無意識日記
宇多田光 word:i_
 



2008年のデビュー10周年企画の際、ヒカルはUTADAとしてのアルバム制作と宇多田ヒカルとしての『点』『線』の編集を同時並行させるという、本人曰く『この数ヶ月、人生で今までにないくらい忙しい』日々を過ごしていた。その中でEMIは本人の極力負担にならない企画としてリスナー参加型のブログを立ち上げて盛り上げてくれていたのだ。

翌2009年デビュー11周年記念日の頃には恐らくUTADAのツアーが予想されていたのだろうから、それも見据えてEMI側でしっかりと10周年を祝っておこうという意図もあったのかもしれない。

他方、2010年のデビュー12周年記念日を宇多田ヒカル第1期最終公演で迎えられたのは半ば偶然の幸運の出来事だったようだ。この公演をヒカルが発案したのが2010年の4月だったそうだから、その時点で宇多田ヒカルに相応しいアリーナクラスの会場が12月9日に空いているかどうかは賭けだったに違いない。しかも横浜アリーナという遠方からのアクセスの良い立地でね。なので、12周年記念日のお祝いは、半分は天からの祝福だったとも言えるかもしれないな。


…という最初の12年の、「祝えたら祝う」な感じのデビュー記念日の扱われ方から一転、2013年以降は非常に積極的にお祝い企画を仕掛けるようになっていく。

大枠として、2010年~2015年の6年間はヒカルが人間活動期で、その期間にスタッフの皆さん主導で何が出来るかという視点があった。2013年の『In The Flesh 2010』待望のリリース&1stアルバム15周年記念盤告知も、2014年のカバーアルバムも、ヒカル本人が極力関わらない形で実現させている。

この2年を通じて、ファンの記念日への食いつき方というものに好感触を得たのかもしれない。復帰宣言前のアルバム制作期間であった2015年のデビュー17周年記念日こそ静観姿勢だったが、以後2016年18周年記念日『30代はほどほど。』、2017年歌詞集『宇多田ヒカルの言葉』発売、2018年『Laughter in the Dark Tour 2018』千秋楽公演と立て続けに「デビュー記念日を狙って」の企画が炸裂していく。ヒカル不在の時に得た好感触をそのまま活かす方向でプロモ企画が決められていった気配が強い。

また、今現在はヒカルの「記念日好き」も影響しているのかもしれない。余り公式からは積極的に前面に押し出されなかった最初の10年もメッセやラジオでデビュー記念日をお祝いしていたし、2018年のツアーではMCで頻りに「20周年」「8年振り」「12年振り」と時の流れを意識する発言を繰り返していた。デビュー後の年月の積み重ねの重さを年々より強く実感していった、ということもあったのかな。

その後は21周年の2019年こそスルーしたが、2020年22周年企画、2021年23周年スタジオライブチケット発売、2022年24周年『First Love / 初恋』発売と、やはり3年連続でデビュー記念日をお祝いするように企画が(基本的にそれぞれ複数!)打ち出されている。即ち、過去10年の2013~2022年のうち、デビュー記念日をスルーしたのはたった2回だけなのだ。最初の10年は寧ろ祝ったのが2回だけだったのにな。見事に傾向が反転している。

この流れを踏まえれば、明後日の25周年が何もなくスルーされる可能性はかなり低いのだが、さてさて果たして一体全体どうなるのか!? もうあと24時間余りで答えが出ることになる、のか?? 明日はそこらへんのことを考察したいけど取り敢えず皆さん、一応夜更かしの準備は、しておきましょうかね。

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さて次はデビュー10周年記念日の話に移るのだがそこに至るまでの経緯を。まず2006年2月に『Keep Tryin'』の無料ダウンロード祭りがあったことを思い出そう…って、当時リアルタイムでない人の方が今や多いかもね。えぇっとですね、2006年、auが新しい音楽配信サービスとして「LISMO!」ブランドを立ち上げるときにスタート企画として宇多田ヒカルの『Keep Tryin'』の無料ダウンロード配布を行ったのです。結果200万以上のダウンロードを記録して大変話題になった。それだけの人たちにLISMO!サービスを宣伝するだけの影響力が当時の宇多田ヒカルにはあったのよさ。今はそれ以上かもだが。

その翌年、今度は2007年のちょうど今日、当時の最新曲『Stay Gold』の配信開始に伴って、デビュー9周年という些か中途半端なタイミングでデビュー曲『Automatic』の着うた無料配信企画が敢行された。私は当初てっきりこの企画もLISMO!のキプトラと同様にバックにスポンサーがいるとか、或いはサンプル音源試聴の延長線上のものとして配信されるものかと思っていた。そうだ、あぁ懐かしい、リアルプレイヤーとかWindowsメディアプレイヤーで新曲のサンプル音源何度も繰り返して聴いたなぁ…いやそれはいいんだけど、ところが、である。後日ヒカルがメッセで語った所によるとこれは「有料配信の料金をレコード会社が肩代わりする」という大盤振る舞い極まりない企画だった事が判明する。結果『Automatic』は50万ダウンロード以上を記録したそうで、どんだけの金額を持ち出ししたのか怖くて聴けない程であった。


