EL&P図書室3号

2001本目の記事から2.5号から3号に変更

ヤング・パーソンズ・ガイド・トゥ・プログレッシヴ・ロック 音楽之友社 1999年

2014-01-17 13:38:28 | プログレ系専門誌に載ったEmerson,Lake&Palmer
ヤング・パーソンズ・ガイド・トゥ・プログレッシヴ・ロック
音楽之友社 1999年



画像 表紙 
実は会社の机の引き出しの中に
長いこと眠っておりました


私はこの種のプログレ系のアルバムを多く取り上げた書籍(雑誌)は、
あまり積極的に買っているわけではないのですが、
書店で見つける事ができた時は、時々、購入します。

購入の目安としては、
当然、エマーソン、レイク&パーマーのアルバムが取り上げられているか、
そして、そのレビューはEL&Pのアルバムに対して好意的なものかどうかという観点から考えるという、とても単純なものです。
(今さら言うまでもない事であるが、一応)

本書の購入に関しては、
あの、「スリー・フェイツ・プロジェクト」のカラージャケットが掲載された地元の新聞を私にくださった方が、
「書店でプログレの雑誌が売っていたよ。イーエルピー(ELP)も載っていた。」
と教えてくれたのがきっかけですね。

珍しい特徴としては、
グレッグ・レイクの旧友であるロバート・フィリップのインタビューが、
掲載されている事が挙げられます。
読み返していないのですが、読んだ時の記憶によると、
ロバート・フィリップはプログレ系の企画本のインタビューには応じない方針をとっているようです。
その理由としては、自分のコメントが載る事で、その企画本を推奨していると受け止められたくもないし、権威付けに利用されるのを回避したいという考えからですね。
しかし、結果として、本書のインタビューに巻き込まれてしまっています。

EL&Pに関して語っているわけではないですが、とても、興味深いインタビューですね。

EL&PはELP四部作リリース以降、このようなプログレ誌において、
好意的な扱いをされた試しがないように私は感じていましたし、
アルバムも1点か2点取り上げられれば、載っているだけマシであるという考えで受け止めていたと思います。

本書の関しては、
EL&Pへの評価はともかくとして、
プログレ史の一翼を担ったバンドとして位置づけし、
冒頭の「プログレ的超名盤66選」の中に、
EL&Pのファーストアルバムを含めています。

また、「バイオ&アルバムガイド イギリス編」の中においては、
EL&Pというバンドの説明に見開き2頁を割き、
次の見開き頁で、アルバム9枚を取り上げて、それぞれ解説していますね。
これにナイスの少年易老学何成をプラスして計10枚。

この点は、EL&Pファンにとって、好感触といえるものがありました。

また、本誌の内容とは直接関係ありませんが、
表紙裏には、ビクターエンタテイメントの、
EL&Pのアルバムのみに関するカラー広告が掲載されています。

アルバム解説にエネルギーを投下していて、ヴィジュアル的なカラー頁が全くない書物なので、
カラー広告ではあっても、これが意外に新鮮だったりしますね。

以上。

本ブログはエマーソン、レイク&パーマーにまつわる品物、
あるいは関連づけた品物のあれこれを、私自身の思い出、感想、私的な意見、観察日記などによって綴っております。
世代を越えたEL&Pファンのちょっとしたお楽しみになれば幸いです。
ランキングに登録しています。更新の励みになりますので、
下記のバーナーをポチッとして応援してくださればとてもありがたいです。

2014年1月17日 yaplog!
にほんブログ村 音楽ブログ プログレッシブへ
にほんブログ村


鈴木慶一氏はEL&Pをどう見ているか-その2-

2013-08-26 13:13:33 | プログレ系専門誌に載ったEmerson,Lake&Palmer
鈴木慶一氏はEL&Pをどう見ているか
-その2-



画像 「THE DIG]表紙

この「THE DIG」の増刊号は、数年前に出版されたものですね。
キース&グレッグのアメリカンツアーが始まった頃でもあり、
EL&Pも特集の一つに組まれています。

