4月上旬のイベントのうち、まずケースシラー指数が出た。過去最大の落ち込みであり、住宅価格の下落にはまったく歯止めがかかっていないことが改めて明らかになった。画像は、各都市別の下落率であるが、平均は19パーセントであるが、西海岸を中心に3割下落となっている。ここがすべての根源なのであるから、これがダメということは回復の見込みはまったくない。NY株価の回復は下がりすぎによる一時的反騰であることは明白であり、この後、GMがどのように処理されようとも、米国の問題は解決しない。バッドバンクもあの規模ではたとえうまく動いてもたかがしれている。
G20で、はかばかしい結果が得られなければ、既定の流れで、ポンド・ドルの崩壊へと突き進みそうである。
したがって為替的には、中期はドル安(ユーロドル高)・ポンド安(ユーロボンド高)を想定している。欧州もよくないが、東欧などは経済規模が小さく、全体の力で吸収できる範囲であると考えている。ただ、GMがチャプター11となったときは、一時的ドル需要が起きてドル高に振れることもあり得るので要注意であろう。
また、ドル安とは言っても、ドル円はまだしばらくは上げるだろう。これは日銀短観を見ればわかるとおり、米国の不調が続くかぎり、日本の輸出の絶不調はさらに続くことはあきらかであり、世界的円売りの方向は揺るがない。ドルが相当の勢いで下落する時期(6月から7月くらいを想定)までは、ドル円は上昇して100円オーバーも近いうちに見られることは間違いないと考える。
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