…と、いうのが、1998年のデビュー10周年記念日の前々年と前年のお話である。恐らくその時の反省(?)も踏まえてであろう、その時の企画は経済的な打撃を押さえる方向で打ち出された。


当時『宇多田ヒカル 10th ANNIVERSARY企画』と称して行われたのが次の二つ。

・宇多田ヒカル着ボイス配布
・リスナー参加型ブログ開設
https://okmusic.jp/news/2733

そう、楽曲の無料配信は色々と大掛かりになるためなのかこの時には着ボイス(さっきから昔の用語の概説をすっ飛ばしてるけど、これは電話の着信音をヒカルの話し声に設定できる機能のこと)配布がメインとなっていた。なるほどこれならJASRAC様の手を煩わせる事もないですね。前年の反省(?)が見事に活かされていたのだった。

そして、この時メインとなったのがもうひとつの企画、リスナー参加型のブログ

「あなたの大好きな1曲を教えてください!」
http://uh-10th.seesaa.net/

であったのだ。次回はそこらへんの話から…ってこんな悠長なペースで語ってたら今年の25周年がもう来てしまうな! マキでいかないといけませんねこりゃ(´・ω・`)

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てことで前回纏めた「過去24年間のデビュー記念日」について仔細に見ていこう。


一目見て窺える特徴は、最初の10年は余り熱心に公式からのアナウンスでデビュー記念日を祝おうという機運が無かった事。12/9という日付に合わせたと判断できるのは2000年のボヘサマDVD&VHS発売くらいでな。こちらは土曜日発売という異例さなので意図的だった事がわかりやすい。何もなければ新作新譜は水曜日にリリースされるものだからね。

じゃあその間はデビュー記念日に何をやっていたかというと、もう単純にその時にリリースする/した新曲等のプロモーションだった。1999年は『Addicted To You』、2001年は『traveling』、2002年は『COLORS』、2003年は武道館ライブ『ヒカルの5』、2005年は『Passion』、2006年は『ぼくはくま』、2007年は『Stay Gold』と、何れもこの時期にヒカルが何らかの形で稼働していた為、わざわざ公式が告知やリリースでデビュー記念日を祝わずとも世間に目下の宇多田ヒカルの活動が知れ渡っていたのだ。

なお、本当に何もなかった2004年だが、本来なら全米デビュー作『EXODUS』を絶賛プロモーション中だった筈なのに、ユニバーサル/アイランドデフジャム/アイランドレーベルは、驚くほど何にもしなかった。呆れるほど何もしなかった。EMIとしては他の会社にヒカルの身柄が奪われているのだから12/9に何かしようったって身動きひとつ取れない訳でね。後から振り返ってみればこの時期は任天堂CMの撮影や『You Make Me Want To Be A Man』PVの制作など、ヒカルも幾つか仕事をしていた筈なのだが、アイランドのA&Rは何一つ情報を発信してくれなかった。たまにヒカルがよくわからんパーティーで写真撮られてたのが流れてきたくらいだったかな? よく覚えてないのが悔しいけれど、多分当時日本でいちばん熱心にUTADAの英文Web記事を日本語に翻訳していた私がそんな程度の認識しか持てなかったのだから、恐らく日本の誰もこの時期のヒカルが何をしていたかを知らないんじゃない? 友人知人を除いては。いやまぁそれは言い過ぎにしても、メッセも更新停止最長期間だったし(約8ヶ月間)、キャリア上最ももどかしい時期だったねぇ。結局私も、その頃のアイランドのA&R(レコード会社担当氏)の名前ひとつ知ることはなかったよ…


…って、話が思いっ切り逸れてしまいましたすいません。そう、宇多田ヒカルのデビュー記念日を祝えるというのは、その時にヒカルが「デビューしたレコード会社/レーベルで仕事をしている」事が大変大事な条件なのだった。でないとなかなか素直に祝うことが出来ない。デビュー当時ラジオ局で『Automatic / time will tell』を掛けて貰おうと日本中を駆けずり回っていた梶さんが今でもいらっしゃってくれるから、こうやってストレートに感慨深く祝えてるのよね。ほんに有難い事なのです。

なお、その最初の10年、確かにレコード会社からのアクションは少なかったのだけど、ヒカル本人(と照實さんをはじめとしたスタッフの皆さん個人個人も)はその都度しっかりお祝いの言葉を述べている。1周年はラジオで、2周年や4周年はメッセでその言葉を確認することが出来る。…あぁそうそう、ラジオなのに今も確認できるのは当時文字起こししてくれた方々がいらしてくれてるお陰なのでありました。ほんにこれまた有難い事ですm(_ _)m
https://hikkimania.com/?cat=64


