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「白鳳―花ひらく仏教美術―」 展 開館120年記念特別展 - 奈良国立博物館

2015-08-19 | ア-トな話し
白鳳とは、7世紀の半ばから710年に平城京に遷都するまでの間の文化や時代を指す言葉として、美術史学を中心に用いられてきた。
この時代、天皇を中心とした国作りが本格化し、造寺造仏活動が飛躍的に展開し藤原京には大官大寺や薬師寺、飛鳥の地には山田寺や川原寺など壮麗な伽藍が軒を連ねました。新羅をはじめ朝鮮半島の国々との交流は毎年使節が往来するなど盛んであり、大陸の先進的な文化がもたらされました。
 白鳳美術の魅力は金銅仏に代表される白鳳仏にあると言って良い。白鳳仏は若々しい感覚にあふれ、中には童子のような可憐な仏像も見ることができます。神秘性や厳しさを感じる飛鳥彫刻や、成熟した天平彫刻とはまた違う魅力です。

 奈良国立博物館は平成27年に開館120年を迎えます。これを記念し、仏教美術の専門館として長年にわたり構想を温めてきた白鳳美術を取り上げ、その魅力を追求します。

白鳳時代の美術工芸品や考古学遺品の代表作150件を一堂に会する空前の規模の展覧会です。



国宝 仏頭
奈良・興福寺
銅造 鍍金 高98.0cm
白鳳時代 天武天皇14年(685)

蘇我倉山田石川麻呂の追善供養のために造像され、天武天皇14年(685)に開眼された。若々しく威厳のある顔立ちは、白鳳時代の代表作と呼ぶにふさわしい。制作年代が明確な大型金銅仏(こんどうぶつ)として極めて重要。中国・隋の仏像様式に源流がある。
今回、展示期間が 8月18日~27日と限定されているので待ってました。
元は山田寺本尊だったが、興福寺に移送され、火災で頭部のみになった。
展示方法は予想外の立派さ、元は2.4m程あったらしい 今まで観る機会がなかったので初の出会いです
近くの興福寺に展示されているのだけれどね



小雨が降っていましたが、興福寺に寄ってきました




重要文化財 弥勒菩薩半跏像

大阪・野中寺
銅造 鍍金 像高18.5cm
白鳳時代 天智天皇5年(666)

台座に「弥勒(みろく)」の尊名と「丙寅(へいいん)」の暦年を刻む。6世紀から7世紀に東アジアで数多く造像された半跏思惟像(はんかしいぞう)の中で、唯一弥勒と銘記された、極めて重要な作品。裙(くん)に連珠円文(れんじゅえんもん)を表し、冠(かんぞう)(宝冠から下がった紐状の飾り)・腰佩(ようはい)(腰脇につけた装身具)を別製とするなど先駆的な要素が強い。
(展示期間 7月19日~9月16日)

野中寺は2009.9.18に参拝しました。重要文化財 弥勒菩薩半跏像は秘仏なので18日しか見ることができません
参拝記はこちら




重要文化財 釈迦如来倚像
東京・深大寺
銅造 鍍金 像高60.6cm
白鳳時代(7世紀)

関東伝来の古代金銅仏中の白眉(はくび)と称すべき像。明るくほがらかな表情や、着衣を通した体軀(たいく)のみずみずしい肉付けに、洗練された造形感覚が発揮される。両足を垂下(すいか)する坐法(ざほう)も白鳳時代に流行したもの。

孫の七五三で深大寺に参拝したが2014.10.26 残念ながら、その時には出会えなかった。今日出会えた。

参拝記はこちら





重要文化財 観音菩薩立像
兵庫・鶴林寺

鶴林寺は 「播磨の法隆寺」とも称されるくらい多くの文化財がある 2004.11.7に参拝した
参拝記はこちら
観音菩薩立像とは二度目の出会いだ

わずかに腰をひねり、すらりと立つ魅力あふれる菩薩像だ。



国宝 月光菩薩立像 [がっこうぼさつりゅうぞう]
奈良・薬師寺
銅造 鍍金 像高315.3cm
白鳳時代(7~8世紀)

薬師寺金堂本尊の薬師三尊像の右脇侍(きょうじ)。腰をひねって立つバランスのとれた姿勢と若々しい張りのある体つきなど、日本彫刻史上の傑作として名高い。

薬師寺は何回も参拝している 薬師寺の参拝記は こちら

薬師寺と言えば 東塔水煙降臨展に行きました。 ブログは ここ
海洋堂 の 水煙のフィギュアを買ったのを思い出しました。


展示されていました


国宝 東塔相輪水煙



国宝 聖観世音菩薩立像
奈良・薬師寺
銅造 鍍金 像高188.9cm
白鳳時代(7~8世紀)

薬師寺東院堂の本尊。青年を思わせるみずみずしい体型が魅力的。作風は8世紀初頭の唐代造像と共通するところがあり、遣唐使が持ち帰った新しい図像に基づく造像かと思われる。白鳳様式の掉尾を飾る名作。




重要文化財 観音菩薩立像
島根・鰐淵寺(がくえんじ)



重要文化財 普賢菩薩立像
奈良・法隆寺



国宝 観音菩薩立像(夢違観音)
[かんのんぼさつりゅうぞう]([ゆめちがいかんのん])
奈良・法隆寺
銅造 鍍金 像高86.9cm
白鳳時代(7~8世紀)

法隆寺東院絵殿に伝来。悪夢を善夢に変えてくれるという信仰から、夢違観音(ゆめちがいかんのん)の愛称がある。成熟した天平様式に近い要素も認められ、白鳳様式の掉尾を飾る作品といえる。清冽な少年の相が魅力的。




重要文化財 阿弥陀三尊像

東京国立博物館(法隆寺献納宝物 N-144)
銅造 鍍金
像高 中尊28.4cm 左脇侍21.1cm 右脇侍21.3cm
白鳳時代(7世紀)

中尊台座に「山田殿像」の刻銘があることで著名な像。左右脇侍の化仏(けぶつ)と水瓶(すいびょう)の標幟(ひょうじ)から、明徴ある阿弥陀三尊像の最古例とされる。蘇我倉山田石川麻呂(そがのくらのやまだのいしかわのまろ)ないし彼が創建した山田寺(やまだでら)と関連する像か。

とにかく一杯の仏像と出会えるのが楽しい。
展示方法にも工夫が見られる おしゃれです。


白鳳時代とは

文化史上の時代区分。狭義では天武~持統朝 (673~697) から平城京遷都 (710) までの約 40年間をいい,広義には大化改新 (645) から平城京遷都までの約 60年間で,飛鳥時代と奈良時代との中間をさし,壬申の乱 (672) を境に前期,後期に分ける。



奈良からの帰途、白鳳時代の最後 平城宮跡を見ました なんとなく感慨深くなります
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