このブログで取りあげる雑誌は、80年代以前のかなり古いものとか、
ブログを書いている時に新しく出版された雑誌等を紹介しています。
但し、数年前の雑誌ともなると所持している人も多いと思うので、
あまり取りあげないようにはしているのですが、
あえて、本日、取りあげようと思ったのは、
タイトルに示しましたように、鈴木慶一氏が登場しているからですね。

この雑誌に関しては、グレッグファンの知人から教えていただいたのですが、
EL&Pの70年代のツアーマネージャーをDJの「ウルフマン・ジャック」と称して、写真の紹介に載せる等、間違いも記述もあったりします。

その反面、吉松隆氏と難波弘之氏の初対談を掲載する等、プログレを愛好する音楽家の中でも、EL&Pを愛して止まない人達を掲載したりしています。

そのため、EL&P色が濃いめとも言える内容になっているとも言えますね。

その中に、鈴木慶一氏も、登場してくるわけです。

今回は、プログレ評論ではなくて、「5.1chサラウンドのプログレCDを聞く」という企画の中で、主役として登場します。
その時にチェックするプログレバンドの何枚かのCDの最後にEL&Pが出てくるわけです。

つまり、この雑誌の編集者が何歳であるかは別として、
過去において、ニューミュージックマガジン誌上で、「EL&Pをヘタ」と称した評論家に、
企画の最後でEL&Pを聞かせるという、大胆な試みが為されるわけですね。

その試みを肯定的に解釈すれば、78年の評論から、かなりの年月が経過したので、人の好みも変わっているのではないかという、いたずら心もややあったかも知れません。

否定的に解釈するとした場合、
5.1chサラウンドCDにおける音の具合をチェックしてもらうという悪意のない企画であるにせよ、
EL&Pに一切、感じるものを持たなかった評論家に、(ニューミュージックマガジンの論考による)、EL&Pを聞かせようとしているわけです。
編集者が、過去の評論を知っているのであれば、最初から良い回答があまり望めない評論家をあえて選抜した事になるでしょう。
反面、鈴木慶一氏の過去の評論を全く知らずに、選抜したのであれば、事故のようなものですね。

鈴木慶一氏は、この企画対談の中で、
恐怖の頭脳改革のDVDAに関して、とても客観的な意見を述べると同時に、

「僕はEL&Pは積極的なファンではないけど…」

と、締めくくっています。
この言葉の使い方は、78年のニューミュージックマガジン誌上での評論に比して、あまりにも老獪であると思うわけです。

普通に読み流すと「別にどうって事のない言い方」であり、「EL&Pの音楽が好みではないのだな」程度に受け止める事になるのだと思いますが、
過去の評論と比べると、あえて積極的に敵をつくらない言い回しだと思います。

この雑誌は、78年のニューミュージックマガジン誌上の鈴木慶一氏の過去の論考が頭にこびり付いて離れないEL&Pファンには、
EL&Pシンパと、そうでない方の両方を取りあげている事が一目瞭然です。
全体として「EL&Pべた褒め」にならない誌面に仕上がったという事になるわけですが。

鈴木慶一氏に関しては、78年のニューミュージックマガジン誌上でのEL&P以外の論考に関しては、共感を覚える部分もありましたし、
今、読み返してみると、音楽評論家としての先見の明が、とてもさえている記述もあり、それに関してはいたく感心している次第です。

以上。

本ブログはエマーソン、レイク&パーマーにまつわる品物、
あるいは関連づけた品物のあれこれを、私自身の思い出、感想、私的な意見、観察日記などによって綴っております。
世代を越えたEL&Pファンのちょっとしたお楽しみになれば幸いです。
ランキングに登録しています。更新の励みになりますので、
下記のバーナーをポチッとして応援してくださればとてもありがたいです。

2013年8月26日 yaplog!

