年には67%に落ちたそうである。就業率も77%から61%に落ちている。更に、離婚した時の財産分与も女性に不利な方向に向かう法律改正が行われていると言う。中国では女性を職場から台所に戻そうとしているようだ、と同誌は言っている。それでもまだ日本より女性の地位はかなり高いが気になる傾向だ、と結んでいる。



福井地裁の大飯原発再稼働差し止め判決について

2014-05-29 09:46:22 | 社会

少し前であるが福井地裁で大飯原発の再稼働差し止め判決が降りた。私はこのブログでも何度か書いたように原発容認論者であるが、この福井地裁の判決はまともに受け取らないといけないと感じた。それは福井地裁の判決が「人命は地球よりも重い」といった感情論ではなく技術論にきちんと踏み込んでいるからである。

判断のポイントは基準値振動と地震の規模である。

・基準値振動は700ガルでこれを超えるとシステムが不具合を起こす可能性がある

 この点は関電も認めている。判決は700ガルを超える地震はこの10年間に5回起きているとしている

・関電は1260ガルを超えない限りメルトダウンには至らないとしている

1260ガルを超えるとメルトダウンが起こるかもしれないことは関電も認めている。判決は記録に残る最大の地震は4022ガルであるので1260ガルを超える地震は来ないという根拠はないとしている。

更に、判決は1260ガル以下ならメルトダウンに至らないというのは正常な対策を打てた場合であるが、混乱の中で正常な対策を打てるとは限らず、この手順の信頼性も十分ではないとしている。


ということで、かなり論理的な判決だと思う。大飯原発は昨年定期検査を受けるために稼働を停止し、現在は再稼働のために原子力規制委員会の審査待ちである。マスコミは関電が控訴したとかいろいろと関電の動きを報じているが原子力規制委員会の委員長のコメントを求めるべきだと思う。判決直後の委員長のコメントは「我々は我々のやり方で基準を決めていく」といった感じのコメントだが、これは許されない態度だろう。判決に対してきちんとコメントすべきだと思う。

ただ、規制委員会も大飯原発の対応は不十分ということで審査の優先順位を下げる、という判断を判決前にしている。規制委員会の判断と判決は今のところ矛盾はしていないと思う。

このような判断は情緒的な判断ではないのできちんとした議論ができるはずである。報道番組などで議論の場を設けてきちんと議論していくべきだと思う。

その一方で判決文には疑問に思う点もある。それは原子炉の事故は人格権にかかわる問題なので、法的規制はクリアしたとしても、経済性の判断を超えた生活にかかわる司法の判断が関係すべきであるとしている点である。これを言われると、規制委員会の価値が激減してしまう。争うなら、規制委員会の基準が妥当であるかどうかを司法で争い、基準が不十分なら基準を変えるべきであって、基準をクリアしてもさらに上位で司法の判断をするという考え方を取るべきではないと思う。


気になるヨーロッパでのナショナリズム台頭

2014-05-28 08:41:08 | 社会

日本ではあまり大きく報じられていないが先週末にヨーロッパ議会選挙が行われた。これは国別の政治ではなくEU全体の方針を議論するEU議会の議員選挙で実施は国別に行われる。全体で751議席ある。この選挙で各国でEU懐疑派が躍進した。中道左派、中道右派合わせて過半数を保っているものの、イギリスではEU離脱を掲げる「イギリス独立党」がトップに、フランスでも欧州統合に反対する「国民戦線」がトップになっている。全体でEU懐疑派が2割を超えた。

私の印象ではこれらの政党は底が浅く長続きしないように感じているが、ヨーロッパ内部でもヨーロッパの全体最適化ではなく、自分の国を第1に思うナショナリズムが台頭しており、それをあおった政党が選挙で成功していることは間違いない。

アメリカでも前回の選挙でティーパーティが躍進した。そのせいか、共和党はおかしくなり今人気が落ちているので次の選挙でどうなるかわからないがナショナリズムが人気を得ていることは間違いないだろう。

中国やロシアは政府自体がナショナリズムを推進している。最近の中国やロシアの動きを見ていると、戦国大名のようで、周りを全て敵とみなしその中で誰と組んでどう動けば有利かという行動原理で動いているように見える。もちろん敵とみなして戦うのではなく、孫子の兵法の「戦わずして勝つ」ための外交を展開しているように見える。最近、中国とロシアが接近しているが、これも今時点では接近しておいたほうが有利だから、という判断以上には見えない。

