たかはしけいのにっき

理系研究者の日記。

広くもない狭くもないこんな道で

2015-07-04 00:17:56 | Weblog
 私はどうしても貴女と今の彼を比べてしまう。
 あらゆるステータスにおいて似通っているし、一つひとつの作業をこなすたびに、フラッシュバックしてしまうから。

 貴女のような人とだと絶対にいつかはぶつかって決別してしまうのであったとしても、彼とは貴女と同じぶつかり方はしたくない。比較することで、当時貴女がどれだけのものを失ってきたかを思い知る。
 きっと私たちは大きな真理を掴む見返りとして、真っ先に大切なものを捨ててきたのかもしれない。万に一つの奇跡が起こって、取り戻したところで、きっと微妙に違っているから、今となってはもうわからないけれど。

 私が抱えていたガラクタを、どんな根拠であれ、守り続けてくれた優しい貴女の手は、どれほど痛かったことだろう。
 せめて今は、その苦痛から解放されてよかったね、と彼の虚栄心に映して笑ってみる。こういうときに笑顔は武器になる。笑顔の中のほうが、悲しみも怒りも苦しみも、遥かに多くを包み隠せるのだから。

 あれから実はかなり時間が流れていて、、くだらない結果だけが残った。その時、すべてが私の虚構であると悟った時の貴女を、彼のように支えてくれる誰かはいたのかな?
 道徳的には私が正しくて、社会のルール的には貴女が正しい。私は、貴女よりも、立ち去っていった人達が大切だったわけじゃないのだけれど、、ただ生きていくために、小さなレゾンデートルを守る貴女が、結果的には嫌いになってしまった。

 もしかしたら、その虚勢を私はとっくの昔に見抜いていて、ガラクタのような貴女のレゾンデートルを、宝物だと評して、私が必死で守っていたのかもしれないけれど…っと言いきってしまえば、それは傲慢でしょう。
 私には、貴女や彼が想ってくれているほど、能力なんて、何もないんだから。



 他のことで思い悩んでいる日々の中で、精神的にキツイことをすることは、俺には余計に難しかった。でも、真新しさに集中せずに、前から知っていることだけを黙々と取り組めば取り組むほど楽になるかと思ったら、余計に思い悩んでしまって、余計にふさぎこんでしまう。これは、ほかでもない君に習ったことのはずなのに、やっぱり今でも好きは好きだから、自然と模倣してしまっているのかもね。

 まだ繰り返しにすらなる前、どうなってしまうかもわからなかった頃、正直、とても楽しかった。君がいたから、どんな時でも楽しめたし、笑えたし、泣けたし、生きていられた。それは、こうなってしまっても事実だ。
 真新しさのなかに、ときどき、どうしてこんなことになってしまったんだろう?、と素直に感じることがある。とびっきりの理想と考えを、お互いに真っ直ぐに、目指してきただけだったのに。

 まぁ、いいだろう。これこそが、結果なのだ。
 俺が見つけた、広くもない、狭くもない、この道を、俺が信頼している人とともに、ただひたすらに突き進み、結果的に貴女にも繋がっていることを願うだけだ。

Ayumi Hamasaki - TO BE (Piano collection No.05)
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