ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

2月1日、インフルエンザ院内感染。

2006-02-01 21:42:56 | Weblog
 やはり、1月は早かった。正月休みが終わって、ぼーっと慣れて行くと、月末。
 社会面はニュース色々の如くで、勤務先はインフルエンザがはやり出すと、あっという間に病床の空きが乏しくなった。
 数日前、スタッフからインフルエンザ患者が5人以上いると言われた。
 原則、インフルエンザ患者は入院させない。他の入院患者に移す可能性と、自然に治ることが多いから、また、タミフルもよく効くから。
 調べると、インフルエンザで具合がうんと悪くなった方が一人、後はどうも入院時によく分からなかった方と、別の病気で入院し、明らかに入院後数日してからインフルエンザになった方、これが最多。
 即ち、入院数日以後の発症で、“院内感染”であることは明らか。ただ、どこからもらったかは不明。面会者か医療スタッフかは判別不能。しかし、いずれかしかない。
 このように通常の注意では、入院患者さんに結構移ってしまうのです。
 現実には、通常以上の隔離的対処は不可能。
 これを見ると、もし、この中の一人が“新型インフルエンザ”で通常型と同程度の感染力だったら、今回と同程度の院内感染を起こしうるという見本。
 まあ、日本中の同程度の病院でも、同じ程度のことが予想されるということだろう。現時点では、入院全ベッド数の2%余りのインフルエンザ患者がいる。
 日本全国だとかなりの数のはず。
 更に新型だと、微々るスタッフの心中にパニックが起きそう。
 これをイメージしながら、新型への対策は練れるかな。
 医療スタッフは、接する場合の診療態度をもう一度見直す必要がありそう。
 具体的には、患者さんに触れた手で、あっちさわりこっちさわり、また患者さんに触れて、診療後に手を洗うといったやり方を変える意識と実践。
 でないと最後の手洗いはただの儀式で、その前に病原体を撒きまくっている自分を忘れてしまったいる。
 やはり、インフルエンザ院内感染犯人は医療スタッフの可能性が高い。
 患者さん曰く「病院に行って、風邪をもらってきた」という。これは正しい。
 でも、これら以外の院内感染は訴えられたりしているのに、風邪やインフルエンザの院内感染に対してはそのような記憶はない。

 明日は研修医と外来をし、また鎖骨下静脈穿刺をやる予定。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ヒューザー自治体提訴 | トップ | タミフル効かない »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事