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暮らしの菓音vol.9 朗読とピアノの共演

 お知らせ 
明日13日(土)NHKテレビ「らららクラシック」で、

「デューク」にあわせて演奏された「サティ」の特集が放映されます!
  7月13日(土)21時30分~
  再放送 7月15日(月)10時25分~

詳しくはこちら→ http://www.nhk.or.jp/lalala/


6月2日(日)於・DOLCE倉庫

朗読とピアノのマリアージュ -重ね合わせて生まれる妙-
演目:
杉みき子「月夜のバス」 + ドビュッシー「月の光」
江國香織「デューク」 + ショパン「ノクターン」、サティ「ジグノペディ」、「グノシェンヌ」、「ジュ・トゥ・ヴ」



初の試み「朗読とピアノの共演」。
音楽にしろスポーツにしろ食べ物にしろ、
ひとつのモノやモノゴトが出来あがる過程を眺めるのっておもしろいな~と思った。



第1回目と3回目の「暮らしの菓音」でも演奏して下さった今回のピアノ奏者さんは
ピアノ教室や合唱団の伴奏をされたりなど県内外で音楽活動をされてる
音大卒のプロのピアニストであり、私も生徒として通ってるミュージックヨガ教室の先生でもある。

「またいつかカノンの時に演奏して頂けませんか~?」
ミュージックヨガ教室終わった後に他の生徒さんとみんなでランチをご一緒した時に
さりげなく話をふってみたのが3月のこと。
「朗読にあわせて演奏するっていうの、いつかやってみたいと思ってるのよね~」
思いがけず、朗読との共演を望んでおられるというお話をうかがった。
ピアノと朗読!ドルチェ倉庫でってすっごくいいかも!
降ってわいたような話だけど、先生のピアノにあの朗読家さんの朗読だったら合うかも!?
すかさずメールしてみた。
「ピアノ生演奏に合わせての朗読ってやってみませんか?」
それが、去年のキャンドルナイトカフェの時に朗読して頂いたり
はたまたスタッフとして毎度杜屋販売のお手伝いをして頂いたりしているあのお方。

「あの朗読の方は、単なる助っ人では無く…一体何者?!」
そんなお客様のご感想に思わずほくそ笑む。
前半で杜屋ブースで商品補充したり会計袋詰めしたり裏方スタッフ役をこなして下さった方が
後半は出演者のひとりとして颯爽と前方ステージに立ち朗読を始める。
なんてカッコイイ!それにしても長年の朗読暦をはじめ、実に多彩な方だ。



他人同士の朗読家さんとピアノ奏者さんの顔合わせから始まり、そして実際にピアノと朗読の音合わせ。
「ピアノの音の方が大きくて、朗読の声が消されてしまうのでは?」
「マイクを使わないとダメなのでは?」
事前不安ありき、やっぱり一番最初はピアノの音だけが突出していたけど
「大きい音を弾くより小さい静かな音を弾く方がずっと難しい」と言いながらも
物語の展開に合わせた曲を音を抑えながら情緒豊かに、ゆっくり控え目に流れるピアノの音色。
滔々と語られる朗読の声にピアノの音が重なりゆく様は、
縦糸に横糸を通しながらあでやかな一枚の布が織りあげられるようだった。

ショパンの「ノクターン」、そしてサティの「ジグノペディ」、ミステリアスな雰囲気の「グノシェンヌ」、
愛の賛歌「ジュ・トゥ・ヴ」いずれもどこかで耳にしたことのある曲。
死んだはずの愛犬が一時生まれ変わるという不思議なストーリーの「デューク」にぴったりだった。
大好きだった犬が死んで悲嘆にくれるシーン、
見知らぬ男の子と出会いデートを楽しむシーン、
そして相手の男の子の正体に思いを馳せるシーン、
主人公の女の子のせつない心境が訥々と迫り来る。



それにしても、朗読にあわせたピアノという案をきいて、裏方の私はただ単純に「おもしろそう!」と思ったけど
実際に朗読とピアノ演奏をあわせて少しずつ完成に近付けていくのって根気のいる地道なことだ。
どんな題材と曲を取り上げるかから始まり、朗読を読む早さ、ストーリーの展開にあわせて
どの曲をどの順番に弾くか、曲を繰り返すか途中で切るか、
つなぎの無音の間隔はどれくらいにすると余韻を残して納まるか。
デューク1本でも15分弱。「じゃもう1回最初から」と言うはラクだが、
何度も何度も繰り返されるのを傍から眺めながら
「いつかやってくる出来あがる瞬間」まで、磨き削ぎながら繰り返す「鍛錬」こそ人の成せる尊い仕事だと思った。

当日本番は、想像をはるかに上まわるとても素晴らしいステージだった。
涙をにじませていたお客様も一人二人ではなかった。
これ1回きりで終わらせるのもったいないくらい。
もっとたくさんの人に聴いてもらえるようにもっともっとしっかり宣伝すれば良かった。
演奏者さんの旦那様が録音してCDに焼いて下さったのだけど
音だけWEBにアップする手法が分からない(汗)。
「聴いてみたい!」という方、うちにいらして頂ければCDお貸しします。

7月13日(土)NHK「らららクラシック」で特集されるサティの曲 ご参考までに↓

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