ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

インターネット時代 すそ野を広げるグーグルのサービス

2010-05-31 06:45:56 | 経済
今、世間ではAppleのiPadが大きな話題を集めている。これだけメディアに大きく取り上げられると日本でも成功するのではないかという気がする。いうまでもなくiPadは単なる端末と言うだけではなく、出版業界に大きな影響を与える。以前書いたがこれからは出版業界はいかにしてネット出版に移行するか、無料のコンテンツとどうやって差別化するかを真剣に考え始めるだろう。

今から、体制を作って考え始める会社は多分勝ち組にはなれず、衰退していくだろう。資本力にある会社は買収が欠かせない。その理由はこの分野ではブランドの影響が非常に大きいからである。

今日のテーマは、iPadではなくグーグルの影響拡大である。それはグーグルが電話サービス「Google Voice」をアメリカで既に始めているということ、そしてそれに続いて「VP8という新しい画像コーデックを無償で公開する」と発表した点である。それほど騒がれていないが知る人ぞ知るという感じである。

画像、特に動画は情報量が多く、いかにして画質を劣化させないで情報量を圧縮するか、というコーデックの技術が極めて重要である。無線で動画を流すようになると、特にその圧縮技術が重要になる。これまではMPEGという団体で策定した標準が主流で、モバイル用に開発されたH.264という方式が主流と見られていた。

MPEGというのは一社だけではなく複数の会社が集まってできている標準化団体で、別にMPEG-LAという特許管理団体を作って、過去に特許訴訟なども行われている。使う側の業界はH.264に対してMPEG-LAが何を言い出すかとびくびくしていた。

そこへGoogleの今回のVP8の発表である。こちらは無償であることを宣言しているので、業界は歓迎しており、半導体メーカーなど多くの会社の賛同を集めている。おそらくこれがデファクトスタンダードになるだろうと私は思っている。

これはインターネットをますます発展させると同時に、大きなインパクトを産業界に与える。多くの会社で抱えていた画像コーデックの研究者は失職するだろう。電話も含めてインターネットに移行すれば、NTTやドコモなどの通信事業者はただ伝送路を提供するだけになり、売り上げは下がるだろう。これまで不況に強いといわれていた通信事業者もリストラを余儀なくされるだろう。

日本の情報通信産業の規模はここ数年横ばいである。しかし今後は無料のサービスが増えて下がっていくことだろう。情報通信のつける付加価値は上がっているにもかかわらず、必然的に産業規模は下がっていく。情報通信をやっている会社は保有技術を利用して出版などの他の事業分野に進出していけばよいのだが割り切れない思いがある。

政権はゆらいでも着々と進む民主党の政略

2010-05-30 17:06:47 | 社会
鳩山政権は末期症状であるが、民主党の権力固めは着々と進んでいる。

鳩山総理が福島大臣を罷免した5月28日、政府は郵政民営化を元に戻す法案を強行採決した。強行採決はそれほど珍しいものではないが、野党側が「聞く耳持たず」といった態度で強行採決しか進みようがない場合が少なくない。今回の福島党首に対する対応もその部類に属すると思う。

しかし、郵政民営化法案の場合はかなり違う。殆ど議論をせずに問答無用、という感じの強硬採決である。私は今回の強硬採決は与党側が責められるべきだと思う。数を頼みにした暴挙である。そもそも郵政民営化は、殆どそれだけを争点にした選挙が行われたくらいの国民的問題である。それにもかかわらず、殆ど議論をせずに採決する。

竹中平蔵氏が「話題にならないようにこの日を狙ってやった」、と言っていたが、私ももそう思う。これが小沢幹事長のやり方だと私は思っている。

マスコミは日米共同声明と福島大臣の罷免に目を奪われて、殆どこの問題を報じない。民主党の狙いどおりである。こうして小沢独裁体制が着々と進行している。これが私がもっとも気にしている民主党の体質であり、それを報じるべきジャーナリズムの貧弱さである。


