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仏像修理100年展 奈良国立博物館

2010-08-07 | ア-トな話し
2010.7.21~9.26

信仰の対象である仏像を修理すると言う考えは比較的新しい。

明治30年(1897年)に「古社寺保存法」が制定されて、それまで信仰の対象として捉えられてきた仏像を貴重な文化遺産を守るという理念の下で、保存修理をされることになった。

この展覧会では仏像修理110年余りの歴史を振り返る。

修復された仏像10件のほかに、展示できない大型の仏像については
模造・ 模型・写真パネルで展示紹介されています。

明治時代の仏像修理は、岡倉天心が創設した「日本美術院」が行い、修理の最初は和歌山県だった。
高野山の運慶作八大童子立像と言われる。

「日本美術院」の修理の歴史が、今も奈良国立博物館に引き継がれている。

展示は一室だけの小規模であるが、国宝3点が展示されている。
トップの写真の 伝神叡坐像(法相六相像) 奈良 興福寺
他に、同じ法相六相像の 伝行賀坐像と平等院鳳凰堂の雲中供養菩薩像 南14号。




これは1/5の模型ですが、東大寺の金剛力士像 阿形。
寄木造なんだと言うことに、今更ながらに感動します。
一体で約3000個のヒノキ材のパーツに分かれている。

他にも修理図を含め、いろいろ展示されていますが、今回一番面白かったのは模造です。

法隆寺百済観音立像の模造品がありました。
大英博物館の依頼により作った時に、余分に一体作ったのが東京博物館に所蔵されている。
模造と言っても、同じ素材を使って彩色も含めまったく同じものを作る。

当時は、現状のある姿にするのが主流だった。



如意輪観音坐像 観心寺 国宝

秘仏なので年に一度しか見れません。私も以前に行きましたが、今日はゆっくり見れます。
これはカヤの木。
見事ですね。細部の彫の部分まで再現されているとのこと。
一旦復元的に彩色して、現状の色に合わせたとの事。



阿修羅立像 国宝 興福寺

復元した色をそのままにしていると言う。
この華やかさは何とも言えないですね。

今、どんな色だった?と言う人は、ここで確認してください

復元されたのを良く見ると、正面の口だけに髭があるのですね。(大発見-笑-)

実は、これは我が家にある。

もちろん、フイギュアですよ。(笑)


このフィギュア、良く出来ていたんだと今更ながら感心してます。

我が家の仏さま達




また、会場を出た所には「手に触れる展示」として仏像の用材がクスノキからカヤ、ヒノキへと時代とともに変わっていく過程の解説コーナーがあり、それぞれの材質の仏像を手でなでられたり木の香りを嗅いだりすることができるようになっていました。

木片は希望者に配ってくれます。

小さな展示ですが、いろいろ面白い。

改装した「なら仏像館」と合わせて、入場料1000円です。


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コメント
 
 
 
Unknown (s_aya)
2010-08-09 13:56:55
はじめまして。
いつも楽しく拝見しています。

いつも拝見しながら、美術館にいったつもりになっています。
これからもブログ楽しみにしています。




 
 
 
s_ayaさん、ありがとうございます (kazu_san)
2010-08-09 19:44:13
>美術館にいったつもりになっています

うれしいお言葉です。
自分が気に入った作品の一部なので恐縮です。

行く前の参考か、行けなかった分の参考になれば幸いです。

これからも、よろしくお願いします。
 
 
 
Unknown (☆☆☆)
2010-08-10 19:56:53
つぐみです。
仏像にはあんまり興味なかったのですが秘仏が結構展示されているのですね。
候補にあげておきます。
 
 
 
ありがとうございます (kazu_san)
2010-08-10 21:17:19
東京旅行お疲れ様でした。

復元仏像に、どれだけの意味があるのか?

という問題もありますが

いろんな物が見えるというのが、いいですね。

仏像入門にはぴったしですよ

つぐみさんなら行きそうですね。

ブログ楽しみにしてますよ。
 
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