にほんブログ村


MARQUEE 023 ユウロ・ロック集成 1987

2012-08-27 17:43:44 | プログレ系専門誌に載ったEmerson,Lake&Palmer
MARQUEE 023
ユウロ・ロック集成 1987



表紙カバー
厚みのある重たい本です。当時で3000円


一昨日から何故かこの書籍を取り上げようと思っていました。

草加市居住の頃、休みの日に、新宿の紀伊国屋書店でたまたま見つけたものですね。

先日、発売前のプログレムック本を取り上げたわけですが、
私の場合、この「ユーロ・ロック集成」を手にするまで、プログレエンサイクロペディアのような書籍に遭遇した事がありませんでした。

もっとも、それ以前にこのような書籍が存在していたかどうかも、はっきりとは解らないのですけどね。

今みたいにネット上で、プログレファンの一個人がホームページを作成したり、ブログを書いたりする時代ではありませんでしたので、
聞いたことのないプログレの音楽にチャレンジする時の一つの指標として、この書籍はとても意味を持っていたと思いますね。

EL&Pファンとしては、EL&Pがどのような扱いを受けているのかが、最も気になるわけですね。

国別に主なプログレミュージシャンが白黒写真入りで紹介され、
その国における主立ったプログレアルバムが紹介されているわけです。

EL&Pは英国のプログレバンドの中ではトップに紹介されているわけですが、紹介の順番に特に意味はないように思いました。

ただ、EL&Pをどのようなバンドとして位置づけするかに関しては、
とても好意的だと思いましたし、
ファンとしても、それ以外にはないのではないかという記述が見られましたね。

EMERSON LAKE & PALMERの説明から一部を抜き書きしてみます。

「70年代を疾走したELPの軌跡は、ロック史上でも重要である。特にプログレッシヴロックを定着させた功績は大きい。地味なアーティストが多い中で、その存在を広く世界に向けて、最も強烈にアピールしたのは、まさにELPであった。彼らに触発された人々は相当な数に及ぶであろう。」

EL&Pの音楽自体に関しては、いろいろな方々がいろいろな事を言っているわけですが、
ユウロ・ロック集成に記された彼らに対するこの表現が的を射たものである事は、確かであると思います。

以上。

本ブログはエマーソン、レイク&パーマーに関連した品物を思い出、感想、気ままな感想と共に綴っております。
EL&Pファンのちょっとした楽しみになれば幸いです。

クイック応援、よろしくネ。

2012年8月27日 yaplog!

にほんブログ村


「THREE FATES PROJECT」の発売を前にして

2012-08-25 15:11:36 | プログレ系専門誌に載ったEmerson,Lake&Palmer
「THREE FATES PROJECT」の発売を前にして


画像① ジャケット ネット上より拝借

「THREE FATES PROJECT」の発売及び収録曲に関してはいろいろなところで、囁かれていると思うのでそれに関連した話をしてみたいと思います。

以前、このブログで紹介した「永野護」という漫画家の方がいらっしゃいます。

今度、角川から発刊されるプログレムック本があるのですが、表紙は永野氏のキャラクターが使用されているのが解ります。


画像② 表紙 ネット上より拝借

永野氏がロックそのものに関しても詳しい方であることは、永野氏のムック本等を読むと解るのですが、その中でもプログレッシヴロックを重視しているような傾向性が、作品に登場する固有名詞に見受けられます。
それについては永野護に関するウィキを読むと、ある程度掴む事ができます。

今回、永野護氏が、プログレッシヴロックの専門誌に登場するきっかけとなった最大の理由は、
キース・エマーソンの「THREE FATES PROJECT」のリリースが大きいと思いますね。

ビクターエンタティメントのキース・エマーソンのソロ情報を読むと、

「THE THREE FATES 」がEL&Pのファーストアルバムに収録されている邦題「運命の三人の女神」になるわけですが、
以前、このブログで触れたように、
永野氏はその代表作、「ファイブスター物語」(映画化もされています。)において、
物語を司る三人の女性キャラクターを登場させています。
それが、

運命の三人の女神である

ラキシス
クローソー
アトロポス

の名前を持っているわけですね。

ただ、永野護氏の作品とエマーソン、レイク&パーマーの両作品を知っていないとこのプログレムック本への橋渡しはできなかった事でしょう。

キースの今回のプロジェクトアルバムのタイトルが、
「THREE FATES PROJECT」になった事で、このムック本の企画者は、
その「THREE FATES 」の女神を主軸に据えた作品を描いている永野護氏を登場させる絶妙の機会と踏んだのではないでしょうか。

こちらのムック本は、9月に発売がのびたようなので、
「THREE FATES PROJECT」の後から出てくる事になるのだと思います。

EL&Pに関わる記事がてんこもりなら、このブログでまた紹介する事もあるかも知れません。

それにしても、ウニオンさんが、この時点で、まだ「THREE FATES PROJECT」の予約受付をしていないのが気になりますね。(笑)

以上。

本ブログはエマーソン、レイク&パーマーの作品に関連したあれこれを思い出、感想、気ままな意見等で綴っております。
EL&Pファンのちょっとした楽しみになれば幸いです。
クイック応援よろしくお願いします。

2012年8月25日 yaplog!

