真実を知りたい-NO2                  林 俊嶺

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ウクライナ軍支援は、人殺し支援

2023年04月04日 | 国際・政治

 昨年4月、南太平洋のソロモンが中国と安全保障協定を結んだことが発表されました。アメリカは、すぐに反応し、その安全保障協定は「深刻なリスク」であるとして、日米豪ニュージーランドなどに、懸念の共有を促しつつ、ソロモン諸島に政府要人や軍の高官をくり返し送り込んで、圧力をかけたようでした。
 でもソロモン政府は協定に関して、「中国が軍事基地を建設すること」を認めたわけではないとして、「深刻なリスク」にはならないと語り、中国との関係強化の方針を変えませんでした。

 それを受けて、バイデン政権は、中国による南太平洋への浸透に対し、「インド太平洋戦略」で同地域への関与を強化する方針を鮮明にし、ソロモンには米大使館を開設する計画を発表しました。
 でも先月、こんどは中米のホンジュラスが、中国と国交を樹立し、80年以上続いていた台湾との断交が発表されました。
 2017年にはパナマ、2019年にはキリバスが台湾と断交し、中国と国交を樹立しています。どんどんアメリカ離れが進んでいるということだと思います。なぜなのか、考えるべきだと思います。

 また、南米のアルゼンチンや中東のイランが、ブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)、南アフリカ(South Africa)の5カ国で構成するブリックス(BRICS)に加盟を申請するということも発表されています。
 さらに先日、サウジアラビアが、中国の仲介で、最近まで深刻な対立を続けてきたイランとの国交を再開したことも、国際社会の大きな変化を意味するものとして見逃せないと思います。

 そして昨日、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が、”日量約116万バレルの追加減産を行うと発表した”と、ロイター発のニュースが伝えました。減産は、エネルギー不足に悩む西側諸国にとって大きな打撃であり、アメリカの国家安全保障会議の報道官が、早速、”市場の不透明感を踏まえると、現時点で減産は望ましくないと考えており、われわれはそのことを明確にしている”などと、暗に取り消しを要求しています。
 でも、世界最大の軍事力をもち、世界最大の経済力を誇るアメリカでさえ、いままでのようなわけにはいかないことを示しているのだろうと思います。
 最近、中国の成長が著しく、反米・非米の国々が、中国を中心に結束を強めているために、アメリカの戦略が通用しなくなってきているのではないかと思います

 だから私は、分断支配を続けてきたアメリカの覇権体制が崩れ、世界が大きく変わり始めているように思います。そしてそれは、私には、かつて植民地支配をした国とされた国、かつて武力介入をした国とされた国、かつて搾取や収奪をした国とされた国などに二分され、力関係が逆転していく過程のようにも見えます。多くの国が長く欧米の支配、また、欧米の搾取や収奪に苦しめられてきた結果のように思います。

 そして、見逃してはならないと思うのは、主要な産油国や天然ガス産出国が、中国やロシア、あるいは反米的ないし非米的なブリックスや上海協力機構との結束を強めていることです。
 逆に 深刻なエネルギー不足に直面している西側諸国は、ウクライナ戦争の停戦・和解ではなく、相変わらずウクライナ軍支援を続けていますが、さまざまな国内問題が噴出し、結束が崩れつつあるのではないかと思います。


 日本も、アメリカとの同盟関係の強化にばかり力を入れて、軍事費を増額させ、中国やロシア敵視を続ければ、働く人たちの給与が上がらないにもかかわらず、物価がどんどん上がり、国民が一層窮乏化することは目に見えていると思います。
 先日、会計検査院が、新型コロナウィルスの接種事業に関し、8億8200万回分のワクチンが購入され、その内使用されたのは3億8308万回であるということで、莫大な税金が無駄になりかねないことを指摘しました。それは、このワクチンが、アメリカの会社のものであったからだと、私は思います。他の国からの輸入であれば、何兆円も無駄にするような購入は決してしなかったと思います。 
 日本の富は、あらゆる領域で、また、さまざまかたちで、どんどんアメリカに流れるシステムになっているように思うのです。

 だから、ウクライナ軍支援も、中露敵視も、アメリカの覇権や利益維持のための戦略であることを踏まえ対処すべきだと思います。
 停戦・和解ではなく、ウクライナ軍を支援して、戦争を継続させることは、人命軽視であり、人権無視であると思います。日本国憲法や国連憲章、ユネスコ憲章の精神にも反することだと思います。ウクライナ軍支援は、人殺し支援であり、やってはいけないことだと思います。
 法や道義・道徳を尊重するという意味でも、また、国民生活を維持向上させるという実利的な意味でも、中露敵視、アメリカ追随は誤りだと思います。ウクライナ軍支援は断り、とにかく停戦に尽力するべきだ思います。その後、和解の話し合いをすればよいのです。
 そして日本も、できるだけ早く、残酷な戦争をくり返してきたアメリカの影響下から脱することを考えるべきだと思います。ソロモンやホンジュラスに学んで。

 


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