桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

先楽後憂

2015-01-31 | Weblog

アベノミクスの危うさは、すでに各方面から指摘されているが、英国の経済紙も批判的な記事を書き始めたらしい。

金持ちを豊かにすれば、やがてお零れが貧乏人に流れて落ちてくる、という理論は、そんなまどろっこしい政策より、直接に貧乏人を豊かにすれば良いのだから、政治政策として正しいわけはない。

今日の新聞には、また原発を電力の20%にすると言う政策が発表されたとの記事があった。まあ経済産業省は、やがては経済界に天下りする連中だから、その甘い汁を可能な限り温存したいのだろうが、狂っている。

先憂後楽と言う言葉がある。今、頑張って後に楽をする。今を生きる人は後世のために、今ある世界を大事にする。当然のことだ。

アベノミクスで莫大な財政支出を行って、今が良いように見えるが、お金持ち儲けさせた付けは赤字国債、国の借金として国民に残される。原発を稼働させて今は良くて見えても、やがて廃炉解体での巨大な資金を必要として国民の負担になる。人間を滅ぼす放射能がだけが問題ではないのに、それを素知らぬ顔で「安い電力」との虚言を語る輩の神経が判らない。

この日本は、こんな国だったのかねえ。

 

 


2015-01-30 | Weblog
目覚めたらば予報通りに雪が降っていた。
我が家は水戸市と言っても郊外。中心からは、かなり西にあるが、その辺りでも芝が白くなる程度で終わり、昼前からは霙から雨に変わり始めた。
来月のコンサートまで、風邪を引くわけには行かないので、今日は久しぶりに陶板浴に入るつもりだったから、雨に変わり始めたので連れ合いの実家に来た。
ところが、我が家から21キロくらい離れた城里町塩子に近づくほど、景色は白く変わり、実家は5~6センチも積もっていた。
何時も我が家より3度くらいは気温が低いけど、やはり山なんだなぁ、と思わされた。

あぁ大鵬

2015-01-30 | Weblog
白鵬が審判批判をして非難されている。
大鵬の持っていた歴代優勝記録を破り、先場所で33回目の優勝をした白鵬だが、その土俵態度は、横綱どころか力士として相応しくないものすらある。朝青龍に較べればマシだけども、ダメ出しや所作を含めて、神事としての意義を持つ大相撲を汚すことが多々ある。
今回の審判批判での白鵬の写真を見ると、一応反省したそうだが、下唇を突きだし、明らかに不満顔をしている。何をしたのか判らないような、この顔を見ると、なんと未熟な精神なのだろうと呆れてしまう。
確かに技量では大鵬に肩を並べようが、こんな横綱ばかりを、あの世で大鵬は嘆いていることだろう。

哀れ

2015-01-29 | Weblog
イスラム国に拘束された人に対して、やはりネットでは「自己責任」の声があるんだってね。
確かに、そう言うことも出来るかも知れないが、国家は国民を護る義務がある。国民を護らないならば国家ではあり得ないし、国家の存在価値はないと言って良いだろ。
日本という国家は日本国民を護るために存在しているのに、不運にも外国で災難に出会った人を「そこへ行った個人が悪い、自分で責任を取れ」と言うのでは、その自己責任論者は、ではなにゆえに国家は存在すると言うのだろうか。
そう言う人の国家論を聞きたいものだ。
大体、ネット上で権力の味方をしたり、勇ましい論を吹き出す人は、自分の弱さを認めたくないために、強者の意に同調して自分が強者になったように錯覚したい人なのだ、と俺は思っている。
寄らば大樹の陰、か。哀れな話だ。

法政二高

2015-01-29 | Weblog
今日は法政二高で話をして来た。
3年前にも行ったが、何だか5~6年前のように感じていて、本当に近い過去の記憶は怪しい。
法学部に進学生することが決まっている生徒たちに、特別カリキュラムとしと行っている授業の一環だそうで、今日は布川事件だったとか。
何時もながらの俺の話だが、どんな感想文が届くか、楽しみだ。
先日の誕生日、姉の孫娘からお祝いの電話が来た。実に久しぶりで、きっと連れ合いとフェースブックで繋がっていることからの電話だったろう。
それは良いのだが、確か武蔵小杉近くに住んでいたと思い、今日の法政二高行きをメールしたらば「ちょうど休み、叔父さんの話を聞きたい!!」と言う。それで同行したが、まだ24才。俺の過去は正確に知らないだろうから、彼女に判るようにも話した。
「昔、盗みもした、悪いことをした」と正直に話すしかない過去は、痛みだよなぁ。罪を犯すと言うことは、そうなのだ。絶対に消えない痛みを背負うことなのだと、改めて知った今日だった。
姉の孫娘の前で唄った歌は、母に繋がる思いが沸いて来て涙が出てしまったけど、歌手としては未熟だよねぇ。

自分の声

2015-01-29 | Weblog
自分が普段に感じる声と、その声を録音して聴く声は、かなり違った感じがする。昔、テープレコーダーで聴いたときも、そう思っていたが、CDを作って、その感を強くした。
「もっと上手く唄えるはずだ!」と思い、自分の歌声を聴いてガッカリだった。それでも「いいと思うよ」の声に励まされて作品として出すことにしたが、自分で聴くのと他の人が聴くのでは違うのかも知れない。兄たちの部屋に泊まり、俺のCDを聴かせたところ「本当に昌司さんが唄ってるの?」は失礼な話だが、「プロの歌手が唄ってるみたい!!」なんて言う。
兄夫婦が涙を流して聴いているのを見たらは、もしかすると、自分で感じる声とは違うのかも知れないと判った。自分の骨格から伝わる声は違って聴こえるのかなぁ?