研究所の課長時代

2010-05-29 13:04:33 | 昔話
研究所で課長になって私は無線グループをまとめることになった。私が入社以来教えてくれた上司や先輩は事業部に出たり大学に行ったりして、その時期には部長が同じ無線グループから出た人でそれ以外は皆研究所にはいなくなっていた。無線グループの人数は10人から15人くらいの範囲で増減していたが、研究所で無線を前面に出していたのは私たちだけだったので会社の色々な部門から相談を受けるようになった。

当時のNECではマイクロ波通信、衛星通信、移動通信といった通信事業、テレビの送信機のような放送事業、NECホームエレクトロニクスのテレビ受信機、工場の無線制御のような産業分野、宇宙通信、防衛通信、ITSのような自動車用の無線など様々な分野を行っており色々な話が入ってきており、相談には色々乗っていたので、ドコモなどの通信事業者だけでなく新日鉄の工場に行ったり、トヨタに打ち合わせに行ったりして色々な分野を見ることができた。

自主的な研究は移動通信を軸に、無線LANを含めておこなうようにしていた。当時(80年代の終わり)は「これからは移動通信」というのは明らかで研究者もマイクロ波、衛星通信と言った分野の人たちがどんどん携帯電話の分野に移ってきていた。PHSをやっている人もいた。ところがNECではマイクロ波衛星通信事業部という伝統ある事業部が中心的で、新規にできた移動通信事業部は人材不足に悩んでいた。私はどうしてもっと移さないのだろうと思っていた。

グループの人数が10-15人だとほぼ全員の研究内容を把握することができる。課長の下は主任、担当となっていたが担当者を含めて各個人の研究内容を把握してアドバイスすることができていたと思う。課長と言うと管理職で自分で研究自体は行わなくなるが、研究の現場から離れたという気分はなかった。

しかし、その上の部長になると研究内容を把握できなくなるのは目に見えていて、自分の進路をどうするかを考え始めたのもこのころである。

Androidは遅い、と言って高速化しようとする人たち

2010-05-28 13:40:26 | 経済
AppleがiPhoneに次いでiPadを発売して話題を呼んでいるが、携帯電話の世界ではGoogleが開発したソフトウェアであるAndroidを使ってiPhoneに対抗しようという流れが主流で世界中で多くの携帯電話メーカーがAndroidを使った電話機を発売している。

これは、iPhoneが自社に閉じたシステムで、アプリソフト開発者に対してインターフェイスを公開しているだけなのに対して、Androidはソースコード全体を公開しているからで、Android端末の増加の勢いはiPhoneを上回っている。

そのAndroidを高速化しよう、という動きが最近出てきた。これには電源を入れたらすぐ動くようにする、いわゆる立ち上がりを早くする技術とプログラムに実行を早くする技術とがある。立ち上がりを早くするにはパソコンのスリープ機能のように立ち上がっているときの状態をメモリに入れておくのが基本だが、画面情報を優先的にメモリに入れてすぐに読みだして見せることで立ち上がったように見せかけておいて、バックグラウンドでその他の情報を読み出すといったテクニックを使っているらしい。

もう一つは実行を早くするものだがこれはAndroidの基本となっているDalvic VMというJAVAのプログラムを速く動くようにするものである。普通のプログラムはコンパイラでプログラムを機械語に変換して格納し実行時には機械語を読み出して実行するので早いのだが、JAVAでは逐次プログラムを解釈しながら実行するので時間がかかる。これを改良するために、実行直前にプログラムを解釈しておくJIT(Just in Timeというトヨタ式からきた言葉)というテクニックを使う。

いずれもGoogleとは関係のない会社がやっている。このように知名度が上がってくると、色々改良版を検討する人が出てくるのがソースコード公開の良い点である。これらの改良がすぐ使われるかどうかわからないが、色々な人が知恵を絞って改良してくれる、オープンソースというプログラムの長所を目の当たりにした感じがする。

目標は年間1億台&国内シェア1位 - NECカシオモバイルが経営戦略を発表

2010-05-26 09:21:42 | 経済

6月1日に正式に発足予定のNECとカシオ・日立の携帯電話部門が統合したNECカシオモバイルに関するマイコミジャーナルに出た記事のタイトルである。私にとっても知人の多い組織であり、うまくいってほしいという気持ちが強く、興味を持って読んだ。

率直な感想は「ずいぶん大きく出たな」という感じである。2010年度の出荷計画は750万台とあるが、世界でいうとNokia、Samsung、LGの3強に続く4番手クループのSony-Ericsson、RIM、Apple、ZTE、Motorolaが2010年1Qで1千万台から800万台の出荷なので、これらの会社の1/4弱の出荷量である。その会社がはたしてこれら競合の仲間入りをしてのし上がっていけるのだろうか?

