暑さ寒さも彼岸まで、と申します。
その言葉どおり、めっきり涼しくなりました。
明日の首都圏は23度前後というから驚きです。
お彼岸という風習は、インドや中国には存在せず、もっぱら日本独自の習慣だそうです。
ということはつまり、現在仏教行事として行われてはいますが、日本古来の土俗的な風習であったと思われます。
昼の時間と夜の時間が同じになる春分の日と秋分の日、あの世とこの世のゲートが開いて、亡き祖先をお迎えするというわけです。
とは言っても、私は亡き父や、その他の祖霊と出会ったことはありません。
あくまで気持ちの問題。
祖霊信仰をよくするわが国の人々の祈りが、お彼岸を生んだものと思われます。
見えないけれどもいるんだよ、ということでしょうか。
それは怖ろしいことではなく、むしろ祖霊を家族として迎え、一時の歓談の末、あの世に送り返す、心温まる行事ということでしょうね。
私は明日、約1年前に亡くなった義父をお迎えに、墓参りをするつもりです。
もちろん、目には見えず、声を聴くこともありません。
ただ現在を生きている私たちが、そうであったら良い、という思いを込めて、墓参りに臨むわけです。
私もまた、義理でしかない息子である私に優しくせっしてくれた義父との再会を祝して一杯やろうと思っています。