日本でも安倍総理は歴代総理に比べてかなりこの意識が高い。ベトナムや韓国でもナショナリズムの高まりは確実に起こっている。第3次世界対戦に向けて地ならしが進んでいるように感じられて不気味である。

第2次大戦後、欧米は民主主義と資本主義というイデオロギーを掲げて世界を統治し、国境の敷居を下げることを目指してきた。これは対立するソビエト連邦の崩壊とそれに続いて東ヨーロッパが相ついで民主主義・資本主義国家に代わったことで成功したように見えた。しかし21世紀に入ってリーマンショックが起こり、資本主義の問題が目に見えるようになってきた。更に、先日も指摘したように、このまま進めば格差拡大は間違いないことのように見えることが、今の流れに対する漠然とした不安感を国民に生んでいるのではないかと思う。

現時点での先進国でのナショナリズムはいわば利己主義で底の浅いものだと思っている。しかし、国全体でナショナリズムを掲げる中国の影響がさらに増大するようだと、各国は対抗上ナショナリズムに走らざるを得ず、危険は高まっていくように思う。資本主義の本質である「格差拡大」という将来への不安をどう取り除くかの議論を急ぐべきだと思う。



標準特許で請求できる金額の判決は安すぎる

2014-05-27 10:16:10 | 経済

サムスンとアップルの特許訴訟で日本の知財高裁が995万円を上限に標準必須特許のライセンス料を請求できるという判断を示した。これをめぐる報道は

日経新聞:サムスンの請求権に上限アップル訴訟で知財高裁

Wall Street Journal日本版: 2審はサムスン逆転勝訴-アップルがスマホ特許侵害

と逆の印象を持つ見出しである。1審はゼロ査定だったのでそれに比べればサムスンが勝訴と言えるのだろうが995万円が上限とはあまりに安く、実質的にはアップルの勝訴と言ってよいだろう。WSJの見出しは読者に誤解を招くと思う。

ここで取り上げたいのは知財高裁が示した995万円の根拠となる下記の算出式である。

ライセンス料相当額=対象製品の売上高X通信規格が寄与した割合X
5%÷通信規格の必須特許の数

という算出式を知財高裁は示している。

従来は特許料が製品価格の数%になる、ということが言われていたのに対して、圧倒的に低い価格になる。まず「通信規格が寄与した割合」を掛け算している点であるが、この点はリーズナブルだと思う。但し、それを掛けたうえで更に5%というのは少なすぎると思う。この式の意味するところは通信規格が100%価値を決めるような製品でも最大5%しかライセンス料を取れないということである。本や音楽の著作権は価値のほぼすべてが作者のオリジナリティと言えると思うがそれをネット販売されても5%しかライセンス料を取れないことに相当する。

更に、「通信規格の必須特許の数」で割っているのも問題である。これはさらに問題が大きいといえるかもしれない。なぜなら「特許の質」を全く考慮していないからである。これだと、数を増やすためにくだらない特許が激増するだろう。

知財高裁はこの判決を出すにあたり、FRAND特許(標準必須特許で使用許諾を宣言したもの)の扱いに対して異例の意見募集を行っている。その割には結果として出てきた判断は外国では賛同されそうにないものであると思う。このところライセンス料が高騰し裁判が続出しているので歓迎する向きもあるようだが、安すぎるライセンス料は企業の標準化への意欲をそぐことになると思う。

稀勢の里 は横綱が近いと思う

2014-05-26 09:39:06 | 生活

昨日は大相撲の千秋楽だった。1敗の白鵬を2敗の稀勢の里 が追う展開である。直接対決は既に終わっていて白鵬が勝っている。昨日は稀勢の里 が横綱鶴竜と、白鵬は横綱日馬富士との対戦だった。稀勢の里 が鶴竜に突き出しで勝つ。どちらが横綱か分からないような堂々とした勝ち方である。続いて行われた横綱戦では日馬富士に対する応援がすごい。お客さんは大部分が白鵬が負けて優勝決定戦になることを期待して大声援である。しかし、実際の対戦は白鵬が簡単に勝って29回目の優勝を決めた。

