桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

アオギリにたくして

2014-09-05 | Weblog
今夜は映画を見に行った。題名が、アオギリにたくして。
広島原爆で人生を狂わせた女性の物語だが、若い女性ライターの恋愛と別れ、妊娠と再生を絡ませて、命と人間を問う、重くて熱い映画だった。
映画を見ながら、戦争を美しく、誇り高く描いた、百田何とかの、ゼロの何とかと言う映画が比較として頭に浮かんだ。
日本人は凄いんだ!!と描く百田の映画の方が、今は流行るんだろうけども、大切なモノは、どのように時代が変わっても普遍だと言うことを示した、素晴らしい映画だった。
何も変わらないのに、もう原発事故は消えてしまった日本。何時の時代も庶民が犠牲になり、苦しめられて来たのに、その庶民が苦しみを招き寄せるみたいなのは、なぜなのだろう。
俺は、絶対に1億総懺悔には与しない。そう思わせてくれた映画だった。