てことで、繰り返しになりますが、最初の10年については「ヒカル本人やスタッフが個人的にお祝いのコメントをすることはあっても、レーベル全体として何かデビュー記念日に動きを作ろうという機運は余り無かった」というのが、実際の所だったのでありました。この風向きが少し変わるのが1998年のデビュー10周年記念日で…という話からまた次回、、、になっちゃうか。今回何も話が進んでねーな。…私が話を逸らしすぎたせいだよっ!(;¬_¬)

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さてさて、いよいよデビュー25周年記念日が明明後日に迫ってきて、私&私たちは何らかの発表や告知があるものとしてこうして臨んでい訳だけど、そもそも今までの宇多田ヒカルって、過去24年間、実際の所、デビュー記念日にどんな事をしてきましたっけ? 毎年必ずお祝い企画が立ち上がってましたっけ? という点が疑問として浮かんだので、実際に公式の動きを調べてみた。以下に羅列する。



***** ***** ***** ***** *****


1998年12月9日(水) デビューシングルCD『Automatic / time will tell』発売。

1999年12月9日(木) 特になし(翌10日11日にラジオ番組『トレビアン・ボヘミアン』の通常放送あり。)

2000年12月9日(土) DVD&VHS『Bohemian Summer 2000』発売。

2001年12月9日(日) 特になし(『traveling』発売から10日後)

2002年12月9日(月) 特になし(『COLORS』特設サイト開設から1週間)

2003年12月9日(火) 特になし(前日12/8に『ヒカルの5』開催告知)

2004年12月9日(木) 特になし(本当に何もなし)

2005年12月9日(金) 特になし(『Passion』プロモ期間)

2006年12月9日(土) 特になし(『ぼくはくま』プロモ期間)

2007年12月9日(日) 特になし(前々日12/7に『Stay Gold』着うた配信開始)

2008年12月9日(火) 10周年特設サイト開設(好きな1曲、着うた無料配布)/『点』『線』発売決定告知(09年春)

2009年12月9日(水) 特になし(『In The Flesh 2010』チケット販売期間)

2010年12月9日(木) 『WILD LIFE』2日目の公演開催。

2011年12月9日(金) 特になし(人間活動1年目)

2012年12月9日(日) 特になし(但し『桜流し』世界配信開始日の可能性あり)

2013年12月9日(月) 『In The Flesh 2010』他ライブビデオ配信開始、『First Love -15th Anniversary Edition-』2014/3/10発売告知&予約開始

2014年12月9日(火) 『宇多田ヒカルのうた −13組の音楽家による13の解釈について−』発売。『Single Collection Vol.1&2 Masterd For iTunes』配信開始。くまUSBメモリ発売。

2015年12月9日(水) 特になし(復帰報道騒動の最中)

2016年12月9日(金) 『30代はほどほど。』開催。『光 -Ray Of Hope MIX-』予約開始。

2017年12月9日(土) 歌詞集『宇多田ヒカルのことば』発売、宇多田書店開店、ソニーストア銀座宇多田関係者スペシャルトークセッション開催、M-ON!「24時間 宇多田ヒカル」放送。(なお前日12/8は『あなた』発売日&宇多田楽曲サブスク解禁日)

2018年12月9日(日) 『Laughter in the Dark Tour 2018』幕張千秋楽公演日。アルバム『初恋』サブスク解禁日。

2019年12月9日(月) 特になし(前々日12/7に又吉直樹との対談記事掲載誌発売)

2020年12月9日(水) シンエヴァ主題歌『One Last Kiss』決定告知&2021/1/27発売日発表(※後に2021/3/10に変更)/22songsプレイリスト特設ページ公開

2021年12月9日(木) 『君に夢中』MV公開、2022/1/19『Hikaru Utada Live Sessions from Air Studios 2022』配信ライブチケット販売開始、2022/1/19&2/23『BADモード』発売告知。

2022年12月9日(金) 7インチアナログ2枚組『First Love/初恋』ドルビーアトモス音源『First Love (2022 Mix)』『初恋』発売、2023年1月19日『40代はいろいろ♫』開催決定告知、リリース記念DJイベント(DJ TAMA a.k.a. SPC FINEST & DJ YANATAKE)開催。


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以上のようになった。最初のデビュー日は0周年なので合計25例だな。こうしてみてみると…という話をするのは、時間が無くなったのでまた次回!(=゜ω゜)ノ

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散々25周年に託けてツアーだライブだと煽っているが、現実問題として宇多田ヒカルのコンサートというのは余りにも考慮すべき要素が多く、果たしてそれらの問題を解決出来るのかというのは常に心配になる。

まず、時期だが、これはシングルマザーとして息子を育てている以上夏休み期間がベターだと言わざるを得ず。もっと言えば他の時期のツアーは難しい。『Laughter in the Dark Tour 2018』が秋冬公演だったのはダヌくんがまだ3歳だったからだ。この理屈で行くと暫く秋冬のツアーはないよね。

また、会場のキャパシティも悩ましい。ヒカルの動員力というのは、ツアーをホール~アリーナクラスにすると抽選にせざるを得ず行けない人が出て来る。かといってスタジアム・ツアーが出来るかというとこれは悩ましい。『Bohemian Summer 2000』では追加公演がスタジアム3daysで10万人動員だったが、なんだかんだで首都圏の球場だったし時期も学生なら夏休みだったし。あれをもって「いつでもどこでも全国のスタジアムを回れるよね」とはとても言えない。何より、23年も前の話だし!

