ウィトラのつぶやき

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大関魁皇の引退表明

2011-07-20 08:21:09 | 生活

大関魁皇が引退表明をした。今場所8日目に勝って千代の富士の持っていた歴代最高勝ち数の記録を塗り替えた後、2連敗しての引退の決断だった。お疲れ様、と言いたい。

魁皇関はここ数年勝ち星は上がらなかったが、人気は高かった。魁皇関の相撲は自分の型を持っており、その型にはまるとめっぽう強い。それが魅力であり私も好きだった。体力はピークを過ぎており、下り坂の状態で、3月場所、5月場所の中止は精神的にも重かっただろう。記録を期待するファンのためだけに相撲を取っていたような状態ではなかったかと思う。

それでも気力を奮い起こして相撲を取り続け、記録を打ち立てた。大変な精神力だと思う。

その一方でここ数年の成績はやはり大関としては物足りない。大関は2場所続けて負け越さなければその地位から下がることはない。5勝10敗で負け越して翌場所8勝7敗で勝ち越す、というようなことが何度もあった。千代大海もそうだったが、年間通算すると負け数のほうが多いというようなこともあったのではないだろうか。

大関でありながら場所前の予想では優勝候補に挙がることもない。実力は関脇のほうが上、というような状態が長く続くのはどうなのかな、と思う。特に千代大海と魁皇の二人がカド番とカド番脱出を繰り返していた頃にはそう感じていた。自分でも魁皇は好きなので長く見ていたいと思う一方、勝負と番付のあり方に関しては疑問を感じていた。

大関は何勝すればなれる、というものではなく推挙されて上がる特別な地位である。その特別さを維持するためにも、大関は強くあること、を維持するような仕組みを相撲協会は考えるべきだと思う。

これで横綱、大関に日本人力士は居なくなった。推挙されて上がるシステムで、大相撲は日本の国技、と言われながらトップレベルに日本人力士がいない、ということは、「相撲は人格を含めた実力の世界」という原則にのっとった大相撲協会の公平な開かれた仕組みを感じると同時に、一抹の寂しさを覚える。

 


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