民主党の代表選挙は野田新代表の選出という形で決着した。まあ候補者の中ではましな人を選んだと思っているが、やはり1年総理だろうと予測している。
野田財務大臣というと「増税派」というイメージがあるが、果たして本人が考え抜いて増税を言っているのか、特に復興財源を増税で賄おうとしているのか、疑問に思っている。要するに財務省の意見を代弁しているだけではないか、という感じがしている。他には大連立を呼び掛けた、というのもあるがこれもあまり筋が良い感じはしない。やるなら大連立ではなく政界再編だろうと思う。要するに政治家としての信念というか方向性の見えない調整型の人だろうと思っている。
地震からの復興の資金を増税で賄おうなどというのは私は筋悪だと思っている。こうした災害のような不慮の事態から回復するための一時資金は国債で賄うべきでそれで復興景気が期待できる。増税論議はそれとは別に長期の国の財政という観点から論議すべきである。そういう意味で財務省の意見に乗せられている野田大臣はどうなのかな、と思っている。
だた、期待できるのは鳩山総理や菅総理のように目立ちたいためのパフォーマンス狙いの行動は無くなるだろうという点である。真面目に実務的なことをこなしてくれることを期待している。尖閣列島問題のような予期せぬ事態が起きると対応力には疑問符がつくと思っている。
民主党政権で進んでいた政治主導も弱まって官僚主導に向かうのではないかと想像しているが、これまで民主党政権が壊してきた、官僚の仕組みが機能不全に陥っていて、官僚の問題対応力が大幅に落ちているのではないかと私は思っており、これが野田総理の足を引っ張るような気がする。その時にマスコミがどういう報道をするか、官僚の問題と政治家の問題を分けずに「総理の問題」と言って騒ぎ立てて、また首相が変わるということになりそうな気がする。
まずは人事でどういう人選をするか、期待せずに見ていこうと思う。