会場といえば流石にそろそろ日本以外の国も回らないと暴動が起きるよね(どこでやねん/洒落にならないとこもあるか…)。まぁ寧ろ今の円安な時期は日本に旅行しやすくなってる気もしなくもないがだからってファンが皆来日できる訳もなく。

ツアーメンバーがその時期に招集できるかも悩ましい。そりゃソロアーティストなので「そのとき空いてる人に頼む」のでいいっちゃいいのだが、ヒカルはどちらかというと気心の知れたメンバーでアットホームな感じでツアーしたい方じゃないかなぁとも思うので。


…だなんていろんな事が懸念される中、ライブ・パフォーマンスに関してはこの2~3年間様々なアプローチが為されてきた事に気づかされる。


2020/5/31:インスタライブで『誰にも言わない』を弾き語り

2022/1/19:『Hikaru Utada Live Sessions from Air Studios 2022』配信

2022/4/16:コーチェラ・フェスに出演、5曲披露。

2022/7/21:表参道でシクレライブ、Floating Pointsと『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』披露。

2022/8/22:NHK WORLD JAPAN「SONGS OF TOKYO」で『BADモード』を歌う。

2023/1/19:『40代はいろいろ♫』で3曲披露。


目立ったものを列挙してみたけれど、ほんに凄いなここ最近!

まず、こちらへの届け方が多岐に渡る。インスタライブに有料オンラインライブ、海外フェスの生配信に世界発信のテレビ出演、更に360RA配信と。誰でも出来るインスタライブ配信から最新鋭の技術の粋を集めた重厚な企画まで、フットワークの軽さもみせつつ一流アーティストとしての実現力の高さを示す一面もしっかりと見せてくれている。かなり様々なケースに対応できる経験を、ヒカルとスタッフは積んできているのだ。

また、「演奏形態」も振り幅が凄い。インスタライブではヒカル一人でキーボードの弾き語り。一転スタジオライブではそのままでもコンサートツアーに出掛けられるフルメンバーを取り揃えた。と思ったらフェスティバルには88risingの一員という思いもよらなかった変則的なフォーマットで歌ったし、シクレライブではその時日本に居合わせた(?)Floating Points一人だけをバックに歌った。テレビ出演は相変わらずカラオケだけど、『代は』イベントでは少人数のバンド編成でも聴かせるところを見せてくれた。一人や二人から大所帯まで、いやホントに沢山の可能性をこの2~3年間で見せてきてくれているのだ。

次にツアーをしてくるとなると、これらの「配信形態」と「演奏形態」を通じて培った経験値とノウハウをフルに活かしてくれるかもしれない。もし日本国内ツアーに留まった場合はどうやって国外に配信するのかとか、或いはその逆に世界ツアーに出て日本でライブがない場合にどんな手段で映像と音声を届けてくれるのかとか。ツアーの最中に小さい箱でシークレット・ライブを敢行するのか、或いは唐突にフェス出演して度肝を抜いてくれるのか。楽しみは尽きない。

そう考えると今最初に列挙した心配点は、悉く克服してきてくれるんじゃないかという期待感も出てくるのよ。恐らく、今までのコンサートツアーの中で最も「ハイブリッドな見せ方」をしてくれることに、なるんじゃないかな。映画館でのライブ・ビューイングとフルサイズ全世界無料生配信(今思い出してもとんでもねーな…)を敢行した2010年の『WILD LIFE』を上回るインパクトが生まれる予感です。

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昨朝は「チケット購入のスマホの機種変更」の話をしたけど、コンサートに於けるスマホの重要性は日常生活同様非常にクリティカルだ。あれもこれもスマートフォンがないと始まらない。

さっきもちらっと5年前の埼玉公演の動画を観てたんだけど(多分夕方更新分にしたんだったか?)、そうなのよね、さいたま公演あたりから、観客席の皆がスマートフォンのライトを翳す行為を始めたのよね。あの、会場が星空みたいになるやつ。ヒカルさんも何これって驚いてたな。そこでもスマホ、大活躍なのですわ。

となると、そもそもチケット購入の段階でスマホ必須で、そして恐らく次の公演も『Laughter in the Dark Tour 2018』同様スマートフォンによる録音録画撮影はOKで、更にライト点灯まで恒例になるとするとほんにひっきりなしにスマホに頼る事になるね。モバイルバッテリーは必携といえよう。

