無意識日記
宇多田光 word:i_
 



4thアルバムUBで地味に凄いと思ったのが音色の択び方だった。普通ロック&ポップスでは鮮烈な音色を使いたくなる。何より人の気を引きたいからだ。クラシックが眠いと言われるのは偏に音色にアタックが乏しく耳に訴えないから。UBの様に柔らかな音を中心にしてフックのあるキャッチーなポップスを作るのは思いの外難しいのだ。その4thを経て光は5thのタイトル曲で柔らかな音色の更にこなれた使い方を披露した。一歩間違えば曖昧でアヤフヤな音像になる所をシンプルで真っ直ぐなメロディを芯に据えキャッチーなポップスに仕上げた手腕は流石の一言。寧ろこういう所に光の"ポップモンスター"ぶりを感じるよ。

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小畑健といえば「ヒカルの5」の元ネタ漫画「ヒカルの碁」の作画者。抜群の画力が早くから注目を集めていたが、どうにも私には引っ掛かるものがあった。確かに恐ろしく巧い。が、巧過ぎたのだ。余りにも線に迷いがない為アレ程精緻に書き込んでいるのに画面全体が妙に軽く重みがない印象だった。といってもソレも昔の話で「デスノート」の頃には殆ど気にならなくなっていたが。私は制作5日のCelebrateにも似たモノをみる。確かにどの音もGJなのだが余りにも迷いなく巧い為曲が軽く感じられるのだ。漫画と音楽、異なるメディア双方から作者の"天才肌"が作品から窺えるのは興味深い。

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