村田紗耶香「授乳」読了
姉に「微妙」と言われて借りた本です。なんとなく聞いたことのある作家だったんですが、調べてみたら群像新人賞とか、野間文芸賞とか、三島由紀夫賞等、数々の文芸賞を受賞しているすごい作家なんですね。が、しかし、読んでみてどうなんだろうと…。
すごい小説を書いてやるんだ、という意気込みは伝わってきます。その意気は大いに買います。でもちょっと気負いすぎなんじゃないですかね。空回りしてる感じです。
表題作を含む三編が収録されているんですが、シチュエーションが一貫していて、自分だけの世界に閉じこもるという主人公が出てきます。外の世界から自らを遮断して内側の世界だけで生きていく女性。それが中学生だったり、女子大生だったりするわけなんですが、それはそれで迫力ある筆致でなかなか読ませるんですが、先に言ったように、なんか空回りしてる感じなんですね。
ちょっと偉そうなことを言いますが、もっともっといろんな本を読んで、いろんな世界を知って、自分の作品を練り上げていってほしいと思います。いいものは持ってます。
少し残念でした。
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