ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

秋葉原事件、AEDと心臓マッサージ。

2008-06-18 23:05:28 | Weblog
 あの秋葉原殺傷事件での救急処置、大量出血被害者に対してはどうすべきか。
 「自動体外式除細動器(AED)が足りない」。救急隊員の叫び声。
 心停止時にAEDは無力。AEDは心臓が動いているかどうかの判別には役立つだろう。心房細動などからはリズムを正常に戻せるかもしれない。

 心臓マッサージをして脳血流を保とうとする。出血が止まってなければ、脳にも行くだろうが、出血部位からも更に出血というジレンマ。
 単純に考えれば、切れて大出血なら、脳へ血流を押し込むより、傷の方が心臓からの距離も近く、抵抗が少なそうでもっと押し出しそう。
 今日の朝刊の某救急診療科医師「・・・心停止していたら、さらに出血するとしても心臓マッサージしかない。血液を脳に回さなければならないからだ。・・・」
 でも、心臓マッサージにより「失血死させる」リスクはどう?

 重度の外傷・大出血を追っている兵士に大量輸液や緊急輸血、無謀な心マッサージを施してはいけない、「ダメージコントロール」処置がという米軍の話もあるし、
 一人が出血部位を強く圧迫止血、もう一人がそっと心臓マッサージをして、出来るだけ早く救急施設へ送り、外科的止血へと移行する。
 どの程度の心臓マッサージか、まあ、血圧が80位あればという位と考えられるけど、その手加減は「死なない」レベル、難しそう。

 外来は予約でまあ、順調な一日だった。
 使い回し採血器具は1回使用後、2回目には針がでないものを使うことになった。

※ 安全の大義名分で『医療廃棄物は増える』。
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