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杜の茶菓菜 (もりのさかな)
ふゆみずたんぼ・稲の成長
5月のゴールデンウィークの時にたまたまご縁のあった、
宮城県気仙沼市大谷のふゆみずたんぼへこの夏休み中再び足を運んだ。
冬に田んぼに水をはって野鳥や小さな生物の力を借り、田んぼの土を肥沃にするというふゆみずたんぼ。
大谷地域の小中学校の生徒達が「ハチドリ計画」という授業の一環として取り組んでおられる。
海からかなり離れたこの田んぼも震災で津波に襲われ、ガレキで覆われてしまった。
そのガレキ撤去のボランティアをほんの少しだけゴールデンウイークの時にさせて頂いた。
↓ 詳しくはこちらの2011年ゴールデンウイークの記録記事をどうぞ。
「覚え書き12」
「覚え書き13」
「覚え書き14」
その後、無事に田植えを終えたと経過を教えて頂いた。
あれから早3ヶ月。青々と立派に成長した稲が4枚の田んぼに広がっていた。感慨深い。
下の写真、田んぼの横の流されてきた家はそのまま。
出穂し、花が咲いていた。
稲の花をこんなまじまじと見つめるのは生まれて初めて。
ほのかに甘いミルクのようなお米の香りが漂う。
今回もわずかだけ田んぼの草取りをお手伝いした。
田んぼの手入れをするのも、田んぼに素足で入るのも初体験。
最初はビーチサンダルを履いていたのだが、泥に足をとられるのでサンダルを脱いではだしになった。
もし泥の中にガラスの破片が残っていたら・・・その心配も杞憂で終わった。
何といってもこのぬるぬるとろとろの泥の感触の気持ちのいいこと!
「熱中症で倒れたらどうしよう」なーんて思っていたけれど
足が常に冷たい水に浸っていたせいか、午前中から夕方まで丸一日やっても無事だった。
それにしてもこの泥の感触にはやみつきになりそう。泥の温泉とか泥パックとか、お肌にも良さげな感じ。
この辺も5月に比べればガレキの撤去は少しずつ進んでいる印象があったが
それでもすさまじい災害の爪痕はまだまだ残っていた。上の写真は折れた電柱。
自然に生えたのだろうか。
田んぼの横の、流されてきた家の前にたたずむ1本のひまわり。
5月にはむき出しの地面にがれきが散乱していたこの地域は元来
見渡す限りの田んぼだったと思われるが、やはりほとんど雑草畑と化していた。
そんな中で、このふゆみずたんぼ以外にもう1カ所だけ、美しく再生された田んぼが1枚あった。
5月に一人のおじいさんが黙々とガレキ撤去作業を続けておられた場所だ。
「ゼロ」ではなく1、1ではなく2。それが再生への大きな力へつながることを願ってやまない。
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