優勝インタビューで白鵬が「今日は2回戦うつもりで来た」と語っていたのが印象的だった。「簡単に勝ったように見えたがあの相撲は白鵬の作戦だったのだ」と私は理解した。立会に変わり気味に左上手を取る。これでもう圧倒的に有利な体制である。後は上手投げに仕留めた。「2かいたたかうつも立会いの作戦が「リスクもあるが有利になる体制を作る」点にあったのだと思っている。勝率9割を超える白鵬の緻密な面を見せつけられた。

優勝は逃したものの、今場所の稀勢の里 は強かったと思う。元々地力は高く、白鵬に次ぐくらいに思われているのだが、「優勝すれば横綱か」と言うような場所はいつも成績が悪く、大関のままでいる。今場所で、「今までと違うな」と感じた点は苦しい体制になってもじっと辛抱してじりじりと体制を良くして最終的には勝つ、と言った相撲が何番か見られたことである。琴奨菊との大関戦がその典型だった。稀勢の里 と琴奨菊でかなり地力に差があると感じたものである。今までは勝つにしても力任せに逆転するか、負けそうなところをなんとか勝つ、と言う感じだった。これができるようになると、取りこぼしが減って安定した成績が出せるはずである。長年、日本人横綱が居ないが、今年中に稀勢の里 が横綱を目指すチャンスが回ってくるのではないかと期待している。


タイのクーデターに思う

2014-05-24 14:11:07 | 社会

タイでクーデターが起こり全土に戒厳令が敷かれた。つまり通常の行政・司法の発動を軍が抑え国が一時的に軍の管理下に入ったことを意味している。夜間外出禁止令も出ている。

しかし、タイのクーデターはウクライナやシリアのような内戦につながることはまずないだろうと私も思っているし、大部分の人もそう考えているだろう。タイではこれまでに何度もクーデターが起こっているがいつも無血のクーデターで平和裏に収まっている。これまでの例では何らかの暫定政権が出来上がって、国王がそれを支持すれば、状況は収まり、選挙という運びになる。今回もそういう流れになるのだろう。クーデター前のデモの時のほうが、けが人や死者が出たりする。

今回気になっているのは、腐敗を指摘されて裁判所から罷免を言い渡されたインラック首相とその周りの政府関係者のほうが腐敗を糾弾している反政府デモ隊よりもまともに感じられる点である。デモ隊はタクシン一派の汚職撲滅だけを言っていて、統治能力は無いように見える。政権交代当時の日本の民主党よりももっとレベルが低いように感じる。それがどうなるか、選挙を行うと結局またタクシン一派が勝つのではないかという気がする。軍は自分が政権を握ろうと思ってクーデターを起こし戒厳令を敷いたのではないので、うまく暫定政権を作り上げて身を引くつもりだろうが、なかなか困難が予想される。

それにしても裁判所が憲法に照らして首相の不適格を認定した判決を出し、首相がこれに従うなどは日本ではあり得ないことに思えるのだが、タイではそれだけ憲法が、そして司法が重視されている、ということだろう。ただ、裁判所は「適当な後継者がいるか」といった政治判断を含めずに判決を出すので、それが今回の政治混乱の原因になっている面もあると思う。裁判所の断固とした態度は参考にする面もあると思うがそれがベストの方法かどうかは不明である。私自身、ゆっくり考えてみたいと思う。



最近の農政を引っ張っているのは誰なのだろう?

2014-05-23 08:31:14 | 社会

最近、農業改革の話題が流れて「日本の農政もまともな方向に向かい始めた」という感触を受けている。第2次大戦後の農地改革で小作農が農地をもらい、農業従事者は基本的に中小企業のおやじになった。自営業者を選挙基盤とする自民党は農家を重要な票田として農家に対するばらまき政策を続けて、企業労働者を票田とする社会党と対峙してきた。農家は様々な補助を受けたものの、小規模のままなので資本力が無く日本の農業は衰退を続けた。

ここへきて政府はその方針を大きく転換し、農業の産業化に本格的に取り組み始めた感じがしている。一つには経営者対労働者という対立構造は既になく、むしろどの産業を日本として重視するかという産業政策が重要になってきているという点があるだろう。

農業への企業の参入の促進、減反の中止、農協改革など日本の農業が本格的に変わっていく動きが始まっている感じがする。良く分からないのは実質的に誰がこの動きを引っ張っているかである。普通に考えれば林芳正農水大臣がキーパーソンなのだろうが、林大臣の発言は今一つ聞こえてこない。農協改革などは産業競争力会議の提言で、これを受けて安倍総理が前向きに動いていると言われており、安倍総理が前面に出ている感じがする。産業競争力会議には企業の経営者がたくさん入っているので企業経営的な発想が入ってくるのは当然といえるが、それを許すのは事務局の官僚である。その完了を政治家がコントロールしていると思うのだが、誰がコントロールしているか、今一つはっきりしない。影の推進者がいるような気もしている。

