ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

中国のインターネット

2008-03-31 21:16:52 | 社会
現在、中国の深センに来ている。ホテルや会議場からインターネットにアクセスしているが応答が非常に悪い。Webアクセスでサーバービジーが頻繁に出る。どうもどこかで県愛知をしているような感じである。日経のホームページなどにアクセスすると、一つのページの中の一部に対してだけ「このページにはアクセスできません」と出たりする。

表示できたりできなかったりする部分と、いつも表示できない部分があるので、検閲でアクセスできないようにしている部分と、Proxyサーバーがビジーで応答できない部分があるのかと思う。検閲はけしからん、という話は横に置いておいて、この検閲サーバーをどういうアーキテクチャになっているのかを考えてみた。現状どういう構成になっているかが知らないが海底の光ケーブルを介して来るトラヒックに対して、検閲をかけようとすると膨大なサーバーの能力が必要だろう。それが難しいのでアーキテクチャを変えていると思うのだがうまくいっていなくて、応答が悪いのだと思う。

しかし、これを国が本気になってやればグーグルのサーバーに相当するようなものを中国で自製する可能性があると思う。その技術を中国が手に入れると、これをビジネスに活用して結構大変な差別化要因を彼らが手に入れることになるのではないかと思う。

必要は発明の母である。必要性を強く感じる人はそれをものにする可能性が高いと思う。

桜の季節(1)

2008-03-29 08:56:37 | 生活
桜の季節になった。今年は例年よりだいぶ早いようである。
花粉もスギからヒノキに移り、私としては楽になってきた。

明日からまた日本を離れるので今年の桜をアップしておこう。
写真は近くの大場川の桜である。

家が建てこんだ住宅地の中であるがなかなか見事である。

ガソリン暫定税率論議に思う

2008-03-29 08:36:58 | 経済
ガソリンの暫定税率の期限がもうすぐキレるということで連日報道されている。

昨夜のTVの太田総理でもずいぶん議論されていた。東国春知事のような私腹を肥やす目的のなさそうな人が「困る」といえば本当に困るのかな、と思う。 私はこの議論は二つのポイントに分けて議論すべきだと思っている。

1)ガソリンに対する現在の税率は妥当か?
2)税の徴収の仕方、使い方は妥当か?

という2点である。 1)に関しては私は現在の税率は妥当だと思っている。もっと高くても良いくらいだと思っている。地球温暖化がこれだけ問題になっている現在である。ヨーロッパではガソリンは1リットル200円くらいしている。

2)の集め方、使い方に関しては問題があると思っている。正当に課税できる対象なのだから暫定税ではなく、正式な税として一般財源に組み込むべきだと思う。 その意味では福田総理の提案は妥当だと思っている。民主党は反対しているが、人気取りと、政府を困らせるという目的以外は私には伝わってこない。

本来なら、この種の問題はメディアが分析して論点をはっきりさせるように働きかけるべきだと思うが「覗き見趣味ジャーナリズム」である日本のメディアには期待しても無理だろう。彼らにとっては松井の結婚発表の方が重要なニュースで経費をかけるべき対象なのだろう。

一般財源化したら道路に投入できないということはない。国として必要な使い道なら一般財源から出せるはずである。宮崎県知事のような影響力の大きい人物がきちんと分析して発言することを期待したい。

新興地域企業の資本力

2008-03-27 09:08:12 | 経済
インドのタタ・モータースがフォードからイギリスのジャガーとローバーを買うということで話題を呼んでいる。

インドの自動車市場は150万台程度で急速に伸びているとは言ってもまだまだそれほど大きな規模ではない。タタは財閥なのでお金があるのかもしれないがどのくらい資本力があるのだろうと不思議に感じる。 そこで、2007年末での世界の上場企業の時価総額ランキングを調べてみた。

1位:Petrochina 2位:Exxon 3位:GE 4位:China mobile 5位:Gazprom とベストファイブのうち2社が中国系、1社がロシア系である。

なお、ベスト50を地域的に分類するとアメリカ:21社 EU:16社 Emerging Market: 11社日本: 1社(トヨタ)オーストラリア: 1社となっている。ロシアのGazpromやブラジルのRio TintoはEUとしてカウントされているので、実質的にはEM地域の企業がもっと多いといえる。EM地域の中では中国系が8社もある。