にほんブログ村


UKプログレッシヴ・ロックの70年代 VOLUME.2 97年発刊

2012-03-21 12:01:29 | プログレ系専門誌に載ったEmerson,Lake&Palmer
UKプログレッシヴ・ロックの70年代 VOLUME.2 97年発刊



画像① 表紙カバー  と 帯


画像② 裏表紙カバー と 帯

vol.1は紹介済みなので、その続きという事になります。

グレッグ・レイクとカール・パーマーのインタビューが記載されています。

今回、取り上げるにあたって、2人のインタビューを再度読み返す時間を取る事ができました。

時を経て読み返してみると、
ボーッとしながら読んでいた当時とは、また違った感想が出てくるから不思議です。

良書は熟読とか精読をしてこそ、体に身に付くという話もあるようですが、
それは優れたバンドに所属していたミュージシャンのインタビューを読む事にも言える事ではないかと思いましたね。
年月を経て読み返す事で、そのバンドの何たるかを理解できる事もあるのではないかと感じました。

まず、グレック・レイクですが、
自分の特質をよく理解しており、EL&Pのアルバムを成功に導くために、アルバムのバランスというのを考えながら作業をしている人である事が伝わってきました。
音楽的なイニシアチブに関しては、実際はキースが握っていたと言う話をキースのインタビューで読んだように思います。
それから年月が経過してからのキースのインタビューを読むと、「グレッグが形のないものを形にしてくれた。」と言うような言い方もしています。
この解釈の仕方が今の段階では、最も妥当であるのかも知れません。
グレッグは攻撃的なサウンドだけでは、多くのリスナーの心を掴む事はできないと考えており、叙情性とのバランスによって多くの共感を得る事ができると捉えているようです。
それはグレッグなりの「宮殿」の分析を踏まえた上での考えかも知れません。
と同時にアーティストというものが、何かを生み出す時というのは、
その場の組み合わせにおいて湧いてくる事であり、決して、理詰めによって発生するものではないとも言っています。
その意味で、アーティストのスタイルを大切にしつつ、なおかつ、作品として受け入れられるもの制作していくという観点を合わせ持っています。
芸術家でもあり、ビジネスマンでもあるという印象を持ちました。
確かに結果だけを見てみると、グレッグのプロデュースしたEL&Pのアルバムのほとんどは、全てゴールドディスク以上を獲得しています。
あのラブ・ビーチですら、どこかのサイトで見た時は、ゴールドディスクでしたからね。
(年月がかかったとは思いますが)
キースも、ソロ活動になってからは、
「フィーチャリング・マーク・ボニーラ」以外のアルバムはほとんど売れていませんし、
リスナーが求めているキースの音を引き出して、ある程度売れるような形にする事ができるのにふさわしいのは、グレッグ・レイクなのかも知れませんね。
書籍「キース・エマーソン インタビューズ」にグレッグがよせたメッセージを読むと、キースをベートーヴェンと比肩して評価しているのですから、
グレッグも演奏者としてキースをライバル視しつつも、キースファンという事も言えるのではないでしょうか。

あと、本ブログでも、EL&Pは70年代に解散したという言い方はしていませんが、
それは、このグレッグのインタビューにおける発言を基調としています。
「EL&Pは活動を休止したけれども、解散をした事は一度もない。」との事。

このインタビューの後の90年代の終わり頃に、「グレッグがソロキャリアを積むためにEL&Pを脱退した」とのニュースが流れましたが、
脱退であれば、キースとカールが脱退しない限りは、EL&Pは解散した事にはならないと言えますかね。