会社統合によってブランド数が増えるわけだがマルチブランドを継続していくということなので売り上げ台数の割に機種数が多く、開発費負担の大きな会社になるだろう。その分一台当たり高く売らないといけないのだが、その高く売る付加価値の部分をどこに求めようとしているのかが見えない。

親会社もそれほど金持ちの会社ではないので大きな先行投資はできないだろう。そういう中で年間1億台の目標に対する道筋が果たして見えているのだろうか?

今、携帯電話市場は大きくスマートフォンにシフトしている。現在この会社が出荷しているような価格と機能のセグメントは縮小していき、スマートフォンと低価格帯に2極分化していくと私は思っている。どうも両方やるつもりらしいが、現在出遅れている状態でどうやってキャッチアップして存在感を示すかがまずは問題だろう。

売り上げ目標を大きく掲げてそこに邁進するのはシャープの液晶事業のように事業の強みを持っていて、市場が成長するときに、投資と回収のバランスを明示して意欲を内外に示す時に有効な手法だと思う。現在のこの会社は定量的な目標を示すよりもむしろ、定性的なシナリオの確立を目指すべきだと思う。

現在のNECカシオモバイルでは、社員の士気を高める効果はあるかもしれないが、数字を言ってしまうと責任が生じる。鳩山総理のように自分の過去の発言を追及されて身動きが取れなくなることを私はむしろ危惧している。


日本の経済成長のシナリオはあるのか?

2010-05-25 08:07:42 | 社会
日本経済はここ数年低迷している。国際競争力の順位も急速に下がっている。皆が「経済成長の青写真を示すべきだ」と言っている。しかし、そう言っている人も含めて、私は自分にピンとくるシナリオを聞いたことがない。

今私はアメリカFCC(連邦通信委員会)の書いた「国家ブロードバンド計画」という資料を呼んでいる。全編377ページの大作である。最初は結論だけ読んでわかったような気分になっていたのだが、少し本文を読んで「これは」と目を見張る思いがあり全文を読むことにした。まだ70ページくらいしか読んでいないがその中に経済成長のヒントがあると思うので紹介しよう。

当然のことながら、FCCはアメリカの情報通信産業が大きく成長するように政策を打つことを検討している。ターゲットは2020年である。その考え方の基本は「競争の促進」である。一例をあげると、アメリカの固定ブロードバンドは全米のほとんどの地域で消費者は2社から選択できる環境にある。電話会社とケーブルテレビ会社である。アメリカ政府は長年かけてこの両者がブロードバンドで競争するように仕向けてきた。今後はケーブルテレビ会社のほうが有利になるとして警戒する姿勢を見せている。日本が一部大都会を除くとNTTの独占になっているのとは大きな違いである。日本ではNTT分割の議論もあるが地域分割の話であり電力会社のように独占的であることには変わりはない。

もう一つの例は機会均等の考え方である。「国家ブロードバンド計画」では現在ではブロードバンドは「便利なもの」という位置づけだが10年も経つとブロードバンドは「必要不可欠なもの」になるため国民全員がブロードバンドを使いこなせるように教育しなければならないとしている。日本なら「学校教育に組み込む」といった発想がすぐ出るところだがアメリカでは無料の電子教育システムを公的に準備する、ということになっている。結果平等を目指す日本と機会平等を目指すアメリカの違いがここでも明確に出ている。

