いじめ自殺が後を絶ちません。
誠に痛ましいかぎりです。
昔から子ども同士のいじめは存在しましたが、いじめを苦に自殺するということは、ここ20年ばかりの間に顕著になったように思います。
じつは私には前科があります。
小学校四年生の頃級友をいじめ、学校で問題になったことがあるからです。
もちろん、私がいじめた子は自殺にまでは至りませんでしたが、さぞかし心に傷を負ったことだろうと、反省しきりです。
しかも学校はいじめと自殺の因果関係が定かではないとか、いじめそのものが無かったとか、逃げの一手です。
このような学校の態度が、いじめを助長しているものと推測します。
それにしても小学生や中学生の子どもが、自ら命を絶つほど精神的に追い詰められるというのは異常事態です。
自殺願望を持つ者はたくさんいますが、それを実行に移す者はそう多くはないのではないでしょうか。
人間やっぱり死ぬのは怖いし、最後の一線を超えるには極端なうつ状態などの、病的な精神状態になっていなければなかなか実行できるものではありません。
それを易々と越えていく子どもたちの精神状態を思う時、切ないほどに心が痛みます。
この問題、なかなか特効薬がみつかりません。
いじめは陰湿に、ばれないように行われるのが一般的で、教員や親も子どもがそこまで追い詰められているとは夢にも思わないのでしょう。
いじめは卑劣な行為であり、人として許されない恥ずべきことだということを徹底的に教えこむとともに、いじめを疑われる事案が発覚した場合には、いじめた側を停学にするとか、あるいはいじめられた子どもに無理に登校させないようにするとか、物理的にいじめができないような環境を作り上げることが効果的です。
いじめた子どもを強制的に転校させられるような制度を作ることも良いでしょう。
教育による根本解決と、対症療法的な対策の双方が求められると思います。
そして私は、30数年前の悪行を思い出し、自己嫌悪に浸るのです。
今日は朝から冷たい雨が降っています。
なんとなく、気分が沈みます。
うつ病患者には雨が降ると布団から出られない、という人がけっこういます。
私はそこまでひどくはありませんが、冷たい雨はやっぱり苦手ですねぇ。
倦みはてし わが身つつみて 降るものか 濡れゆく屋根の 秋雨の音
めづらしく こころ晴れつつ ながめ入る けふ秋雨の かなしくもあるか
いずれも私が敬愛する若山牧水の和歌です。
これらの歌にも憂愁の色が濃くにじみ出ています。
今年の秋は土日出勤が多く、休日の街歩きがなかなかできません。
秋が終わると冬になり、街歩きには適さない気候になってしまいます。
そうなる前に、千葉県内や都内の色々な街を歩き回りたいですねぇ。
私の軟弱な漂泊への思いは、その程度でも満足できるのです。
若山牧水歌集 (岩波文庫) | |
伊藤 一彦 | |
岩波書店 |