そう考えると解散はしていないと。

現時点では、解散はしていないけど、バンドとしての利益を追求するために、新しいアルバムを制作したり、ツアーをしたりする時代は終わったと見るべきかも知れませんね。


次にカール・パーマーですが、

彼のドラム修行僧的な一面がかいまみえるインタビューですね。
面白いのは、彼はキースやグレッグと違って、
ミュージシャン以外の仕事をした事がないので、
常にドラムを叩いていないと調子が悪いと自己分析しているところです。
ある意味、人生において遠回りをしなかった男なわけです。
エイジアというバンドに所属する縁があったのも、彼の日頃の精進の賜かも知れません。
成功へのご縁があるわけです。
私などは、ただのEL&P好きの観点から、エイジアについては可もなく不可もなしみたいな感じでおりますが、
楽器を演奏する数多のミュージシャンのいる中で、たとえ一年であったにせよ、
米国における最大のセールスを記録するアルバム制作のメンバーであるという事は、
奇跡みたいなものでしょう。
これは本当に凄い事ですよ。
カールは、常にドラムで精進し、ドラムを叩く事で、周囲からの評価を頂戴している事を自覚している。
そのため、ドラムの技術を常に向上させたいと思って、勉強しているわけです。
カールがEL&Pの様々な音源にこだわってリリースしたくなるのも、
その辺りに理由があると改めて思った次第です。

2人からこのような内容を聞き出す事ができたのは、
インタビューの仕方が良いのだと思います。

プログレ専門誌のインタビューの姿勢は、ミュージシャンに対する愛情もつまっているので、ミュージシャンとしても多くを語りたくなるのかも知れません。

EL&Pというバンドの何たるかがそれぞれのメンバーの視点から見えて来ますね。

本ブログは、EL&Pを次の世代に伝えていく一助になればと思い、
田舎の会社員ができる事として地道なブログを書いています。
クイック応援よろしくお願いいたします。

2012年3月21日 yaplog!
にほんブログ村 音楽ブログ プログレッシブへ
にほんブログ村


ステレンジデイズ №28 2001年12月号

2012-01-30 18:11:54 | プログレ系専門誌に載ったEmerson,Lake&Palmer
ステレンジデイズ №28 2001年12月号


画像 左は表紙と同じデザインの付録の冊子、
表紙の黒い部分の顔は心霊写真ではありません。


2001年に出版された雑誌なので、比較的新しいものになります。

とは言え、今年は2012年、早くも10年の年月が経過しています。

キース・エマーソンのインタビューが収録されています。

これは、先週、図書室にアップしたマンティコアヴォルツがリリースされた事に関するインタビューで、
内容的にはマンティコアヴォルツのリーフレットに収録されているキースのインタビューと同じ内容のものもあります。

特筆すべき事項は何かと言いますと、

97年のツアーの後に、EL&Pのバンドとして、アルバムを作る計画があったという事ですね。
ただ、アルバム制作の条件として、グレッグがプロデュースしない事を、キースとカールが主張したわけです。
一方のグレッグは自分がプロデュースをしなくてはならない事に固執をしていたようです。

ここまでは、何か別の雑誌にも載っていた情報なのですが、

このストレンジデイズのインタビューによると、

1.キースがこの新しいアルバムのために30分の長尺曲をつくった。
2.それをカールに聞いてもらったら、「こんな曲がやりたかったんだ!」と讃辞を得た。
3.グレッグにその曲を送った。
同時に、「どうしても、プロデュースをしたいなら、何か一曲書いて、それを送ってくれ!」と書き添えた。
4.しかし、グレッグからは何の音沙汰もなかった。

グレッグとしては、90年代以降の他者にプロデュースさせたアルバムが、セールス的にはすべて不発に終わった事もあり、
(お金も当然支払っているわけですし。)
自分が手がけた方が、まだマシかも知れないと思ったのかも知れないし。

実際、「自分がプロデュースしたEL&Pのアルバムはすべてヒットしている。」と何かのインタビューで読んだような気もします。

以上のような流れが過去にあったわけですが、
年月を重ねると当事者の自己主張も丸くなっていくのか、
2010年には、キース&グレッグのUSAツアーは行われたわけですね。

