EL&P図書室3号

2001本目の記事から2.5号から3号に変更

湯川れい子氏の心の琴線に触れなくなったELP

2016-01-16 16:38:19 | 音楽誌に載ったEmerson,Lake&Palmer
湯川れい子氏の心の琴線に触れなくなったELP
ニューミュージック・マガジン 1976年5月号




以前、キース・エマーソン・ファン専用掲示板に、
湯川れい子氏が、
エマーソン、レイク&パーマーに関して、
心に響かないアーティストとして論評していたような事に触れた書き込みがありました。

これはちょっとショックであり、
湯川れい子氏が、一体、いつ、どこで、そのような事を述べたのか、
ずっと気になっていたのですが、
一昨年あたりに、それが書かれている雑誌をようやく見つける事ができました。
ちなみに入手したのはごく最近の事です。

なんと、このニューミュージック・マガジン誌上で、
述べていたわけですね。

ニューミュージック・マガジンと言えば、
鈴木慶一氏のEL&P評にまつわる話を、
2つほど、このブログで、思い出と共に取り上げているのですが、
時系列的には、
湯川れい子氏の論評が先ですから、
鈴木慶一氏が、EL&Pをブッタ切る以前の話という事になりますか。

この湯川れい子氏の論評ですが、
「私ほどEL&Pの展覧会の絵を聞いた者もいないだろう」
という感じで始まります。
とても気に入っていて、EL&Pの展覧会の絵を携えて、国内を飛び回り、
その宣伝に一役買ったぐらいであったわけですが、
この論評の時点では、EL&Pの音楽は全く心の琴線に触れなくなり、
もうターンテーブルに二度と乗せる事はないだろうという言葉で結ばれているわけです。
(最後に、それでも、生のコンサートに接する機会があれば見に行くとは言っておりますけどね。)

EL&Pの演奏技術、そのアルバム等について、とてつもなく絶賛しているのですが、
それを越えて、心に響くものが無いと、ニール・ヤングの音楽との比較から言い切っています。

以上のような事を、
「ELP四部作」の発表以前に、何のてらいもなく、述べられていた事を知る事ができました。

この論評は、あくまでも、湯川れい子氏の個人的な感覚に基づいて、
率直な意見を言っているに過ぎないので、
音楽評論家の一つの感想と言ってしまえばそれまでです。

しかし、中学生の時の私でさえ、湯川れい子氏の名前は存じておりましたので、
とりわけ洋楽愛好家の中での知名度の高さは群を抜いているはずですから、
熱烈なEL&Pファンであれば、この論評を読んでさぞかしショックを受けた事でしょう。
テクニックやアルバムそのものを誉めちぎっている分だけ、
「心の琴線に触れない」という言葉が余計に際立っている感じです。

「EL&Pは底の浅いバンドなのだ!」
と言っているようにも受け取れますね。

湯川れい子氏にとって、
EL&Pが心に刻印すべきアーティストではなかったというだけの話なのでしょうが、
彼女に言わせれば、
EL&Pの爆発的な人気が衰退したのも、
多くの洋楽ファンが彼女のように思っているからだと言う話になるでしょうね。

以上。

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