ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

プレート・テクトニクス理論から見た最近の地震

2011-04-12 08:35:51 | 生活

昨日から今日に賭けて大きな余震が続いている。昨日も福島県では家が倒壊するほどの大きな地震があったし、今朝も千葉県沖を震源とするかなり大きな地震があった。

余震というのは、大きな地震であちこちで岩盤がずれたりしてひずみが生じたことにより別の場所の岩盤が壊れて起こる現象だから、これだけ大きな余震が何度も起こるということは、元の東日本大震災の地震がいかに大きかったかを物語るものだろう。この一連の余震が新たに大きな地震を引き起こさないかが気になってきた。

この図は日本周辺のプレートを示している。プレートとは世界規模の大きな岩盤で、海洋プレートが、年間に数センチずつ海の底でマントルに潜り込む。その影響で大陸プレートの岩盤が引っ張りこまれ徐々にひずみがたまってくる。耐えきれ無くなったときに、岩盤が壊れて大きな地震が起こる。このプレートテクトニクス理論の説明を映画「日本沈没」で見た記憶がある。

図とこれまでの報道から、今回の一連の地震は太平洋プレートに引っ張られた北米プレートが幅広く南北に崩壊したものだと分かる。太平洋プレートに関する岩盤はかなり大きく壊れているので今後しばらくは(何十年)これほど大きな地震は来ないと思うのだが、今度気になるのはフィリピン海プレートに引っ張られたユーラシアプレートが壊れることである。

これがいわゆる駿河湾沖地震として将来の危険性が予測されているものだが、今回の一連の地震、それに伴って繰り返し起こる余震で神奈川、静岡あたりのユーラシアプレートにひびが入っていないか、気になるところである。

フォッサマグナといわれる北米プレートとユーラシアプレートの接点では新潟、長野などで時々結構大きな地震が起きているのでそれほどエネルギーはたまっていないと思う。今度大地震が起きるとすればフィリピン海プレートとユーラシアプレートの接点だろうと思う。これが起こると首都圏を直撃する。

しかし、東京湾に、福島・岩手のような大きな津波は来ないだろうと思う。東京湾は入口が狭く、中が広くなっているので、仮に房総沖で10mの津波が起きたとしても、東京に到達する頃には3mくらいに下がっているだろう。それでも3mの津波が来れば築地市場などは流されてしまうとは思うが・・。

こういうことを検討している人たちはいるはずで、情報があるなら流してほしいものだと思う。


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2 コメント

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東日本大震災と関東大震災 (世田谷の一隅)
2011-04-12 15:30:57
今回の振動の様子や、津波の発生、伝達状況は以下のサイトで図示されています。
①地殻の変動
http://www.gsi.go.jp/chibankansi/chikakukansi_tohoku2.html

②津波の広がる様子
http://outreach.eri.u-tokyo.ac.jp/eqvolc/201103_tohoku/#tsunamisimu

③関連データ
http://outreach.eri.u-tokyo.ac.jp/eqvolc/201103_tohoku/

さて、ウィトラさんは関東地区では発生する(であろう)次の大地震の影響を心配されているが、関東大震災の震源は三浦半島の先っぽの辺りと言われている。
http://www.ads-network.co.jp/zatugaku/saigai-07.htm

そこで、その際の津波の大きさ、影響は確かにシミュレーションするのは難しいかもしれないが、房総沖から向ってくる波であれば東京湾への影響は少ないと思われます。但し、関東大震災の時の様に相模湾で発生するとなると、影響は大きい。前回で10m前後の津波なので、同規模で、東京湾の入り口付近にまっすぐ進む波であれば、東京湾の最奥部で3mというのは少し楽観的に見えます。

今回の経験で見ると、確かに震源のエネルギーはマグニチュードで表示され、関東大震災、阪神大震災、東日本大震災と比べると、関東大震災は火事による死傷者が多い。阪神大震災は圧死が多い。今回の地震は津波の被害者が多い。つまり、大規模な死傷者の原因は、夫々、異なり、ある意味では対策が施された結果(?)ではないかと思える。

ガス器具も地震や転倒で自動消火となり、阪神以後は建築基準法も見直され、今回を契機に津波対策も改善されるでしょう。さて、次は?


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興味深いデータです (ウィトラ)
2011-04-13 08:40:34
世田谷の一隅さん、興味深いデータありがとうございます。

津波に関しては石原都知事も対策を強化する、と言っているようですが、私は東京都(千代田区など)で10mの津波を想定するのは過剰防衛だと思います。

関東大震災のように、三浦半島のすぐ先が震源地となるなら、むしろ直下型地震と捉えるべきでしょう。10mの津波が来るための条件は人現地の範囲が極めて狭い範囲に特定されると思います。
東京湾の奥まで10mの津波が来ることを想定するならば、その費用で直下型地震に対する対策を強化するべきだと思います。
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