Petrochinaにしても、China Mobileにしても資源を持っているわけではなく、海外から資材を輸入して中国国内で事業をしている会社である。中国市場の成長性に世界がそれだけ期待しているということだろう。

米国の不景気はしばらく続くと思われるので、中国企業が米国企業を買収することは今後かなりありそうである。日本企業を買収するということも増えるだろう。米国政府か警戒感を強めているのもわかる気がする。

デジタル音声圧縮とトヨタ式生産

2008-03-26 09:39:07 | 経済
携帯電話にデジタル方式が導入されて以来、音質がずいぶん良くなった。アナログのFM方式のときにはザーザーという雑音が入っていたのが、入らなくなったのである。この原理は以下のようなものである。

1) 音声をデジタル化して圧縮する音声をデジタル化して波形を分析すると同じパタンが繰り返されているようなことが多く、冗長度が多い。例えば「A」パタンが10回くりかえられていると、「A」を10回送るのではなく、「A」と10回という情報を送ると、実際に送るべき情報量は随分少なくて済む。実際、携帯電話ではこのような音声に含まれる冗長度を取り除いて、固定電話の1/10程度の情報量に落としている。

2) 誤り訂正符号をつけて変動に強くする次に圧縮された情報に、管理された冗長ビットというのをつける。この冗長度のために実際に送る情報量は固定電話の1/5程度に増加する。しかし、この冗長度のおかげで、電波が弱くなったり干渉を受けたりしてアナログのときに入っていた雑音が入らなくなる。デジタル方式の場合は伝送エラーということになるのであるが、伝送エラーが自動的に修復される。これを誤り訂正符号と呼ぶ。

デジタル携帯電話導入当初はあまりに効率を求めて圧縮しすぎたために、一部細かい音が聞き取りにくくなったが、今は適切なレベルに戻して聞き取りにくくはない。結果として、固定電話よりはるかに少ない情報量で、良い音質を提供できている。 この考え方はトヨタ式生産とよく似ていると思っている。

まず、無駄を省いて徹底的に効率化する。次に変動対応力を高めるために「ゆとり」を持たせる。この効率化と「ゆとり」の組み合わせがトヨタ式生産の神髄だと思っている。トヨタは業績が良いので皆がトヨタ式を導入している。

しかしトヨタに勝てないのはこの誤り訂正符号に相当する「ゆとり」の設計がうまくできていないのではないかと私は思っている。効率化は効果が明確なので皆が一生懸命やる。しかし「ゆとり」のほうは効率を下げる行為なので経営者は及び腰になる。誤り訂正符号も発生しそうなさまざまな誤りパタンを想定し、誤りの影響の程度を想定して、高度な理論を駆使して実現している。

一般社会では「ゆとり」の付け方の手法はあまり確立されていないように感じている。これを整理するとトヨタ式の効果が明確になってくると思っている。 この考え方は生産だけでなく全ての業務に適用できるはずである。効率化だけを求めると「労働強化だ」と反発を受けるが「ゆとり」と組み合わせれば問題はないはずである。

このようなゆとりを持ちつつ効率化を追求する企業文化が根付いているかどうかがトヨタ式を導入して効果が上がるかどうかに強く関係していると思っている。

音楽の好み 好きな歌手

2008-03-25 09:27:33 | 生活
私は歌も好きでよく聞いていた。ジャズを除くと男性歌手ではコーラスが好きだった。それもビートルズやグループサウンズのような、なんとなく複数人がハモルというよりも、テナー、バリトン、バスなどパートがはっきり分かれているダークダックス、デュークエイセス、ボニ―ジャックスのような男性カルテットが好きだった。ハーモニーの楽しさを十分味わえる気がする。大規模合唱団ではアメリカのミッチミラー合唱団やロシアの赤軍合唱団などが好きである。ダークダックスなどは老齢化してしまったが、最近ではゴスペラーズなどが好きである。

女性ではソロが好きである。ビジュアル系はテレビで見るのは良いが音楽として聞くとなるとやはり歌のうまい人が好きである。私が日本人で歌がうまいと思うのは、美空ひばり、越路吹雪、雪村いずみである。いずれも過去の人で、私が子供のころはすでにピークをやや過ぎたくらいの人たちである。そのあとも色々と魅力的な歌手は出てきたがこの3人を超えると思う人は居なかった。ところが最近、この3人に匹敵すると思われる歌手が出てきた。浜崎あゆみである。私に言わせると彼女は日本人で50年来の大歌手である。