ただ、どこで揺り戻しが来るかわからない。公演の録音録画も、とりあえず前回は試験的な導入という感じで、実際初めの頃の公演では(横浜辺り)アナウンスが徹底されておらず、反対に撮影禁止の指示もあったりしたとか。次は事前の通知が必要かと思うが、それが徹底しすぎて今度は公演中にスマホを翳す人だらけになると苦情が増えてまた撮影禁止に舵を取る事になるかもしれない。ここらへんは聴衆の良識が問われてしまうわね。もっとも、宇多田ヒカル公演は誰しも経験不足なので(本数自体が少ないからね)、様々な事柄が手探りになりがちというのは仕方がない面もあるわ。

スマホライトについても同様で、それなりのタイミングで多くの人がつけるのなら感動的なのだけど、例えばそれがステージ上の照明演出を妨げるとかになってくるとかなりマズい。わかりやすい例で言えば、ラフダクの『初恋』の静寂が訪れた時にスマホライトを点けてる人が居たら大顰蹙を買うだろう。なので恐らく、スマホライトの扱いについては公式側も使用を推奨することはしないのではないか。目に余るようだとこちらもスマホライト使用禁止のルールが出来てしまうかもしれない。

一方でヒカルは、聴衆からの好意に対して素直に賛意を表す方なので、こちらとしては「ヒカルが喜んでくれるのなら」という意識がはたらいてしまう可能性も結構ある。要はバランスなのだが何万人もが一夜一時一つところに押し寄せる中でバランスを説くのはなかなかに難儀な事だわね。頭の痛い話なのです。

結局は、ライブに参加することは「一緒にコンサートを“作る”行為」に参加することなので、お家でコンサートのDVDや配信を眺めているのとは根本的に異なるのだということをどれだけ認知して貰うかに掛かっている。手間暇掛けて気をつけて面倒なことをするのに一万円以上のチケット代を払うだなんて何てお前ら酔狂なんだとライブに行かない人からしたら思う所なのではあるが、そこで酔狂上等と叫び返したくなるほどに生で観るヒカルの歌唱は凄まじい。そしてとんでもなくかわいい。あとめっちゃ細い。まぁこればっかりは体験してみてくれとしか言えないわ。自分自身の肉体ごと伝説的な音楽家のパフォーマンスに呑み込まれていく体験は一期一会以外の何ものでもないのだから。

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本日のスタッフツイート。by 菊田くん。


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連日冬っぽさが増していくばかりですね。

この時期に見たくなる
#FirstLove初恋 とともに
楽曲もぜひお楽しみくださいkt

「初恋」
erj.lnk.to/yQd1zTS


https://twitter.com/hikki_staff/status/1731515370945818745


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ソニーミュージックアドベントカレンダーとかいうの(クリスマスカウントダウンっすな)に合わせたツイートなので特に他意は無いのだろうが、ここで『初恋』をフィーチャーしてくれることにトキメキを感じずに居られない。毎度言ってるとおり、ドラマのタイトルが『First Love 初恋』なのに話題に上がる曲は『First Love』ばかりなのでこうして公式から『初恋』もどうぞとアピールしてくれることが非常に嬉しい。ぐっちょぶ菊田くん。

しかし、幾ら何でもこの差はないよなぁ…と『First Love』と『初恋』の格差に毎度嘆くのだけれど、やはりライブで『First Love』に続けて歌われた『初恋』の超絶大迫力を知ってるかどうかで、全然印象や評価が変わるんだろうな、だとしたら致し方ないなというのが今のところの感情の落としどころだ。

で、昔この流れで「コンサートで『First Love』に続いて歌われた曲」特集を組んだ気がするのだが何故だか見当たらないので、ネタが重複するのを覚悟の上で今一度そこんところの一覧を書き下したいと思う。次のようになる。



2000『Bohemian Summer 2000』:Wait & See ~リスク~
2004『ヒカルの5』:Deep River
2006『UTADA UNITED 2006』:Devil Inside
2010『In The Flesh 2010』:Can You Keep A Secret?
2010『WILD LIFE』:Flavor Of Life - Ballad Version -
2018『Laughter in the Dark Tour 2018』:初恋



とりあえず今回は約2時間のフルサイズ・コンサートに絞った。およそ二つの傾向がある。

「『First Love』を一旦のピークとした上で、そこからあらためて盛り上げていく曲」



「『First Love』から更に畳み掛けるバラード曲」

である。前者に当て嵌まるのはボヘサマの『Wait & See ~リスク~』やインフレの『Can You Keep A Secret?』で、何れもミリオンヒットの大人気曲だ。バラードでしっとり涙腺を感動させた後に身体が動き出すような。少しムードは違うけど、『First Love』で一旦ピークを迎えてそこからUTADAパートに入っていくウタユナの『Devil Inside』も前者に含めようかな。

