温泉研究家の野口冬人さんお勧めの、伊豆下田・観音温泉にお邪魔した。施設内には野口さんの蔵書が寄贈された資料室があり、ブルーガイドの古い旅行書も寄贈させてもらっている。
ブルーガイドブックスの昭和36年の創刊ラインナップも揃っており、当時はまだ山歩きガイドの方が観光ガイドよりも多く、国内旅行の黎明期のガイド書だけに丁寧かつ読み応えある文なのがいい。温故知新、いまの旅行情報発信へのヒントもありそうだ。
野口さん推しなだけに温泉も素晴らしく、強アルカリの柔らかな湯は肌に染み入り体がほどけてゆく。本の出版記念に一緒に泊まりに行こうと誘われていたが叶わず、先生を偲びつつひとり、しみじみ湯に浸ってみる。