ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

失敗作の魅力

2021年07月03日 | 精神障害

 今日、明日と、同居人は休日出勤を命じられ、私は独りで過ごすことになりました。
 大雨のせいもあり、自宅に閉じこもっていましたが、夕方、精神科の予約をしていたので、やむを得ず、出かけました。
 幸い、雨はあがっていました。

 月に一度の精神科。

 もう寛解にいたって10年くらい経ちますが、再発予防のために通っています。
 したがって診察と言っても世間話をしに行くようなもの。
 最近調子が良いということで、少し、減薬となりました。

 明日も千葉県は大雨の予報。
 久しぶりにホラー映画のDVDを、2本借りました。

 明日はそれを観る予定。
 実に久しぶりです。

 ブログで過去の履歴を調べたら、1月に「パラサイト 半地下の家族」を観て以来。

 あんなに好きだったホラーやサスペンス。
 半年も観ていなかったのですね。

 小説も最近は読まなくなりました。
 だんだん色々なことが面倒くさくなるようです。

 そう考えてみると、90歳を超えてなお、病床にありながら遺作となった「蛇の歌」を書き続けた石川淳は大したものですね。
 未完のまま、作者は逝ってしまいましたが、未完ながら、刊行されています。

 年老いてなお衰えを知らぬ精神は、どこから来るのでしょうね。

 石川淳と言えば、卒論で取り上げたいと指導教授に相談したところ、難解なので指導できない、と言われてしまいました。
 石川淳の作家論を仕上げようと思っていたのですが、断念して、三島由紀夫の失敗作と言われる「鏡子の家」を取り上げて、作品論にしました。

 それはそれで面白い作業であったように記憶しています。

 先行研究も少なくて、あんまり調べることもなく、気楽に勝手なことが書けました。

 グレアム・グリーンと比較したりして、指導教授から見れば、ふざけきった、読むに堪えない卒業論文だったのではないかと、汗顔の至りです。 

 私は失敗作といわれる作品を好む傾向があります。
 失敗作は、代表作よりも作者の特徴が顕著に現れるように思うからです。

 世に失敗作の烙印を押された作品ばかりを集めて、その論文を併せて掲載したら面白い物が出来るのではないかと空想しては、独り、悦に入っています


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