後者に当て嵌まるのはヒカ5の『Deep River』、ワイルドライフの『Flavor Of Life - Ballad Version -』、ラフダクの『初恋』となる。何れもテンポがスロウなバラード・タイプの楽曲で、日本有数のスタンダード・ナンバーである『First Love』からあまり雰囲気もテンポも変えずに流れてくるからには相当楽曲の力に自信があるのだということができる。今のところその頂点というか最も際立った存在なのが『初恋』だ。

『Laughter in the Dark Tour 2018』でのヒカルによる『First Love』のパフォーマンスは相変わらず素晴らしく、よくもここまで殆どアルバム通りの歌唱を聴かせてくれるものだなといつも感心感動するのだが、『初恋』の化け物じみたパフォーマンスは最早人間業とは思えない大迫力で、人間て歌一本でここまで気迫を漲らせる事が出来るのかと唖然呆然とさせられたのだ。だからこそあの頂点たる長尺の静寂の間、誰一人として物音一つ立てなかった。完全に聴衆が圧倒されていた。確かにこの体験の有る無しで、『初恋』に対する評価は全く変わるだろうね。


…というくだりは多分いつかの日記に綴ってる(書いてて既視感が凄い(笑))のだが、さてここからが今の話。ではその『初恋』以降、ヒカルは『First Love』の隣に並ぶ、或いは背後から更に押し寄せるようなストレートなバラード曲を書いたか?といえば否、なのである。

最近曲である『Gold ~また逢う日まで~』は、楽曲前半こそ正統的なピアノバラードだが後半思いも寄らない展開を見せるし、アルバム『BADモード』には徹頭徹尾純粋なバラード曲、というのがない。『Find Love』&『キレイな人(Find Love)』は『Gold~』とは正反対の、前半ダンサブル後半バラードという独特の構成だし、『君に夢中』のブリブリの低音はバラードのそれではないし、『誰にも言わない』も後半のパーカッション満載のパート無くして語れないのであれも純粋なバラードとは言い難い。今思えば、だからこそ『Hikaru Utada Live Sessions from Air Studios 2022』では非常にストレートなフォーク・バラード・ソングである『About Me』が演奏されたのかもしれないなぁと思う。

本来宇多田ヒカルといえば『First Love』『Give Me A Reason』『Eternally』『FINAL DISTANCE』『SAKURAドロップス』『Deep River』『誰かの願いが叶うころ』『Be My Last』『Flavor Of Life - Ballad Version -』『桜流し』『真夏の通り雨』『初恋』『誓い』『Good Night』『残り香』『夕凪』などなどなどなど、必ずと言っていいほどバラードの名曲をアルバムに1曲は込めてきたアーティストであったが、現時点での最高傑作と誉れ高い『BADモード』にはそのような楽曲がないのだ。強いて挙げるなら『気分じゃないの(Not In The Mood)』なのかもしれないが、ここは多分判断が分かれるんじゃないかなぁ。

従って、今週末に25周年を迎えて、コンサートの発表があるか新曲の発表があるか、はたまたニューアルバムの制作を見据えるのか、いやいや結局何の告知もありませんでしたとなるのか、まだまだ全然わからないけれど、大きな流れで見たときにそろそろ「バラードの名曲」がリリースされてもいい頃合いなのかもしれないなと思ったり思わなかったり。『Gold~』がシンプルなピアノバラードだと思ってる人結構居そうで怖い(イマドキの子達がMVをワンコーラス以上チェックするとも思えないし)のだけど、こうやって今年『First Love』でSpotify年間33位という驚異的なリバイバルヒットを遂げる中、ヒカルとしては『40代はいろいろ♫』で『First Love』に“今の光”をあてつつも、さてじゃあ今の私がバラードを書くとしたらどんなものになるだろう?というテーマに、ちょっと予定外な楽曲となった『Gold~』に引き続いて取り組んできてくれるのではないかな、そしてそれが、25周年の「顔」として現れてくるのではないかな、とそんなことを考えているのでありましたとさ。今夏の『Gold~』の余韻が凄いのでまだ新曲というのは気が早い気がしなくもないのだけど、時計の針は否応なく進んでいくのでしょうね、きっと。

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さてさて、いよいよ今週末土曜日は宇多田ヒカルデビュー25周年記念日となる。…のだが、この「25」という数字を殊更強調するのは英語圏の風習であって日本語圏にとっては然程ではないかもしれない。どちらかというと「干支二回り」の24周年の方が区切りがよいかもね。英語で25年は「100年の4分の1」即ち「1/4世紀(a quarter century)」という“区切りのいい”年数と見做される為重視されている。世紀=センチュリー(100年分)という、ひとつ上の単位を使うようになったということでね。日本語だと「四半世紀」という全く論理的でないぎこちない訳語が与えられていて、如何にこれが日本語圏にとってどうでもいいかがよくわかる。本来日本語で4分の1といえば「小半」(こなから/こはん)を使うものだからね。いやまぁそれはどうでもいいのだが、ヒカルの場合日本に留まらない活動を展開しているので、英語圏での捉え方にも気を配るとなると25周年はやはり盛大に祝った方がいいよねとはなる。