自民党内にはTPP交渉やJA改革に反発の声が出ていると聞くが、党側は石破幹事長が抑えているのかもしれない。石破氏も一時農水大臣だったことがあるが、その時の姿勢を私は評価している。安倍総理ー石破幹事長ー林農水大臣のチームで動いているのなら、そして今の動きで自民党内をまとめていけるのなら、日本の農政も底を打って上昇に転じるのではないかと思っている。



体重を少し絞った

2014-05-22 08:13:55 | 生活

3月から今までに体重が2.5kg位減った。

私は、長年70㎏台の前半だったのだが、昨年の正月あたりは65㎏まで減っていた。年末に胃の手術を受けたからである。その時はコレステロールが減って体調が良くなったような気がした。それが1年間でじわじわと体重が増え、今年の3月初めには68-69㎏位まで来ていた。そこから減量が進み今は66㎏台である。

減量の理由は二つある。一つはお菓子を食べなくなったことである。何となく口寂しくなって午後3時頃に大学やウィトラのオフィスでポテトチップなどを食べていたのを止めたのである。私は昼食時に行列に並ぶのが嫌なので12時前に昼食を食べていたのだがそれを1時頃に約1時間シフトした。そしてお菓子を買うのを止めたらあまり食べたいとも思わなくなった。昼食もなるべくカロリーに低いものにしている。今でも夕食後に棒付きアイスを食べているがこれもやめればもっと効果があるだろう。

もう一つは歩く量を増やしたのである。10月から3月までは一日に1万2千歩くらい歩いていたのだが、それを1万4千歩くらいに増やした。この二つの対策で体重の増加傾向が止まり、一週間で300g位減るようになった。体調も良くなってきた感じがする。歩数が増えたのは新しい散歩道を見つけたことが大きい。

このような、山道を歩く。10分くらいで抜ける山道なのだが人と会うことは殆どない。竹が生えていて今の季節は筍がぐんぐんの見ていくのを見るのが楽しい。殆ど人と出会うこともない秘密の道である。

山道を抜けるとこんな見晴らしの良い場所に出る。これも気持ちが良い。畑になっている訳ではなく、まるで手入れされた芝生のようだが芝生ではなく普通の草が生えている。

おかげで歩数が累計294万歩に達した。200万歩が3月12日くらいだったのでそれ以降は大分ペースが上がっている。もう少しペースを上げれば1年で500万歩に達するかもしれないがなかなか難しそうである。7月あたりにスマホを買い替えるつもりなのでデータを継続できるかどうかもわからないが、データを継続できればよいと思っている。

これから暑くなってくると歩くと大量に汗をかく。座って仕事をしているときに汗をかくのは嫌なものだが、歩きながら汗をかくのはむしろ気持ちが良い。シャワーを浴びるのが楽しみになる。


深まらない集団的自衛権論議

2014-05-20 10:52:52 | 社会

最近、テレビの週末の時事番組を見ると集団的自衛権も問題を扱うことが多い。しかし、見た印象は議論が全然深まっていかない、という感じである。

まず、明らかな賛成派、つまり集団的自衛権は必要なもので、憲法解釈としてもできるはずであるという意見の人が入っている。この人たちはまともな国ならば当然、仲間が攻撃されたら助けるべきで、それを禁じているような国はまともとは言えない、というような議論を展開する。これに対して共産党のような明らかな反対論者がいて、この人たちは憲法で禁じられている、という。自衛隊があること自体を認めていない人たちなので集団的自衛権などもってのほかという議論で、いくら聞いても殆ど情報は増えない。

大部分が中間派なのだが、この人たちは殆ど自分の考えを言わないか、あるいは持っていない。例えば、「武力に訴えないで外交で解決すべき」ということを言う人がたいてい入っている。女性は殆どの場合この意見である。実際に中国や北朝鮮と交渉していて成果を上げている人が言うのなら真剣に聞こうと思うがそうではなく単に「戦争は良くない」と言っているだけで紛争解決の道筋は全く示していない。それ以外は殆どが安倍総理のやり方は良くないと言って総理を批判する言い方である。その時に、自分の考えがあってその観点から批判しているのから理解できるが、自分の視点を感じさせてくれる人は殆どいない。