競争は活力の源泉だと思う。小泉政権は競争政策を取っていたが競争すれば当然敗者が出る。敗者を救うためにばらまき政策を民主党が打ち出し、自民党自体もばらまき政策に変わってしまい、今は競争重視の日本の政党はないのではないかと思う。果たして日本の産業界がこれから盛り返していけるのか、不安に感じている。

鳩山政権の功罪 問題点

2010-05-24 09:30:41 | 社会
今回は鳩山政権の問題点を挙げる。世間では普天間基地問題や政治と金の問題が大きく取りざたされているが、個別の問題を取り上げるときりがないので、個別の問題ではなく日本の将来に大きな暗雲ももたらすと感じている点についてのみ述べる。

①アメリカとの関係悪化
アメリカとの関係がぎくしゃくしていることは間違いがない。これは鳩山由紀夫という人物がホワイトハウスから評価されていない、ということが原因だと思っている。政策の問題ではなく人物評価の問題なので、今後改善される見通しは少ないと思う。一方で総理大臣が変われば状況は大きく変わると思うのでそれほど深刻にはとらえていない。ただし、鳩山政権が長く続けば問題は次第に大きくなるだろう。アメリカのと関係が悪化しても他の国との関係が良くなればその分取り戻せるのだが、高く評価してくれている国はないと思う。

②政党エゴむき出しの政権運営
普通、どこかの政党が政権を取ればその政党は与党となり国全体のことを真剣に考えるようになる。しかし、現政権ではそのような兆しがあまり見られず、政権に就いたことを利用して自分たちの政党に有利にしようという意識が強いと思う。先日、鳩山総理に対する見方でこの点を書いたが、社民党や、国民新党はもっと露骨である。過去の自公政権、あるいは細川連立内閣などと比較してもこの傾向は際立っている。うがった見方であるが、私は小沢幹事長が少数政党に好きにやらせて国民の反応を見ているように思う。反発が大きくなれば連立から切ればよい。いまのところ国民の反発はそれほど大きくなく、「しめしめ」と思っているのではないだろうか。

③官僚システムの破壊
現政権は政治主導の名の元に自分たちが決めるとして官僚の権限を抑え込もうとしている。そのため官僚の士気が大きく下がっている。あまり大きく報じられていないが、官僚のトップ3段階を一つにして降格を可能なようなシステムを既に議決している。こうして人事権を利用して自分たちに都合のよい人物が残るような仕組みにしている。自民党政権時代は官僚のおぜん立てに乗っかているような感じだったのとは大きな違いである。しかし、政治家には実力がないことも明らかになってきており、自分たちの権限強化のために官僚システムを破壊することの影響は大きい。
私としてはこの点が最大の懸念点である。優秀な政治家を育てる仕組みはできておらず、民主党政権が4年も続くと日本は10年以上立ち直れないほどの打撃を負うと感じている。

ウィトラパーティ

2010-05-23 08:59:25 | 生活
昨日は、年に1回のウィトラパーティを行った。

私が、日頃お世話になっている人たちを招待するパーティーで溝口のインドレストランで行った。大学関係、ビジネス関係、標準化関係など40人ほどを招待した。

午後の5時から始めて8時までの予定だったが8時時点ではまだ話が盛り上がっており、切りあげ難かったので、お店の人にお願いして9時までにしてもらった。

立食で、参加者40人に対して20席ほど座るところを用意してそれ以外の人は立って話をしてもらうようにしていたが、座っている人はほとんどおらず、殆どの人が立ちっ放しだった。盛り上がっていた証拠だろうと思う。

私自身、立ちっ放しでいたが、疲れは感じなかった。デパートや美術館に行ってずっと立っていると足がつらくなってくるものだが、昨夜は不思議と疲れを感じなかった。

見ていると8割くらいは既に顔見知りの人と話をしているが、ときどき違う分野の人と話をしている。このバランスが重要で、飽きない程度に知り合いと話をすることができて、ときどき違う分野の人とも話をできるように人選することが重要である。