で最初に何に触れようかなと思ったのだけど、思いついたのが結構細かいことでね。「携帯電話の機種変更について」だ。

5年前の『Laughter in the Dark Tour 2018』でのチケットは「顔認証電子チケット」でだった。スマートフォンで自画撮り写真を登録送信しておいて、コンサート会場ではスマホ画面上の電子チケットをピッとしながらテメーの顔面をカメラで捉えて貰って顔認証をして通過するという、未来の改札やらコンビニ決済やらマンションの入り口やらを想像させる画期的な方法だったのだ。「当日ちゃんと機能するの?」という、今にして思えば非常に的外れなこちらの懐疑的視線などものともせずスムーズ極まりない運用をみせた。余程の事がない限り、次のコンサートもこれかこれに準じた方法をとるのではないかなと思われる。

そうなってくると気になるのが、あなたの手許の、今これを読んでいるかもしれないスマートフォンの扱いについて、だ。顔認証は兎も角、スマホでのコンサート電子チケットに関してはかなり普及してきていて皆さんも利用された事があるかもしれないが、その注意書きの悉くに「携帯電話の機種変更に伴う電子チケットの取り扱いについて」が記載されている。ややこしいことを全部抜きにしていうと、

「コンサートの電子チケットに機種変更が絡むとトラブりやすい」

という話だ。まー例えば旧機種に一旦電子チケットをダウンロードしてしまい、それを下取りに出して新機種を購入したら、もう新たに新機種には電子チケットをダウンロードできませんよ、という風な、そんなトラブルが想定されている。日々電子チケットのシステムは改良を続けているのでそのうちそういうトラブルも解消されていくのだろうが、まだまだ過渡期である現況では、気をつけておくに越したことはない。よって、もし仮に今後、例えば今週末や年明け来月19日などにコンサート開催の発表などがあるとしたら、

「あらゆるコンサート手続きの前に機種変更を済ませてしまう」



「実際にコンサートが終わるまで一切機種変更をしない」

か、どちらかを早めに決断してしまった方がいい、のかも、しれないなと。そこらへんは個々の状況に応じて判断して貰いたい。

なお、後者の選択をした場合、OSのバージョン情報には注意が必要だ。仮に古めのスマホをずっと使い続けている場合、新しいアプリはその古めのスマホの古いOSのバージョンに対応していないかもしれないからだ。平たく言えば

「古いスマホで新しいアプリが動かない」

というおそれが、ある。そんな事も勘案しながら、今後の状況を楽しんでいって欲しいところなのでした。


紙チケットに戻る可能性もなくはないけど、今んとこはそんな感じで、ね。いやはや今週は、ドキドキものですなぁ。

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『いつも優しくていい子な君が
 調子悪そうにしているなんて
 いったいどうしてだ、神様
 そりゃないぜ』

12月になるとこのお馴染みの『BADモード』の冒頭が、私にはいつもと違って聞こえる。クリスマスの時季になると決まって調子を悪くする優しくていい子が居ますよね。皆さん御存知、そう、宇多田ヒカルさんですね。


恐らく、ヒカルはこの『BADモード』の冒頭を、息子とか親友とか、他の誰かに向けて書いた筈だ。だけどこちらとしては、そうやって周りの人を『絶対守りたい』と言ってくれる貴女の調子が悪くなることに対していちばん『神様そりゃないぜ』と言いたくなるのよね。

とはいえ、その12月の不調が結果的に2021年12月28日の『気分じゃないの(Not In The Mood)』の聖誕に繋がったりもしたので、悪いことばかりでもなかったりする。そこがクリエイターの、音楽家の凄いとこよね。でもやっぱり、優しいヒカルさんには元気で居て欲しくて。ついつい聴き慣れた歌詞をそんな違った風に解釈してしまうのでした。


ヒカルがこういう優しい言葉を周りの守るべき人たちに歌いかけれるようになるまでには、かなりの長い物語がある。ひとつ起点になったなと思うのが2006年の『ぼくはくま』だ。絵本も参照してうただきたいところだが、この歌のカナメ、ココロは『ママ』の一言にある。恐らく、それまでの(デビューからの約8年間で)歌詞の中で、最も正直に自分の言葉を紡げた瞬間だったのではなかろうか。その一言を言えるようになる為にずっと作詞をしてきたのかも、と思わせるほどに。実際ヒカルは発売当時『ぼくはくま』を『最高傑作かも』と評して憚らなかった。

