ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

見込み治療効果(昨日の続き)・麻薬

2006-01-18 21:21:53 | Weblog
 昨夜帰宅させた方は今日来院。心配していたが、その後軽快してきていたのです。
 昨日は確定診断が出来なくて、インフルエンザでも普通の細菌でもいいように、タミフルと抗生剤の両方を投与という、節操のない治療をしました。
 入院観察も出来ず、診断確定も出来ず、患者さんの体力にも不安があって、見込み治療、発進でやって行くには“節操”にかまってられなくなったのです。
 この節操のない投薬は研修医にも見せました。どう受けて、どう考えたかな。
 今日来たときの心証からは、インフルエンザを第一に考えたい経過の感じでした。
 その方はインフルエンザワクチンはうったのです。
 この方のように、この冬はワクチンをしても発病する方がちらほらいます。
 しかし、タミフルは昨年よりも効く感じ。
 当院でも、先週一週間で70名余が確認されており、ぼちぼちホントに流行にさしかかってきていそう。

 先日、某呼吸器疾患で通院中の方が腰痛を訴えられたのです。
「近医の整形外科の先生から痛み止めをもらっているのですが痛い」と言う。
「何、もらってるの?」と効くと「ボルタレン(強い普通の鎮痛剤)坐薬」。
「それでは、モルヒネを出しましょう」と言うと、患者さんはその名にビビル。
 でも“モルヒネ(麻薬)”を少量処方しました。
 その方が今日来られました。
「どっちが効いた?」と効くと「モルヒネ」と答えられました。
 ボルタレンは連用すると大概胃がやられる。モルヒネは便秘にはなっても胃はやられません。
 対象患者さんを選べば、日本でも“癌の痛み”以外にも、もっと“モルヒネ”を使ってもいい、使うべきと考えます。
 大事なことは“麻薬”か否かではなく、“痛み”を取ること。
 まあ、私の意見は少数派ですけどね。
(この患者さんは、その後整形外科に行って、やはり普通の鎮痛剤を処方されてきました。)
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