Wilhelm-Wilhelm Mk2

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マラ9、そして人間風車

2008-09-12 | Weblog
 ブーレーズ指揮シカゴ響のマラ9を借りて聴いた。DGの威信をかけた録音陣だけあって、ブーレーズのマーラーシリーズの音質はどれも素晴らしい。オケがシカゴ響ということで、ちょっと期待はしていなかったのだが(殆どはウィーンフィルで録音している)、どうして非常にバランスのとれた好演でした。バーンスタインの演奏と比べたら、どんな演奏も霞んでしまうが、十分に名演と言えると思う。

 ヴァント指揮ベルリンフィルでブル5を借りて聴いた。ライブ録音なのだが、音楽の隙間が多くて乗れなかった。こういうのがブルックナーの王道的な演奏なのだろうか?ベルリンフィルの集中力のなさも気になった。

 魔笛はベーム・ウィーンフィルの録音を長年聴いているだのが、ウィーンフィルの音をあそこまで流麗に引きだせるベームは、やはり偉大な指揮者なのだと思う。フルヴェンにも魔笛の録音があるのだが(1949ー1951に公演されたザルツでのライブ。演奏はもちろんウィーンフィル)、1951年の録音だけ持っている。恐るべき演奏である。序曲だけで交響曲一つ分の充実度なのに、それでさえ文字通り序章にしか過ぎない。なにせ全幕を通して、ふいごで煽られ続けてるような燃え上がり方なのだ。ライブ録音ということで、台詞も足音も怒濤の拍手も入っており、聞き通すと本当に観劇したような疲労感に襲われる。生で見た人は一生忘れられないのでないか?ちなみにフルヴェンは続く1952-1953にはフィガロを(録音あり)、1954には伝説のドン・ジョバンニを公演した(死の3月前)。ドン・ジョバンニの演奏はカラーでの録画が市販されている。(このブログ内でも一度書いた)


 長州力vsローランド・ボックをyoutubeで観た。ボックはドイツのレスラーで、アマレスからプロに転向し、強烈なスープレックスで欧州王者になった実力派の猛者。その受け身を取らせない高速スープレックスで多くの選手を病院送りにしたので「墓掘り人」とさえ呼ばれた。猪木が欧州遠征した際、10ラウンドを戦いぬき、猪木を判定で下している(一方的に猪木が投げられた)。長州がまだ駆け出しの頃で、なんと髪型が「7:3」!試合はボックの一方的な流れで、体格、パワーで長州を圧倒。最後は高速の「人間風車」で、そのまま固めて終了。人間風車、つまり「ダブルアームスープレックス」はお気に入りの技である。現在主流となっている頭から落とすだけの鬼畜技でなく、リバースフルネルソンからの反り投げという、いかにもレスリングの技という品格を持っている。人間風車は猪木もよく使ったが、やはりイギリスの偉大なレスラー、ビル・ロビンソンが最高の使い手である。鶴田とのシングルで見せた超高速人間風車には唖然とさせられた。ビル・ロビンソンは現在なんと「高円寺」に在住である。



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