中国はウクライナ問題に対する欧米の対応をじっと見ている。今回南シナ海で起こったようなことをいずれ尖閣列島でやってくるだろう。それをどう抑制するのか、そのために集団的自衛権は必要だと思うし、アメリカを加えたアセアン各国との連携も必要だと私は思っているが、それではたして中国を抑制できるのかどうかは私には分からない。北朝鮮もいずれまた何か行動を起こすだろう。こういった情勢下で、私の考えは集団的自衛権を認めることに賛成である。日本は単独ではなく仲間の国と一緒にこういった紛争に対峙すべきだと思う。やはり仲間を助けないような味方は、本当の仲間とは認められないだろうと思う。

しかし、憲法解釈でこれを認めるとすることには反対である。今の憲法はどんな理由があれ戦争することを禁じており、本来ならば個別自衛権も禁じていると解釈すべきだと思うのだが、それはずいぶん前から「やられっぱなしはありえない」という解釈になっている。しかし、それを拡大解釈、それも歴代総理の解釈を変更することはやるべきではないと思う。特に安倍総理は靖国神社参拝をする、つまり第2次大戦のA級戦犯を、本当に悪いと思っていない人である。そういう人が憲法解釈を変えて国会がそれを追認するのは極めて危険だと思うし、海外では危険なメッセージをして受け止められるだろう。やはり、憲法改正を発議してそれが認められて初めて認めるべきことだと思う。その意味で公明党の対応は大部分の知識人よりもまともでしっかりしたものだと感じている。

知識人を批判しているが、私は寺島実郎氏の意見は気になっている。彼は「政府は集団的自衛権を有効にしてアメリカと組んで防衛線を張るつもりだろうが、アメリカは手を引きたがっている。アメリカは自分が前に出て中国と対峙するのではなく、後ろに引いて中国と直接交渉するようになるだろう」、と指摘している。この指摘を考慮したうえで、日本の外交姿勢を考えるべきだろうと思うが、「だからこうするべき」ということを寺島氏は指摘していない。

女性ではあるが、塩野七生氏がこの問題に対してどういう考えを持っているかを聞いてみたいと思っている。


テレビが壊れた

2014-05-19 11:30:24 | 東工大

先週の金曜日に我が家のテレビが壊れた。突如電源が切れて、赤ランプの点滅になる。一度完全に電源を切って入れ直すとまた付くのだが、30秒ほどすると同じ症状になる。我が家のテレビはパナソニックのプラズマテレビで、アナログテレビの放送停止直前に買ったので、そう古いものではない。今はパナソニックがプラズマから撤退したので、生産中止になっているが、まだサポートは続いているはずである。

パナソニックのサポートセンターに電話すると、点滅の回数を数えてくれ、と言われ、数えてみると11回だった。11回はファンが不調と言うことなので、裏側の排気のために網目状になっているところのほこりを取って見なさい、と言われやってみたが直らない。家内は買い替えの気分で話していたが、画像自体はきれいだし、それほど古いものではないので修理を依頼した。

直らなかったら困ると思っていたが電話で依頼したときの感触では修理に自信がありそうだった。日曜日に修理の人が来た。テレビの裏を空けるための止めているネジが大量にあり、それを次々と外していく。空けたところをみると、結構いろいろな回路が乗っていた。ファンは3か所についており、そのうちの一つが回っていなかった。羽根についていたほこりを取ると回りだしたのだが、かすかに音がして引っかかっているような感じなので替えたほうが良いと言われて、動いていないファンを取り換えてもらった。

約1万円取られたが、テレビを買い替えるよりははるかに安くついた。しかし、請求書の内訳をみると交換した部品代は600円で大部分は出張費と技術料だった。部品を交換せずにふたを開けて掃除しただけなら技術料は取られなかったのかもしれない。しかしそれでは修理の人がつらいだろうから、仕方がないか、と思っている。次回は自分で開けられそうである。

問題は、台所の換気扇のように脂っぽいほこりがついていたことにあるようである。台所の煙が原因だろうか、などと思った。改めて修理されたテレビの画面を見ると「随分きれいだな」と感じた。いつも見慣れていると何も思わなくなってきているが、2-3日ぶりに見ると画面のきれいさを改めて感じたものである。