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こころの除染という虚構142

こころの除染という虚構

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5・除染縮小の方向へ

 

 2013年9月26日発行の「だて復興・再生ニュース」6号。この号の市長メッセージは、除染がテーマだ。

タイトルは『再除染と追加除染』

 「・・・Cエリアでも、市民の一部にAエリア並みの徹底した除染を望む声もあると聞いておりますが、基本的に年間5ミリシーベルト以下であって、ほいうしゃのう被ばく対策は迅速であらねばならないことからも、ホットスポットの除染を迅速に行うことが現実的であると考えております。

 いわゆる『追加除除染』を行うことが市全体の益になると考えており、具体的には農地や、中山間地の森林などではないかと考えております。現在作業中のBCエリアについて今年中に除染を終え、来年から新たな取り組みに入りたいものと考えております

 Cエリアの宅地より、森林や農地の方が『益』があると仁志田市長は明言。

 しかもこの時点で、除染先進都市・伊達市は除染を終息させることを考えているとサラリと語る。

 同じ号の多田順一郎のコラムのテーマもまた「ホットスポット除染」である。

 「・・・Cエリアの放射線の強さは、1時間に0・5マイクロシーベルト程度で、このレベルの自然放射線を受ける地方は、世界中のあちこちにあり、人々は健康に暮らしております。ですから、このまま除染をしなくても、Cエリアでは健康に影響を及ぼさないでしょう。

 ・・・ホットスポットがあっても、そこにお住いの方が受ける放射線の量に影響しないことは、Cエリアのガラスバッジによる測定で確かめられています。

 しかし、ホットスポットがあると知りながら放置しておくのは、やはり気持ち悪いのが人情です。

  そこで伊達市では、母屋周囲で地表面から1センチの放射線の強さが、1時間に3マイクロシーベルト以上のホットスポットを、測定で確認しながら業者に除染させることにしました。

なお、これより弱いホットスポットは、地表面から1メートルの高さの空間線量率に

影響しません

 ここで初めて、Cエリアのホットスポット除染に「基準」が登場する。地表1センチで3マイクロシーベルト・毎時・以下なら除染しないという。

これは伊達市だけのオリジナル基準だ。

 住民にとって死活問題ともいえる重要な「除染基準」がどのような人たちが参加した会議でどのような話し合いのもと、どのような根拠に基づいて定められたのか公になっている記録は何もない。

 そして多田はコラムをこう締めくくる。

「除染からは、何一つ新しい価値が生まれませんので、除染作業は一日も早く終えて、将来に役立つ町づくりに努めようではありませんか」 続く

 

 

 

 

 

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