会場の事情や健康上の理由で、キャンセルがあった会場を除き、
無事に終えたみたいですね。

しかし、皆様ご存知の通り、
ハイヴォルテージの後に、
キースが手術を必要とする病が見つかり、
キース&グレッグの来日は中止となりました。

上述のキースの作った30分の長尺曲、
この曲が日の目を見る日が来るとよいですね。

この雑誌ですが、
写真のように、ピンク・フロイドが好きな人はオールカラーの小冊子の付録もついています。
EL&Pに関しては、キースのインタビューとマンティコアヴォルツの紹介以外は特に載っていません。
インタビューの肝心な部分に関しては、本ブログに概要を記しましたので、
かなり安い価格の中古雑誌を見つけた時に入手するぐらいでよいかなと思います。

高校時代、「週間FM」にピンク・フロイドとEL&Pがわずかなカラーページで掲載された事があります。
ラブビーチ以降であったかも知れません。
内容は両者を比較して、売れ行きの凋落ぶりから、ピンク・フロイドに軍配を上げるという単純明快なものでした。
高校生のEL&Pファンが、読んでいて、面白いはずもない。(笑)

ピンク・フロイドのベストアルバムを表紙に据えて、
冊子までついているストレンジデイズ№28で、
エマーソン、レイク&パーマーが、意見の相違で足踏みして、
アルバムのリリースができない状況は、その時の記事を思い起こさせてくれます。

2012年1月30日 yaplog!



EURO ROCK PRESS November 2005 vol.27

2012-01-26 13:31:20 | プログレ系専門誌に載ったEmerson,Lake&Palmer
EURO ROCK PRESS November 2005 vol.27
マーキー・インコンポレイティド発行



2005年にキース・エマーソンバンドが来日しました。

表紙をめくるとその時の様子のカラーグラビアが登場します。

2頁目からは当時のキースのカラー写真を含めた、
キース・エマーソンへのインタビュー。

まだ、この時点で「アット・ザ・ムービーズ」の国内盤が出ていなかったのですが、
輸入盤を、これまでキースが担当したサントラのジャケットと共にカラーで紹介。
カラー記事のキースコーナーは4頁で終了します。

インタビュー内容はキース・エマーソンの映画音楽に関する事に重きが置かれています。

キースが好きな映画音楽家は、

エルマー・バーンスタイン、
エンニオ・モリコーネ、
ヘンリー・マンシーニ、
ハンス・ジマー、
ジョン・ウィリアムス、

おそらく他にもいるのでしょうが、キースがこの時に思いついたのは、上記の作曲家なのでしょう。

これらの作曲家についての、詳しい訳注がついています。
「ピーター・ガン」はヘンリー・マンシーニの作品等、細かい記述が嬉しいです。

あと、キースのホームページ等で、アメリカのアニメ番組のサントラ「IRON MAN」を担当している記述も見られますが、この記事を書いた人も未聴との事。
カラーのジャケット写真も載っていますが、私も未だこの雑誌でしか見た事がありません。
ネットムービーで見て、キースらしい音に辿りつく事もできるようなので、
私もチャレンジしましたが、成功はしていませんね。

ナイトホークスのプロデューサーとシルベスター・スタローンに一度会って、
「ヴァンゲリスのような音にしないでくれ」と言われた事も、この雑誌で初めて知りました。

取り上げられている頁数は少ないですが、キースファンにとっては、貴重な情報が濃縮されている雑誌です。

書籍扱いなので、在庫があれば、注文したら届くと思います。
という事で、検索したみましたら、まだ在庫はあるようですが、
税込み2,000円は決して安くはないですね。

2012年1月26日 yaplog!


UKプログレッシヴ・ロックの70年代

2012-01-10 23:42:09 | プログレ系専門誌に載ったEmerson,Lake&Palmer
UKプログレッシヴ・ロックの70年代
マーキー 1996年6月 190頁 26cm


画像 表紙カバーと帯

96年に出版された比較的、新しめの書籍です。

この書籍が出版されてから、
足かけ16年も経過しているのですから、
月日の経つのは本当に早いものであると思わざるを得ません。

90年代の書籍とはいえ、既に絶版になっています。

内容は、プログレ界5大バンドの重鎮へのインタビュー集です。
作品の解説、音楽評論家の文章もありますが、
いずれも好意的な論評が為されていますね。
市川哲史さんの論調は異色ですが、
それも、プログレミュージシャンへの愛に裏打ちされたものであると受け止めています。
ところどころにミュージシャンの写真があったり、
カラーでのディスコグラフィーもあったりして、
読む要素だけではなく、見せる要素も備えていますね。