(ここで私の個人的な歌の感想をひとつ差し挟む。格好悪いが許せ。) その『ぼくはくま』の次の年、2007年に『Beautiful World』を初めて聴いた時に抱いた私の率直な感想が「なんだかお母さんみたい」だったのよね。更にそこから半年後の『Stay Gold』で、今度は歳下男子に優しく微笑みかける歳上のお姉さんみたいな歌を聴かせてくれるようになった。そんな風にして、自身の年月の積み重ねと共に「大人の女性として」「母性を持つものとして」ヒカルが成長していけたのは、その『ぼくはくま』で素直に童心に返って『ママ』と言えたからだったと、そんな風に思う。どんな技能を身につける時でもそうだけど、ずっと目を逸らしてきた自分の弱点とか幼さとか至らない所に真正面から向き合えるようになったポイントから人はぐんぐん成長していくのよね。それが宇多田ヒカルにとっては『ぼくはくま』の『ママ』の一言だったのではないかなと。

その成長を受け継いで紡がれた歌の数々のひとつの結実点と言えたのが、そこから約四年後の2010年に発表された『嵐の女神』だった。この歌では母に対する自身の思いを切々と訴え、ストレートに『お母さんに会いたい』と歌い、しかし曲の最後で

『私を迎えにいこう お帰りなさい
 小さなベッドでおやすみ』

と歌った。それまで母親への憧憬を歌っていた、母をただただ望んでいたひとりの少女が、ここで誰かを暖かく迎え入れる方に重心を移したのだ。『ぼくはくま』がヒカルの新たな成長への起点だったとすれば、故に『嵐の女神』は変曲点とか結節点とかになるんかな。ここに至るまでに培ったお姉さんモードや母性モードを遺憾なく発揮して、まず自分自身を受け容れ許し暖かく迎え入れたのだ。以後は2017年の『あなた』に代表されるように、産んだ息子への愛を何の衒いも無く表現して見守る方の立場を揺るぎないものにしていくのだけれど、この、「まず自分自身を受け容れた」というプロセスを十何年も前に経たのだから、今に至って板につきまくってる頼もしきパイセン・モードによって歌われる『BADモード』の冒頭の歌詞を自分自身に向けてあげてもいいのになと、私なんかは思うのでありましたとさ。多分、それを実際にヒカルに言うのは成長した息子なんだろうなぁ。泣かせるぜ。(いつになるかわからない未来を妄想しながら)

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AmazonとSpotifyに続いてApple Musicでも今年の総括があった。日本国内再生回数で、『First Love』が総合33位で物凄い異彩を放ってる。32位がマカロニえんぴつの「なんでもないよ、」なのだが、思わず「なんでもあるよ!」とツッコミを入れてしまった。こんなに再生されてたのか『First Love』。ただ、ランクインしてたのは2014年のリマスターバージョン、つまり1999年にアルバムに入ってた方で、2022 Mixの方じゃなかった。まぁ来年以降サジェストも変わるかもしれないが、ひとまず今年は旧バージョンがヒットした、ということで。

しかし、Apple Musicの数字はどれくらい参考になるのかねぇ? 自分の総括をみてもなんとも言い難く…例えば「舞妓さんちのまかないさん」のサントラ再生回数、88回になってるんだけどそれって45曲入りのアルバム1枚を2回聴いたって話だろうからね(サントラだから1曲が短いのだ)…こういうのを考え始めると袋小路に迷い込むからやめておくけども。


しかしこれでますます『First Love』は「ライブで絶対歌う曲」になったな。最初っからそれはそうなんだけれども、こちらとしては折角なので『40代はいろいろ♫』の『First Love (live 2023)』のアレンジをベースにしたバージョンをナマで聴いてみたくもあったので、この状況のお陰でそれがますます叶わなくなっていきそうな雰囲気にね、なるだろうからね。

宇多田ヒカルのコンサートは初めて、或いは宇多田ヒカルがコンサートの初めて、なんて人は、まず生歌に「音源の忠実な再現」を無意識のうちに要求するものでね。いつもイヤホンで聴いてる歌声が、スマホで観てる歌い姿が、たった今目の前で響いてる動いてる!という感動がまず来る。前回の感想でいちばん多かった(?)のが「宇多田ヒカルって実在したんだ…」ってヤツ。最早ミッキーマウスやアンパンマンみたいな架空のキャラクターみたいな扱いをされていたのさ。まるでトロイア遺跡だね。(?)

そういう「目撃」の為の歌なので、余計なアレンジなどは不要。キーを下げるだなんてとんでもない!という訳だ。まぁ今はBBS/掲示板の時代じゃないから激しい議論とかは起こらないとは思うけど、新しい曲で新しいファンが入ってくるのではなく、昔の曲で新しいファンが入ってくるとなると、ちょっといつもとは違う状況にもなりかねないので、古参ファンを自認される方々は、出来ればなんとなくあたたかく見守ってあげてて欲しいなと、思ったりするのでありました。(…などと、いちばん議論をふっかけそうなヤツが供述しており…(苦笑))

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