先日、私が「野党は若者重視を打ち出したらどうか?」と書いたらば、複数の方から「それは自民党の派閥レベルの内容だ」というコメントをいただいた。私は非常に残念に思っている。
このブログにコメントを書くような人はかなり私の意見に共感する部分があって問題意識も高い人たちだと思っている。そのような人たちでも「野党は社会主義のような大きく自民党と異なる考えでないといけない」という考えだとすると、まず日本でまともな野党が育つことは無いだろう。今回の選挙結果を見ても、実際、「反自民というと社会党」という意識の人が非常に多いということが立証されている。このような人は高齢者が多いので10年くらいすれば変わってくるかもしれないが、10年はかかるだろう。
テレビを見るとどこでも「希望の党大敗」と言っているが、私の見方は全く異なっている。このブログにも書いてきたが、希望の党は選挙直前に結成された政党で政策も無ければ人材もいない。あるのは小池氏のイメージだけなので私は「10議席程度ではないか」と思っていた。ところが「民進党が実質的に解党して希望に合流」という方針を打ち出したので、メディアは一気に「政権交代まであるか」とはやし立てた。その後うまくいかなかった問題も私は希望の党という問題よりも民進党の問題だと思っているが、メディアは自分たちが盛り上げた希望の党のイメージに遠く及ばなかったので「希望の党は惨敗」という言い方をしている。私が問題視している細野発言を取り上げる人は殆どいない。
結果として、民進党の中でも「小池氏のイメージに頼らないとうまくいかない」と考えた人たち、骨のない人たちが希望の党に移ったのでこの程度は妥当だと私は考えている。問題はこれからどうするかである。以前として希望の党には人材がおらず、大きな動きは起こせないだろう。枝野氏は立憲民主を中立にしたいと考えているようだがそれは無理だと私は考えており、立憲民主は共産党に近づいていって、今回立憲民主に投票した人も立憲民主は批判するだけの政党だということを認識し次回は入れない、ということになるだろう。
問題はこれからの野党再編がどうなるかということであるが、うまくいきそうにない。国会では野党は自分の政策を打ち出すことなく、政府の小さな失策をつつく状態が続くだろう。政権交代が期待できるような状態があるとすれば、安倍総理が強引な政策に出て自民党内部で不満が高まり、自民党の分裂を含む再編しかないだろう。思ったよりも「自民党の派閥程度の考えは野党ではない」と考える人が多くて残念に思っている。