これはvol.2まで出版されておりますが、
2点セットで揃えると、

キース・エマーソン、
グレッグ・レイク、
カール・パーマーの

それぞれのインタビューを見る事ができるという点において、
EL&Pファンにとっては、とても有意義な書籍であると思います。
私には初耳の話もところどころにありましたので、
EL&Pの裏事情を知る意味においても、興味深い内容でした。
キースのインタビューは、最初の巻に、
グレッグとカールへのインタビューは、vol.2に収録されています。
特にキースのピンク・フロイド評が面白い。

他のプログレバンドに関しては、メンバー全員のインタビューを揃える事自体が、難しいと思われますが、
EL&Pはちょうど来日等もあったことと、
バンドの構成員が3名である事も手伝って、
バンドのメンバー全員のインタビューが網羅できたわけです。

本書は古本等で、今のところ定価より安く入手できますね。

2012年1月10日 yaplog!


プログレッシヴロック / シンコーミュージック・ムック

2011-11-24 10:39:06 | プログレ系専門誌に載ったEmerson,Lake&Palmer
プログレッシヴロック / シンコーミュージック・ムック
シンコーミュージック・エンタテイメント

2006年10月発刊(絶版) 173頁 ¥2100



このムックは、プログレッシヴロックの解説ムック等よりは、価値のある一品です。

特にエマーソン、レイク&パーマーのファンにとっては必携の一品。

○ 表紙がキース・エマーソン。
○ EL&P好き青池保子先生のインタビュー。
(最近のソロ作品を聞いているかは解りかねます)
○ EL&Pメンバーの若い時のカラーグラビア。
○ エイジアで来日したグレッグ・レイクのカラーグラビア
(来日時、ゴールドディスクをプレゼントされた時のエイジアのメンバーの白黒写真も記事の中にあります。
自分が参加していないアルバムのゴールドディスクまで受け取る事になったグレッグ、
ちょっとかわいそうですね。)
○ 初のソロアルバム発表時のグレッグへのインタビュー。

プログレミュージシャンへのインタビューが内容のほとんどを占めており、
それは過去のミュージックライフ等からの転載になります。
過去のミュージックライフを所持されているプログレファンは、あえて求める必要がないムック本と言えますね。

書棚に他の書籍と一緒に背表紙が見えるように陳列していました。
しかし、昨日、手に取ってみたら、既に劣化の兆しが。

雑誌を美品のまま管理するには、封筒等に入れたまましまっておくしかないみたいです。

2011年11月24日 yaplog!


marquee(マーキー)043

2011-11-17 10:43:44 | プログレ系専門誌に載ったEmerson,Lake&Palmer
marquee(マーキー)043



これはリアルタイムで購入したわけではなくて、
たまたまオークションで見つけたのです。

この号が出た頃は、この雑誌は都市部でしかまだ販売されていなかったように思います。

ユーロ・ロック・プレスが創刊されるまでは、
93年以降の一時期、地元の書店に注文して、定期購読をしておりました。

その時は、雑誌ではなく書籍扱いの部類であったと思います。

マーキーは、ユーロ・ロック・プレス創刊の数年前くらいから、
プログレ路線から段々と離れていったので、定期購読を中止しました。

本誌ですが、
内容は、ブラック・ムーンリリース時のEL&Pへのインタビューが、
カラーグラビア付きで載っていますね。

表紙のグレッグは髪が短いので、まる顔が強調されておりますが、
体の方は、2010年のハイボルテージの映像を見た時よりは、
かなりスリムですね。

キースはブラック・ムーンのプロモ映像の時と同じ上着を着用しています。

メンバーそれぞれの表情はともかくとして、
90年代以降、彼らが3人揃って、頭のてっぺんから足の先まで写っている画像は、

「EL&Pここにあり!」

って感じがして、なんか良いよね。

2011年11月17日 yaplog!