私自身にとっては全員が知り合いなので、私が一番楽しめたといえるだろう。


鳩山政権の功罪 良い面

2010-05-22 09:57:24 | 社会
私は鳩山総理は参議院選挙前あるいは直後に退陣すると思っている。ここで鳩山政権を総括してみよう。総理に関してではなく政権全体に関してである。私は民主党政権の批判ばかりしているようだが良かった面も少なからずあると思う。今日は良い面に光をあてて書いてみる。

①マニフェストの存在感が増した
 この政権は過去の政権で最もまじめにマニフェストを実行した政権だと言えるだろう。これまでの自民党政権ではマニフェストを出しても「あれは選挙対策」というような感じで、実行はその時の流れで行う印象が強かったが、民主党政権はマニフェストをできるだけ実行しようという姿勢が見られた。政権を取る前と取ってからでは見方が変わるだろうからマニフェストの見直しはあっても良いと思ったが、マニフェスト重視は評価すべきことだと思う。

②事業仕分け
 これまで自民党政権で積み重ねられてきた非効率を洗い出して、効率化を求める事業仕分けは評価できる。これまできちんと評価にさらされてこなかった半官半民の組織に対して緊張感をもたらしたと思う。これは一時的財政の改善以上の継続的効果があると思う。ただ、この動機は改善をもくろむ面に加えて、自民党政権がいかに駄目だったか、官僚がいかに腐敗しているか、という民主党の「敵」の問題点を国民の目に明らかにする、という側面も少なからずあったとは思うが、それでも効果は大きい。ノーベル賞受賞者の批判でスーパーコンピュータの予算が復活したが、これなどは本来削減すべき予算で頑張るほうが筋が通っていた。「歴史の証人となる覚悟があるか」というのは私はむしろ野依教授に言いたい気持ちで、今後スーパーコンピュータのプロジェクトがどんな効果を生んだか、検証を忘れてはならないと思う。

③自民党政権の実態が分かった
 これは民主党政権の効果というより政権交代の効果である。野党になった自民党の動きを見ていて、これまでの自民党がいかに自分で政策を動かしておらず官僚に頼っていたかが明確になった。自民党はそれなりに見識を持った個人が大臣のポジションなどを魅力になんとなく集まった集団であり、党として国をどう動かしていくかはほとんど議論していなかったことが明らかになった。野党になってもその状態は変わっておらず、党内の主導権争いで分裂していくのは現在の執行部の力が足りないせいもあるが、自民党の体質を暴露したという側面のほうが大きいだろう

以上がマクロに見て鳩山政権の良かったと思う点である。

日本の国際競争力が急落

2010-05-21 08:42:42 | 経済

スイスのビジネススクールIMD(経営開発国際研究所)が毎年各国の国際競争力をランク付けしているが、それによると日本の2010年の国際競争力は中国、韓国、台湾に抜かれ27位となった。昨年は17位だったので急落である。

IMDのランク付けがどの程度権威のあるものかは分からないが、長く続いておりニュースとして取り上げられるので、それなりに信用のあるものだろう。産業単位の競争力ならばトップ会社の経営者の責任だろうが、国全体となるとやはり政府の責任だろう。前の政権の影響もあるだろうが7割くらいは民主党政権の責任だと思う。

考えてみれば民主党になってから色々行った政策で日本の国際競争力を向上させる目的で行ったものは果たしてあるのか疑問である

郵政民営化の逆戻り、子供手当、農家の所得補助、非正規労働者の雇用などは全て国際競争力を下げる方向に働く政策だろう。JALの救済や中小企業の借金返済猶予のように業績の悪い企業を救うのも国際競争力の面ではマイナスだろう。評判の良い事業仕分けは国際競争力には貢献しないだろう。自民党政権時代に大騒ぎした年金問題だって別に解決策が出ているわけではないし、普天間問題もマイナス要因だろう。

一つ見つけたのは羽田空港のハブ化構想である。これだけは国際競争力に役立ちそうだが、効果の出るのは相当先で、当面の政策はむしろ日本の国際競争力の足を引っ張る政策のがほとんどだと思う。来年の国際競争力はさらに下がるのではないだろうか。

こういうことを野党やマスコミに追及してほしいのだがどうも力不足に見える。