昨年の紅白ではその「あゆ」の歌が自信なさそうでずいぶん冴えないな、と思って聞いていた。年が明けてから耳の調子が悪いというニュースが流れてきた。50年来の大歌手なのでぜひ何とかして直して復活してほしいと思う。パナソニックのケータイの「スリム」を売りにする宣伝などをしていたのが良くなかったのではないだろうか。

車の買い替え

2008-03-24 12:12:04 | 生活
長く愛用していたエスティマ/ルシーダを買い替えることにした。
買ってからすでに11年が経過しており、維持費がかかるようになったことと、個人事業だと車を設備として計上できることを考慮した。

大きさも価格も決めておらず検討範囲はマークX、ハリアーといった車から1500CCのセダンまで幅広く検討した。普段運転するのはほとんど家内であり、家内の意見で小型車に絞り込んでいった。

残った候補はトヨタのブレードとホンダのエアーウェーブだった。コストパフォーマンスを求めるならホンダ、安定感を求めるならトヨタという感じだったが、結局トヨタのブレードにした。

あまり走っているのを見掛けないが大きさは1500cc並みであるが排気量は2400あり設備もそれなりに充実している。いろいろ話を聞くと車の中もずいぶん電子化が進んできている。今使っているルシーダを買ったときはケータイはまだムーバしかなかったのだから当然かと思う。

音楽の好み 民俗音楽

2008-03-21 08:20:18 | 生活
1980年代は民族音楽というか、単独楽器の民族性の強いものが好きになった。

パコ・デ・ルシアのフラメンコギターやジョルジュ・ザンフィルのパンフルート、鼓童の大太鼓を含む演奏、高橋築山の津軽三味線などが好きだった。オーケストラは好きになれなかった。
考えてみると、個別の楽器のプロを感じさせる凄みのある演奏が好きだったように思う。オーケストラは音を聞き分けられずに好きになれなかったように思う。テレビではベストテン物やレッツゴーヤングのような若向けの番組も見ていたしミュージックフェアなどもよく見ていた。

この頃は歌でもシャンソンをよく聞いた。イブ・モンタン、イベット・ジロー、シャルル・アズナブール、その他である。

結婚すると(結婚したのは35歳)次第に音楽は聴かなくなってきた。このあたりから流行歌にも疎くなってきた。

数年前、ANAの機内で仲道郁代の解説するクラシックを聴いて「クラシックもいいものだなー」と思うようになった。それから次第にクラシックを聴くようになってきた、といっても趣味といえるほどの深い聞き方ではない。

昨年のことであるが、歩きながらラジオを聴いていたらジョー・ザビヌルの追悼番組をやっていて、それを聞いて「やはり自分はJazzが好きだ」と改めて感じた。その時感じたのはジョー・ザビヌルの良さよりも「マイルス・デービスは天才だ」ということであった。久々に、昔良くJazzを聞いていた頃の感覚がよみがえってきた。

日銀総裁人事に思う

2008-03-19 20:51:27 | 社会
日銀総裁人事が迷走している。これについて感じたことがいくつかある。

まず、何故民主党が政府提案に反対したのかということである。
A.自民党(政府)を困らせるため
B。きちんとした筋の通った論理がある

B.の論理は私には伝わってこない。民主党にはそれなりの理屈があるのだろうが、それが伝わってこないということは民主党の問題であり、A.であると思われても仕方がないだろう。
もう一つはマスコミの問題である。こういうことがはっきりしなければ明確にすべく追求するのがジャーナリズムの使命だと思うのだが覗き見趣味のジャーナリズムはただ単に「民主党が反対している。総裁人事を政治のために使うな」というばかりである。このジャーナリズムの弱さが日本の大きな課題であると改めて感じる。

もう一つ私の頭に浮かんでくるのは「人畜無害」という言葉である。指導力がない、決定力がない、しかし人当たりが良く敵を作らない。内容には深入りせず「良き計らえ」といっておいて最後は事務方の書いたシナリオどおりに決着させる。こういう実力家老から見て扱いやすい殿様が官僚が求めるトップであり、委員会のトップなどにこの種の人が就任することは良くある。
今回のごたごたを見ているとまたこの種の人が求められてくるのではないかと思えてくる。もちろん時代に逆行した人事である。