進行協議

2015-01-28 | Weblog
今日は進行協議。
弁護団が申し立てた文書提出命令にたいして、検察と検察からの回答が示され、裁判所を介したやり取りが、なかなか面白かった。
ポリグラフ検査に関する記録類を提出するように求めたのが文書提出命令の中身だが、検察からは「警察から送られていない」とあり、ならば警察は?だよね。警察は「規定によって根本町倉庫に保管した。ポリグラフ検査記録だけではなく、他にも保管した。保管したことを示す記録も含めて洪水で流失したから判らない」と、そんなことを答えた。
洪水は1986年だ。
その後、2001年に申し立てた再審請求では、警察から発見された写真が提出されたが、別々に保管した規定とは、一体、どんなのだろうね。
裁判長も、その辺りに疑問を感じたのだろうか、かなり警察に質問していた。
嘘は、必ず綻びる。
そもそも根本町倉庫は「車両置場」であり、「兼倉庫」とはあるが、証拠記録を保管するような設備は、どこにも見られない。
どのような「規定書」を出して来るのかは判らないが、警察は隘路に入ったかもね。次回は楽しみだなぁ。

金高雅仁

2015-01-27 | Weblog
新しい警察庁長官が誕生した。だからと言って、警察が変わるわけでもないし、何も期待しないが、その就任インタビューには笑えた。
金高は捜査2課長当時、志布志事件の冤罪を見抜けなかったのを後悔してるそうだ。全く嘘が巧い。
その後悔が本物ならば、今、志布志事件の冤罪被害者たちが続けている国家賠償裁判での警察の対応は違うはずだと思うからだ。
鹿児島県警は、その責任を否定し続けたいる。
それなのに警察庁長官は「後悔」だって。笑わせるよな。
元北海道警の稲葉氏が再上梓した「警察と暴力団・癒着の構造」を読んだが、警察という組織の犯罪性は、本当に根深い。そこには反省も後悔もない。 地位、体面、金に縛られ、ひらすらに保身を重ねるだけだ。「暴力団が無くなって困るのは警察自身だ」の記述は強烈だ。
金高体制でも、また冤罪は作られ、全国で警察の悪事は重なるのだろうなぁ。

お定まり

2015-01-27 | Weblog

俺は携帯でブログを書いているが、読み返さないでに発信することが多いためか、誤字が多い。今回も「イスラム国」を「イスラエル国」と書いてしまった。

そしたらば、その誤りを指摘してくれた方が「イスラエル国のやり口もイスラム国に負けない」と言うようなこと書き込んでくれた。

確かに、第二次大戦後、戦勝国が、あの地域にイスラエルを建国させて以来、イスラエルが聖書を掲げて行う侵略は、弱肉強食の感があるよね。

聖書は正しくてコーランは誤っているとは言えまい。

神は正義と真実に宿らなくては、イワシの頭にも及ばないと思うが、信じる者は、そうは考えないようだ。

宗教は何のために存在するのだろう。

もし人間に死がなかったらば神は生まれなかったのではなかろうか。

神あるゆえに我ありではなくて、我あるゆえに神あり。そんな気がするんだけどなあ。

 


イスラム国

2015-01-26 | Weblog

男女差別などを公言して、実に過激な思想を掲げるイスラム教徒の造る国が、世界を相手の闘いをしている。
欧米での爆弾テロ、中東での戦闘。新しい宗教戦争のようだが、日本人も拉致され、とうとう殺害されるまでに至った。
その殺害行為は許されない。誰もが同じように思うことだろうが、それを前提にしても、俺は安倍外交の責任であることは間違いないだろうと思う。
相手は手段を選ばない組織だ。何をしても宗教を掲げて許されると考えている連中だ。
そんなときに、わざわざ中東を歴訪して支援の金をバラ撒けば、その狂信者が牙を剥くだろうことなど、判りきった話だったろう。
それを読めずにイスラエル国の敵対心を招いた外交は、馬鹿げた行動としか思えない。
もっとも、これが安倍の狙いだったりして。
日本人殺害に、今度は日本人が敵対心を燃やして自衛隊の戦闘派遣を認める。そして、安倍が望むように戦争する日本になる、なんて。
イスラム国の狂気も許せなくて怖いことだけど、安倍の狂気も怖い話だ。